函館競馬場での追い切りは4F時計を基準に予想しスタートダッシュを決めたい
今週から函館開催がスタート。すでに函館入りしている馬たちが追い切りを行っていますが、移動して間もない馬が多いこともあって、さほど速い時計を出している馬はいませんね。実は昨年の函館SSは最終追い切り以上に重要だったのが、トレセンでの追い切りの内容。これに関してはウマい馬券でしっかり解説するつもりですが、下記でも少し書かせてもらっています。
そして、函館競馬場での追い切りは5F時計を基準として速い、遅いを判断していましたが、小回りということを踏まえると、4F時計で判断した方がよいかも知れない。これが昨年の結果を見て感じたこと。よって、調教適性に関しても4F基準で予想を進めていくつもりですので、このあたりをうまく噛み合わせて、函館のスタートダッシュを決めたいですね。
【函館SS/ブトンドール】
netkeiba.comの予想単勝オッズでは上位。阪神JF以降の成績を見れば、どうして、と思うところもあるでしょうが、2戦2勝の函館に戻ること、2戦2勝の芝1200mに戻ること、さらに3歳牝馬ということで52キロなら、それだけで人気に支持されるのは納得です。
ここに5月31日の栗東坂路での2F23.4秒、1F11.3秒の時計が加わることで、やっぱりとんでもない動きをする馬だとあらためて評価しなければいけないという気持ちになります。昨年の勝ち馬ナムラクレアも3歳牝馬ながら、栗坂でめちゃくちゃ動いた馬。最終追いの内容に関わらず、栗坂での時計は確実に評価した方がよいと思います。
【函館SS/ジュビリーヘッド】
昨年の2着馬。当時は2週前追い切りが栗東坂路で4F51.2秒。これは自己ベストを更新する時計でした。これが好走要因と考えていて、その時に函館への移動があって、1週前追い切りを課していなかったことはあまり関係ないと考えてよいのだと思います。
今回も栗東で追い切りを積み、1週前追い切りをスキップして函館移動。これは昨年と同じなのですが、2週前が栗坂4F52.2秒。函館の実績は申し分ありませんが、この微妙に遅くなった時計の評価がちょっと難しいかも、と思っています。
【函館SS/ヴァトレニ】
59キロの鞍馬Sは不良馬場も影響したと思いますが、9着という結果。当時の1週前追い切りが栗東坂路で4F50.0秒の自己ベスト更新。決して半端な仕上げをしたわけではなかったのですが、これが今回に向けて、しっかりと上昇するための過程になっていると思います。
今回、2週前追い切り、1週前追い切りが栗坂ですが、4F時計は52.0秒、52.2秒。2F時計は23.9秒、24.1秒ですから、素晴らしくしっかり動けています。さすがは昨年ナムラクレアでこのレースを勝った厩舎。そんな印象がありますし、この仕上げは青函Sを勝った時に実績がありますから、ここはしっかり一変してくると思われます。
【エプソムC/ジャスティンカフェ】
登録していた安田記念への出走は叶いませんでしたが、昨年1番人気に支持されつつも4着だったレース。そういった意味では昨年のリベンジを果たして、そろそろGIで勝負。そんな礎をつくっておきたいところでしょう。
安田記念に向けて調教を開始していたこともあり、少しレース間隔はあきましたが、調教量は十分。最終追い切りはCWで単走。6F83.3秒は速すぎず遅すぎず、最後の直線は11.8秒の持続ラップを踏んでおり、東京の長い直線でしっかり脚を使える内容になっています。
東京の長い直線でしっかり脚を使うジャスティンカフェ(6月7日撮影)
【エプソムC/マテンロウスカイ】
セントライト記念惨敗の後、去勢手術をしましたが、その結果がOP入り。もともと新馬戦で2着に5馬身差をつける圧勝を見せた素質馬。走ることに集中できれば、このくらいの結果は、といったところでしょう。
また、3走前から最終追い切りを坂路に切り替えていますが、これも良い結果となっている模様。今回の最終追いも坂路で4F目が最速となる、きれいな加速ラップを踏むことができており、高い評価ができる内容。あとは雨の影響を受ける馬場になればなるほど、坂路のパワーが発揮できるかも知れません。
きれいな加速ラップを踏むことができたマテンロウスカイ(6月6日撮影)
◆次走要注意
・6/4 2歳新馬【ジュントネフ】(3人/3着)
パドックで馬っ気。やっぱり気難しい血統なのかなと思ってしまいますし、最後の直線で交わせそうなのに交わせず3着。ひょっとしたら、勝つまで時間を要するのかも知れませんが、追い切りで素質の高さは証明済みですから、これからの精神的な成長に期待しましょう。
[メモ登録用コメント] [菊花賞]最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップなら勝ち負け
◆開催おすすめの調教適性
<阪神ダート1800m>
◎追い切り本数が標準以上の併用系統の調教タイプ
○最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップ
開幕週に行われた阪神ダート1800mは2勝Cの加古川特別が標準多め坂路、標準多め併用の決着。ちなみに標準多め坂路は○に該当していなかったので、追い切り本数の多さが調教適性として有効だった可能性はあります。