▲アナウンサーが小牧太ファン…?(笑)(撮影:桂伸也)
先週はフチサンメルチャンが西日本新聞杯に出走。17頭立ての17番人気という評価でしたが、小牧騎手は「上手いこと乗れば3着はあるかも…」と思っていたそうで、馬券には絡めなかったものの、3着馬とはコンマ1秒差という激走を見せてくれました。
今週の『太論』は、この西日本新聞杯の回顧と2歳馬の近況報告。ついに入厩したガンバルフトシ、はたしてその手応えは⁉
(取材・文=不破由妃子)
家に帰ってレースを見返したら…「小牧太も追い込んできたー!」
──西日本新聞杯(9月3日・小倉9R・芝1200m)のフチサンメルチャンは5着。17番人気という評価のなか、見せ場十分でしたね。
小牧 やっぱり最後は止まってしまったけど、1200mでもいい競馬したね。もうちょっと後ろからジックリ行こうかなと思ってたんやけど、前回行かせているぶん、最初はちょっと行きたがって。
──3〜4コーナーで外から早めに上がっていく形に。
小牧 外からきているのがわかっていたから、被されるのが嫌でね。3〜4コーナーは内が悪いので、内に入れるつもりはなかったし。
──3〜4コーナーの内は、土埃が上がるような馬場でしたものね。直線は一瞬、「きたか!」と思いましたよ。
小牧 ねぇ。でも、そんなに甘くはなくて。完全に距離やね。
──とはいえ、3着馬とはコンマ1秒差。馬券圏内まであと一歩でした。
小牧 我ながら、穴馬やなと思ってたわ。上手いこと乗ったら3着はあるかなと密かに思っていたから、狙うんやったら今日やなと(笑)。なんせ人気がなかったからね。厩舎の人も言っていたけど、だいぶ力を付けてきている。馬券に絡めるくらいの力はあるし、6歳にして大した馬やで。距離はやっぱり1000mがベストやけど、今やったら芝のほうがいいかもしれん。
──ということは、10月の新潟千直狙いですかね。
小牧 新潟の1000mは登録馬が多くて、なかなか入らんらしいわ。5着までに入ったことで、今回は権利(優先出走権)があるやろ? 阪神となると厳しいかもしれんけど、権利を持っているうちにもう一度1200mを使ってみるのもいいと思うけどね。そういえば、メルチャンのレース、実況がおもしろくなかった?
──「小牧太も追い込んできたー!」。
小牧 そうそう(笑)。メルチャンの名前を何度も言っていたし、最後には僕の名前まで(笑)。
──直線の実況で、アナウンサーがジョッキーの名前を口にすることって滅多にないので、私もすごく印象に残って。
小牧 久しぶりに僕が(上位に)きたからかな(笑)。
──私は、アナウンサーの方、小牧さんのファンなのかなと思いました。あるいは、馬券を買っていたか(笑)。
小牧 アハハハ! 「フチサンメルチャン! フチサンメルチャン! 小牧太も追い込んできた!」やからね。家に帰ってレースを見返してたんやけど、なんかおもろかったわ(笑)。
──さて、2歳馬もそろそろ始動では?
小牧 ガンバルフトシが入ってきたよ。
──入厩した! ヤバイ! 楽しみ!
小牧 たぶん明日、ゲート試験を受けると思う。この前、初めて乗ってね。その日にゲート試験を受ける馬と一緒にゲートに行ってみたんやけど、その馬より速くて。もし、その日に試験を受けていたら、間違いなく受かってたわ。すごく素直で、おとなしい馬。短距離馬っていう感じやね。
──お父さんはレッドファルクスですからね。
小牧 そうそう。これまでの伊藤さん(伊藤永二郎オーナー)の馬とはちょっとタイプが違うわ。まだ速いところはやってないけど、乗った感じからすると、ガンバルフトシはスピードがありそう。
──それは楽しみ!
小牧 たぶんゲート試験はすぐに受かると思うけど、まだ息遣いができていないから、もう少し乗り込みが必要やね。あと、小林量オーナーのウインディーパレスも、もう厩舎に入ってましたわ。明日見に行こうと思ってんねんけど、もうゲート試験を受けられる感じやねんて。ただ、服部厩舎は今月の20日で解散やから、馬たちはそのあとバラバラになる。どこの厩舎に行くんやろ。
──大橋厩舎付けになってはいますが、今はまだ服部厩舎の馬房にいるんですものね。
小牧 そうやねん。だから、20日以降、どこの厩舎に行くか…。メルチャンにしてもウインディーパレスにしても、笹田厩舎に入ってくれたら一番いいんやけどね。
(文中敬称略)