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【日本ダービー・葵S・目黒記念予想】ダービーで気になる乗り替わり馬に驚き 有力馬の調教内容をジャッジ

  • 2023年05月24日(水) 18時00分

4年ぶり当日の現地観戦と大予想会イベントも楽しみ


 さあ、今週は日本ダービー。個人的なことにはなりますが、コントレイルが優勝した無観客のダービー以降、現地、東京競馬場でレースを観ることが叶いませんでした。今年はレース当日に東京競馬場で仕事があるため、4年ぶりにあの熱気を味わうことができるんだとワクワクしております。

 その気持ちを更に高揚させてくれるイベントの仕事依頼をnetkeiba.comさんから頂きました。それが『日本ダービー大予想会 in HUBロッテシティホテル錦糸町店』。アニソンシンガーの亜咲花さん(はじめまして)、岡部玲子さん(ご無沙汰しております)とご一緒させていただきます。このようなイベントに参加させていただくことが初めてなもんですから、本当に楽しみしかないです(笑)

【葵S/ビッグシーザー】

 デビュー前は追い切り本数こそ少なかったものの、1週前のCWで6F80.5秒。やればいくらでも動きそうというイメージはありましたが、坂路で本格的に時計が出始めたのが2歳12月。前走マーガレットSの1週前追い切りで坂路4F50.0秒をマークしていますが、これが自己ベスト。その時の最終追いは坂路2F23秒台です。

 もう今回は4F50秒台も2F23秒台も全く珍しくない感じ。追い切りで毎度、このレベルの数字が出ていて、いよいよ本格化といった感じがします。追い切り本数は少なくても、これだけ動けばスピードで押し切る。それが十分に可能な突出したスピードの持ち主であることは間違いありません。

調教Gメン研究所

いよいよ本格化といった感じのビッグシーザー(5月23日撮影)


【目黒記念/プラダリア】

 昨年の青葉賞勝ち馬。その後は勝ち星がありませんが、4歳になっても日経新春杯、京都記念で3着。その実績を考えると、ここで人気して当然ではあるかなと思います。ちなみに最終追い切りの馬場については、神戸新聞杯の時にCWは状態が悪いからという説明を当時しましたが、前走の最終追いもCW。これに関しては中3週だったことを思えば、少しテイストを変えるためのCWだったのかなと判断しています。

 今回は休み明けですから、最終追いはまず坂路かなと推測。ここはその通りで、時計も4F目が最速になるラップを踏むことができています。追い切り本数自体も十分ですから、あまり崩れるようなイメージはない調教内容です。

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あまり崩れるようなイメージはないプラダリア(5月9日撮影)


【日本ダービー/ファントムシーフ】

 共同通信杯を勝って、皐月賞は3着。netkeiba.comの予想単勝オッズでは栗東所属でトップですから、まあそうなるのかなといった感じ。ここに武豊騎手となれば、期待値も高まるということでしょう。ただ、すでにデータとして出ているように、ダービーにおける乗り替わり馬の成績がネック。これを払拭するために、というわけではないのでしょうが、3週続けて武騎手が追い切りに跨ったのには驚きました。

 3回の追い切り、すべてが道中の走りがスムーズでしたね。だからなんでしょうけど、ラップを見ても、きれいな加速。最終追い切りも手応えに余裕があって、素晴らしい動きだったと思います。ただ、ダービーの調教適性という意味で気になるのは坂路での追い切りがないこと。これについては、ウマい馬券で触れることにします。

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最終追い切りも手応えに余裕があったファントムシーフ(写真右奥、5月24日撮影)


【日本ダービー/サトノグランツ】

 前走はウマい馬券で◎を打っていただけに、勝ったこと自体は喜ばしかったんですが、その勝ち方が「やっとこさ」という点が少し気掛かり。あのレースを見ると、やっぱり2200mじゃ短いと思いますし、それが1F伸びたとしてもどうなんだろうと。ただ、中2週というローテーションでも緩めることなく攻めた調教内容、これがいかにも友道康夫厩舎らしいところ。

 1週前追い切りこそ軽くなりましたが、左回りのCW、週末追い切りでしっかりやるというのは当初の予定通り。最終追い切りも軽くなっていますが、調教内容に関してはこれで十分でしょう。あとは過去3頭の友道ダービー馬が前走皐月賞組。ここをどう判断するかです。

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調教内容に関しては十分なサトノグランツ(5月23日撮影)


【日本ダービー/ドゥラエレーデ】

 ホープフルSを勝った後はUAEダービー2着。それ以来となるここですから、臨戦過程も含めて、すごく判断が難しい馬。調教内容としては、約2ヵ月ぶりのレースですから、坂路での追い切り時計は遅めになりますが、全く本数が少ないわけではないと思います。

 追い切りも単走ばかりなので、これまた判断が難しいところ。ただ、最終追い切りは坂路で4F目11.6秒の切れを見せており、芝でもダートでも走ることができるポテンシャルの高さはさすがといった感じ。印の有無は枠順が出て、予想入稿の直前まで迷うことになりそうです。

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芝もダートも走れそうなポテンシャルのドゥラエレーデ(5月23日撮影)


◆次走要注意

・5/21 韋駄天S【マウンテンムスメ】(7人/9着)

 2番枠からそのまま内を進む進路。結果的には惨敗でしたが、やっぱり直線競馬は向くスピードの持ち主。外枠が当たって、追い切りで速い3F時計をマークできる状態なら、もっとやれていいと思います。

[メモ登録用コメント][直線]最終追い切りが南Wで3F37秒以下なら勝ち負け

◆開催おすすめの調教適性

<東京芝2400m>
◎追い切り本数が標準以上の併用系統の調教タイプ
○最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップ
○最終追い切りが南Wで馬なりのラスト1F最速ラップ

 オークスは◎該当馬が多かったとはいえ、掲示板すべてが併用。1着は最終追い切りがCWでしたが、2着3着は栗坂で4F目最速ラップ。特に3着が15番人気ですから、今週も栗坂がポイントになるような気はします。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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