七夕賞では過去10年、関東馬が4勝・関西馬が6勝。2着数だと関東馬が6回・関西馬が4回。つまり、連対数だと東西仲良く10回ずつということになる。
ただ、関東エリアでの重賞だけに、出走数は関東馬のほうが圧倒的に多い。関東馬99回に対して関西馬40回である。
さて、ここで問題。3着数では関東馬9回・関西馬1回で圧倒的に関東馬のほうが多い。では、そこまで含めて、過去10年の複勝回収率が高いのは東西どちらでしょう?
正解は、関西馬。3着数の多さを加味しても複勝率は関東馬19.2%、関西馬27.5%で関西馬のほうが高い。さらに複勝回収率は関東馬55%・関西馬81%で、複勝率のギャップ以上に関西馬のほうが高い(というか、関東馬が低い)。
これはなぜなのか? ということを考える前に、似たような傾向の重賞があるのかどうかを探してみた。
過去10年(2000〜2009年)で関東馬より関西馬が複勝回収率で上回った東日本で行われた古馬の芝GIIIは、富士S、福島記念、中山金杯、府中牝馬S、東京新聞杯、函館記念、ダイヤモンドS、京成杯AH、アイビスSD、クイーンS、ダービー卿CT……と、調べてみたらけっこう多い。個人的には、「勝率や連対率は強さで関西馬、回収率は一発大穴で関東馬」と思っていたのだが、そうでもないようだ。
さらに、である。考えてみるとハンデ戦の場合、同じクラスのレースを同じように走ってきても実質的には関西のレースのほうが内容が濃く、それでいてハンデは同じように査定されるので、相対的に関西馬が有利ということもありうる。例えば、同じ前走準オープン勝ちでも関西のほうが前走レベルは高く、それでいて今回は同ハンデになるということだ。
この仮説が合っているかどうかは別として、とりあえず指標で関西馬優位が続いているうちは、関西馬優先の検討をしてみてもいいというのが今の私の考えである。