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【ローズSなど予想】今週は3日間で3つの重賞が開催! GI馬も含めた有力馬たちの調教内容は?

  • 2025年09月10日(水) 18時00分

オークス馬カムニャックも始動


 先週で札幌開催が終了して、今週のトレセンは馬も人も通常モードに戻ってきたので、活気に溢れていました。調教開始時刻の気温は24℃なので、最近で比較すると過ごしやすい数字ですが、湿度が高くて、だるさを感じます。こんな時期こそ、厩舎の空調設備が充実しているところとそうでないところの差が出てくるかもしれません。

 今週は3日間開催ということもあり、15日の競馬に関しては11日の木曜日に最終追い切りという厩舎も多数あります。滋賀県は10日の夜から11日にかけて雨の予報が出ているだけに、ウッドチップ馬場には影響がありそうです。

【チャレンジC/グランヴィノス】

 関ケ原Sで3勝クラスを勝ったばかりではありますが、2歳10月には新馬勝ちしていて、その時点から素質の高さを期待されていたキタサンブラック産駒。前走も1年4ヵ月ぶりのレースでしたから、順調に使うことができなかったため、5歳になって、やっと3回目の重賞挑戦となります。

 追い切り内容に関しては順調といってよいでしょう。中6週ですが、CWでは併せ馬を消化して、ある程度の時計的な負荷もかけています。最終追い切りは坂路ですが、2走前の最終追いがCWで2着に対して、前走の最終追いが坂路。仕上がっているからこその最終調整だと考えてよいので、あとは56キロというハンデが他との比較でどうかでしょう。

調教Gメン研究所

追い切り内容に関しては順調といっていいグランヴィノス(9月9日撮影)


【チャレンジC/サブマリーナ】

 昨年、神戸新聞杯を出走取消した後、地道に自己条件を勝ち上がってきて、前走は新潟大賞典2着。56キロのハンデで好走したこともあって、今回は57キロに増量してしまいましたが、これは仕方ないかもしれません。

 今回は5月以来のレースになりますが、トレセンでの追い切り開始は8月24日。これは予定通りなのかもしれませんが、1週前追い切りがCWというのは近2走とは違い、3走前の3勝クラス4着時と同じパターン。ただ、その3走前とも違ったのが最終追い切りでCW6Fから時計を出して81.4秒。ここを勝ち切るつもりで仕上げてきたという判断が正しいのかもしれません。

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ここを勝ち切るつもりで仕上げてきたように映るサブマリーナの最終追い切り(9月9日撮影)


【ローズS/カムニャック】

 オークス以来の休み明け。ただ、8月10日にはCWで追い切りを開始しているようにここに向けての準備は万端といったところ。追い切り本数は多くて、川田将雅騎手が跨ったCWでの2週前追い切りでも素晴らしい動きを見せています。

 1週前追い切りのCWは前方に3頭併せがいて、それを内から並びかけていくという内容。6F78.8秒が示すように時計的な負荷としては文句なし。最終追い切りの坂路ではきれいな加速ラップを踏むことができていて、余裕ある動き。ここが本番というわけではないからという仕上げであることは間違いありませんが、だからといって力を発揮できないわけでもなく、むしろ春よりも成長している分、パフォーマンスは上がりそうです。

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坂路できれいな加速ラップを踏むことができていたカムニャック(9月9日撮影)


【ローズS/パラディレーヌ】

 フラワーCで2着した時点から重賞を勝つことができるポテンシャルがあるのは感じていましたし、CWでの追い切りではとにかく切れのある走りを見せる馬。オークスの最終追い切りでは全体時計が遅かったとはいえ、ラスト1Fが11.0秒。キズナの牝馬らしい、重厚感のある瞬発力といったところでしょうか。

 今回の1週前追い切りでもそれを感じることができる、CW1F11.2秒。最終追い切りに関してはそれ以上の11.0秒ですし、最終追いの2Fは22.4秒。先行するわけではないでしょうから、展開がひとつの鍵になることは間違いありませんが、調教内容から軽視する理由はありません。

【セントライト記念/ミュージアムマイル】

 弥生賞は最終追い切りが坂路4F57.5秒。この時計は陣営としては許容範囲だったようですが、皐月賞が4F54.9秒で結果を出したことを思えば、やっぱり日本ダービーの4F56.4秒には本命対抗の評価をすべきではなかったのかもしれません。

 今回はトライアル的な意味のあるレース。それゆえにどのくらいの追い切りになるのか注目していましたが、坂路4F53.9秒。これは好走パターンと見るべきでしょう。きっと月曜日開催というところで、水曜日追い切りならこれでもよいというところもあると思います。また、1週前追い切りのCWでの折り合った走りを見ていると、春よりも成長したからこそ、この時計だったのかもしれません。

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追い切り内容からは好走パターンと見るべきミュージアムマイル(9月9日撮影)


◆注目の2歳戦

・9/7 2歳新馬【フォルテアンジェロ】(1人/1着) 将来有望調教該当<1頭>

 ここはきっちり勝ち切ったというところですが、パドックでの様子を見ていると、舌を縛っているのに舌を出しているところがあって、まだまだ集中力という意味での上積みがありそう。馬体に関してはこのメンバーでは抜けた見映えでしたから、次走がどのくらい集中して走ることができるかでしょう。

◆開催おすすめの調教適性

<阪神芝2000m>
◎追い切り本数が標準以上の併用系統の調教タイプ
◎最終追い切り坂路馬場で4F目最速ラップ

 先週、1日目の3歳以上1勝クラスで行われた阪神芝2000mは最終追い切りが栗東坂路で4F目最速ラップを踏んだ単勝2.0倍が1着。能力の高さが目立たったレースだけに調教適性うんぬんだけでは語れないレースでもありましたが、ただ、結果が出ているのも事実です。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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