休み明け組が強い?
過去10年のセントウルSに出走した馬を出走間隔別に見てみると、中13週以上、つまり3カ月以上の間隔で使われた馬が[6-2-5-25]で、馬券に絡んだ馬が13頭だから全体の4割以上を占めていることになる。複勝率としては34.2%で、中12週以下の馬たちは15.8%だから、倍以上も高いことになる。
なぜ休み明け組が強いのか。ひとつ考えられるのは、GI上位常連組といった格上タイプが秋初戦にここを選んでいるということだ。では、中13週以上組を前走クラス別で分けるとどうなるだろうか。以下は中13週以上の馬のみを対象とする。
GIII以下の組からは3着馬しか出ていない。GII組の2勝は2022年メイケイエールと2015年アクティブミノルなのだが、メイケイエールは高松宮記念→京王杯スプリングC、アクティブミノルはニュージーランドT以来。後者は出走できていればNHKマイルC→セントウルSとなっていたかもしれない。2頭とも前走GI組にニュアンスが近い。
前走GI組は7頭が馬券に絡んでいるが、回収率は低い。前走GI組でセントウルS1番人気の馬は[3-2-0-0]とパーフェクト連対。あとは2、3番人気から1頭ずつ3着馬が出て、4番人気以下は[0-0-0-6]だ。穴は出さないのでグループとしての回収率が低い。
今年は前走国内GI組がドルチェモアのみ。海外G1組にはアグリがいるが、1番人気になるかは微妙。GII組はピクシーナイト1頭だけで、復帰後の内容から強気にはなれない。
つまり、今年の「格上組」は例年ほど層が厚くはない。
セントウルSは1番人気馬が12年連続で馬券圏内、11年連続連対、7連勝中というレース。アグリが1番人気だとその流れに逆らえる気分ではなくなるが、仮に別な馬(ビッグシーザーか)が1番人気ならいっそアグリやピクシーナイト、ドルチェモアの扱いを軽くして、中12週以下組や前走GIII以下組を積極的にヒモに取ってみる手もあるかと思う。