
▲各地で引っ張りだこの小牧騎手は今週は那須へも(撮影:稲葉訓也)
6月26日の園田10Rを勝利し、早くも今年の勝利数を100の大台に乗せた小牧騎手。もちろん兵庫では一番乗りで、年間200勝超はもちろん、移籍2年目でのリーディング奪取も現実味を帯びてきました。
今週も水曜日からMAXの8鞍に騎乗するそうですが、その前に、1日火曜日には那須の地方競馬教養センターで講師のお仕事が。まさに引っ張りだこの小牧騎手、今週も熱い騎乗を期待しましょう!
(取材・構成=不破由妃子)
100勝は「単なる通過点」、1日も休まずに一生懸命乗っていきたい
──6月26日・園田10R(A2B1)をウインディーパレスで勝利し、年間100勝一番乗り。おめでとうございます!
小牧 ありがとう。100勝なんて久しぶりや。ずっとお世話になっている小林量さんの馬で区切りの1勝ができてよかったです。弟の厩舎の管理馬やからね、みんなで一緒に写真も撮れたし。
──移籍2年目ですからね。すごいことですよ、小牧さん。
小牧 ねぇ。あとちょっとで60歳だっていうのに(笑)。
──「単なる通過点」というコメントもかっこよかったです。やはり、これくらいはやれるだろうと思っていた数字ですか?
小牧 具体的な数字を考えていたわけではないけど、自信がなければ園田に戻るという選択はしてない。やれると思ったから戻ってきたわけで、むしろこれくらいやれんと恥ずかしいでしょう。JRAにいる頃もまだまだやれるという自信はあったけど、なかなか乗せてもらえんかったからね。
──健在であることを完全に証明しましたね。このまま行けば、年間200勝ペースですし。
小牧 また新たにね、7月からはそこを目標に。それにしても、自分でも休まずによう頑張ってると思うわ。競馬が終わると、ホンマに疲れてるもん。それでもね、チャンスをもらっているからには一日も休まず、一生懸命乗っていかなアカンなと思ってるよ。
──ウインディーパレスもこれで3連勝。以前にも言いましたが、2歳時にはJRAでのデビューを目指して小牧さんが調教を付けていた馬ですからね。なんだか感慨深い。
小牧 ホンマやね。JRAではデビューできんかったけど、姫路と園田でもう10勝。よう頑張ってるよ。夏に弱いタイプやから、しばらくはお休みすると思うけど、どんな競馬でもできるようになったし、これからも楽しみです。
──ウインディーパレスが勝ったレースの2着馬はタガノウィリアム。これまたJRA時代の小牧さんのお手馬で。
小牧 そうそう。あの日は笹田(知宏騎手)くんが直前に乗れんくなったから(松木大地騎手に乗り替わり)、冗談で「俺、乗ろうか?」って言うたんやけど(笑)。それくらい、よう知ってる馬やからね。
──ですよね。懐かしいです。さて、27日の金曜日には、騎乗機会4連勝をマーク。絶好調でしたね。
小牧 いつもは「眠たいなぁ」と思いながら一日がスタートするんやけど、あの日は朝からなんか調子がよくて。勝った4つは、自分でもいいレースができたと思う。ただ、どれもけっこう接戦でね。必死に追ったから、むっちゃ疲れたわ(苦笑)。先週はさすがにバテたね。29日はめずらしく、園田の自分の部屋でゆっくりしてたわ。飲み過ぎた(苦笑)。
──飲み過ぎ定期(笑)。
小牧 今週も忙しいで。30日はね、これから那須に行きます。
──ああ、以前におっしゃっていた地方競馬教養センターの講師ですね。
小牧 うん。30日から1泊で那須に行って、教養センターで講師をしてきます。1日は生徒たちと一緒に2レース乗るねん。そのあとは、ビデオを見ながらの勉強会や。
──大役ですね。
小牧 ホンマに責任重大やわ(笑)。まぁ前にも一度、やったことがあるんやけどね。JRAに移籍する前やから、大昔の話やけど。
──今日は教養センターに泊まるんですか?
小牧 教養センターの目の前にある寮に泊まります。さすが那須だけあって、温泉付きや。資料によると、夜は教官のみなさんと懇談会。要するに飲み会や(笑)。知っている顔もおるから楽しみやね。ミスターピンクもいるし。

▲“ミスターピンク”こと内田利雄元騎手(撮影:高橋正和)
──内田利雄さん!
小牧 そうそう。今は教官やから。で、1日の夜に園田に帰って、水曜日の朝はいつも通り攻め馬をして、そのあとは競馬に乗って…。
──めちゃくちゃハードですね。
小牧 しかも、水曜日は上限の8頭入ってるわ。大変やで(苦笑)。
(文中敬称略)