【チャンピオンズC予想】成績に疵の無い馬はGI制覇に辿りつくのか
連勝する馬はGIでも通用するのか
今週はそのまま馬券に適用していいのか分からないが、エピソード的に関心のありそうな話をお送りしたい。
今週のチャンピオンズCにはデビューから5連勝でみやこSを制したセラフィックコールがいる。過去に類似事例はどのくらいあったのか、そこまで連勝する馬はやはりGIでも通用するのか、そのあたりを見てみたい。
新馬戦が一発勝負になった2003年6月、つまり現在の22歳世代以降について見てみよう。現22歳世代から現3歳世代までに、新馬戦を勝った馬は計5502頭いる。
以下、JRAの競走のみを対象に連勝を見ていくが、新馬勝ち馬のうち2戦目も勝ったのは630頭、デビューから連勝というのは意外に難しいようだ。デビューから3連勝は114頭。4連勝は27頭。セラフィックコールを除く20頭は重賞勝ちだが、すべて世代限定重賞であり、古馬重賞というケースはない。
デビューから5連勝はセラフィックコールを含め8頭のみ。すべて重賞だが、世代限定GI勝ちが5頭。残る2頭は毎日王冠のカレンブラックヒルのとチャレンジCのレイパパレ。カレンブラックヒルはその後スランプに陥るが、5連勝の過程でNHKマイルCを勝っている。レイパパレは6連勝目の大阪杯を勝った。つまり、中央でデビュー5連勝の馬はその前か後にすべてGIを勝っているということになる。
該当馬があまりに少ないので、「初のJRA重賞勝ちが古馬平地重賞、それより前にJRAの競走で連対率100%」という馬も探してみた。
こちらは正直集計漏れや除外漏れが怖いが、私の集計では「現3〜22歳世代で初JRA重賞勝ちが古馬平地重賞」という馬は627頭だった。
それ以前のJRA成績が勝率100%だったという馬は3頭。今回のお題であるセラフィックコール、先述のレイパパレ、そして中央で2戦2勝、加えて地方側のダートグレードで3連勝していたクリソベリルだ(中央の初重賞は古馬重賞のチャンピオンズカップ)。
連対率100%は他に4頭いる。レモンポップはフェブラリーS勝ち。ロードカナロアは説明不要の大物。ブレイディヴェーグは初重賞がGIのエリザベス女王杯。
唯一、アドマイヤコスモスだけがGIを勝っていないが、この馬は名古屋経由の出戻り、かつGIを走る機会がないまま抹消している。
基準を「初重賞が古馬重賞、そこにたどり着くまで複勝率100%」に緩めるとGIを勝てなかった馬が入ってくるが、それでもオメガパフューム、チュウワウィザード、モーニンがGIを勝っている。
つまり、デビューから中央で5連勝するような馬や、連対を外さずに初重賞を古馬重賞で勝つような馬は、ほぼ全員がキャリアのどこかでGIを勝っている。セラフィックコールも馬がそのレベルにあることは間違いなく、あとは「GIを勝つのが今週なのかどうか」ということだけだろう。