▲母馬特集の最後を飾るのはクロノジェネシス!(撮影:R.Yamada)
2019年の牝馬三冠を分け合ったグランアレグリア・ラヴズオンリーユー・クロノジェネシス。3頭は現役引退後、同じノーザンファームで繁殖入りし、23年には初仔の牡馬を出産しました。
今回はそんな3頭の母としての現在について、それぞれのご担当者様に同じ質問にご回答いただきました。第3回はクロノジェネシスを担当するノーザンファーム繁殖厩舎長の舩田武彦さんに質問。「不思議」と話す仲良くなった馬や、持ち前の賢さを活かした子育てとは──。
前回はこちら▼
【ラヴズオンリーユー編】自分の仔を「ものすごく可愛がっていました」 のびのび過ごす牧場生活を紹介!(取材・文=佐々木祥恵)
引退から3年も...クロノジェネシスはまだまだ足が速い!?
──クロノジェネシスはどのような性格ですか?
舩田 賢い馬ですね。とても物わかりが良いです。競走馬を引退して1年たって新たな放牧地に移動して来た時も全く動じませんでした。普通は初めて来た場所ではイレ込んだりするのですけど、環境が変わっても堂々としていて凄いなと思いました。
その反面、馬房で食べる飼い葉に関しては1番最初につけないと怒ります。厩舎に戻ってから人の動きをよく見てますし、飼い葉桶のガタッというような音がしたら早く寄越せと鳴いています。また放牧する時に最初に放牧地に入らないと怒りますね。ただ収牧時は場を乱すタイプではなく終始落ち着いています。他の馬もクロノジェネシスにはあまりちょっかいを出しませんし、群れのボス的存在なのかなと思っています。
──放牧地では他の馬たちとどのように過ごしていますか?
舩田 仲の良い馬とはべったりずっと一緒にいますね。最初に来た年は繁殖を引退してリードホースをしている