昨年の覇者ルガルの調教内容は?
今週はスプリンターズステークス。netkeibaの予想オッズを見ると、サトノレーヴが抜けていて、それに過去のスプリンターズSで好走している馬たちが続くという人気構成になっていますね。それにしても、無印にできそうな馬が少ないだけに、そこが馬券的にしんどいかもしれません。それに加えて、9月19日のサトノレーヴの調教映像を確認できないのは残念。ラスト2Fが11.3秒、10.7秒の走りがどんなものだったか、映像として見てみたかったものです。
難しいレースであることは間違いありませんが、2022年に◎ジャンダルムで単勝20.3倍を的中した実績があります。この時と同じアプローチで予想すれば、人気薄で間隙を突くこともできそう。レース当日は競馬場で観戦できそうなので、声の出る予想ができるように頑張ります。
【シリウスS/テーオーパスワード】
前走は7ヶ月ぶりの名古屋城Sを勝ち、これで3勝クラス、オープンと連勝。前走は休み明けということもあって、1週前追い切りがCWでしたが、2走前は中2週だったので、1週前追い切りがないパターン。中3週の今回はどうかと思っていましたが、1週前追いは坂路で4F51.9秒をマークしています。
そして、最終追い切りは坂路4F53.5秒。2走前が52.9秒、前走が53.1秒ですから、ほぼ同等のタイムといってよいでしょう。4F目最速ラップを踏むこともできていますし、状態に関しては何も心配することはありません。
【シリウスS/ジンセイ】
平安S以来の休み明け。当時は中3週だったこともあり、1週前追い切りは坂路。2走前は中7週で1週前追いがCWだったので、今回の1週前追いがCWというのもローテーションの関係から納得。3F35.0秒は非常に速い時計ですから、やはりポテンシャルの高い馬であることは間違いありません。
最終追い切りは坂路で4F52.2秒。前走時の4F51.6秒には及びませんでしたが、馬場差を考慮すれば、前走に近いレベルのスピードが出ていることは間違いありません。後半2F区間では12.0秒から12.6秒と減速幅が少し大きい気もしますが、これこそ馬場の影響があったように思います。調教の評価としては順調といったところでしょう。

調教の評価としては順調といえる内容だったジンセイ(9月23日撮影)
【スプリンターズS/ナムラクレア】
スプリンターズSは4回目の出走。過去3回は北九州記念から中5週とキーンランドCから中4週のローテーションでした。それが今回は函館スプリントSから中14週。函館スプリントSを使った時から、きっと間隔をあけるローテになるのだろうと思っていましたが、阪神Cが中11週だったので、ここがひとつ参考になると思います。
当時は約1ヶ月前からトレセンで追い切りを開始して、坂路4F51.1秒、4F50.5秒、4F51.4秒と3週間前から速い時計を出しています。ちなみに今回は4F51.1秒、4F49.8秒、4F52.6秒。最終追いが52秒台になっただけで、その分、1週前追いが自己ベストに0.1秒差まで迫る速い時計。C.ルメール騎手が騎乗したのも阪神Cと同じですし、GIという意味では高松宮記念とも同じ。やれることはしっかりとやった、そんな調教内容です。

1週前追いで自己ベストに迫る速い時計を出したナムラクレア(9月23日撮影)
【スプリンターズS/ママコチャ】
スプリンターズSは2023年が1着、2024年が4着。北九州記念からのローテーションだったのは2023年ですが、今年は昨年と同じセントウルSからのローテになります。詰まった間隔なので、1週前追い切りはなくて、週末追い切りが坂路というのは同じ。
そして最終追い切りですが、坂路で4F52.1秒。昨年は4F53.5秒、勝った時が4F52.5秒。どちらと比較しても今回の方が速く、勝った時に近いという意味では評価できます。そして、勝った時と同じ2F24秒台。ただ、勝った時は4F目11.6秒と素晴らしく速いラップだったので、そこを比較してしまうと、どうしても見劣ります。それでも昨年よりは今年の方が攻めた追い切り内容であることは間違いありません。

昨年に比べ攻めた追い切り内容だったママコチャ(9月23日撮影)
【スプリンターズS/ルガル】
昨年の覇者。骨折明けではありましたが、当時の1週前追い切りが坂路4F50.9秒、ラスト2Fが11.9秒、11.7秒という素晴らしいラップ。追い切りの素晴らしさは評価できても、せいぜい注の印が精一杯という予想をしたことは今でも覚えています。その後は香港での2戦と高松宮記念。条件が向かなかったと思えば、ここであらためてという見方はできます。
今回の1週前追いは4F51.0秒。11.8秒、11.9秒ということで、4F目最速ラップを踏んだ昨年よりもラップの踏み方は減速ですが、動き自体は余裕があって、非常に良かったと思います。最終追い切りは4F55.2秒と全体時計は遅かったものの、ラストは11.6秒。この評価が難しいところですが、軽視できないのは間違いありません。

全体時計は遅かったものの、ラストは11.6秒を計測したルガルの最終追い切り(9月23日撮影)
◆注目の2歳戦
・9/20 野路菊S【アランカール】(1人/1着) 将来有望調教該当<3頭>
デビュー戦から8キロ馬体が増えての出走。決して追い切り本数は多くない仕上げだったので、このプラス体重は大歓迎でした。後半の1000mが57秒7というレースを上がり33.3秒で差し切っての快勝。阪神マイルGIへ向けて視界良好となったことは言うまでもありません。
◆開催おすすめの調教適性
<中山芝1200m>
◎最終追い切り坂路馬場で4F目最速ラップ
◎1週前追い切り以降トラック馬場4F52.5秒以下
○1週前追い切り以降トラック馬場併せ先着
スプリンターズSで最も重要なのは、◎坂路。単に4F目最速ラップというよりも、ラップの速さも重要になってくると思います。ちなみに先週のカンナSは◎トラ、◎坂路、◎トラで3連複が374倍。それを考えると、どちらの調教適性も持ち合わせていると、より有利な馬場かもしれません。