中山競馬場には独特の巧者がいる、というのが私の持論である。
最近ではマツリダゴッホが有名だが、今週のセントライト記念を含めて中山の重賞だけやけに強い、という馬が少なからず存在する。
有馬記念では毎年この理屈から本命馬を決めている私だが、セントライト記念の場合は出走各馬のキャリアが浅いため、「中山重賞」を参考にしようにも限界がある。
そこで、新馬や未勝利まで含めた「セントライト記念以前の中山芝実績」を参考にしてみたらどうなるか? ということを考えてみた。
まず、過去10年のうち中山で行われた9回のセントライト記念1〜3着馬を集めて、それ以前の中山芝成績をとる。クラス別に着度数を表すとこんな感じ。
新馬[2-0-1-1/4]
未勝利[2-2-0-4/8]
500万下[3-5-3-4/15]
OPEN特別[1-2-1-1/5]
重賞[3-4-1-12/20]
トータルでは連対率46.2%。回収率は単85%・複100%。重賞が多少連対率を下げており、重賞以外だと53.1%。
一方、「セントライト記念で1〜5番人気だったのに4着以下だった馬」(この条件でさきほどと同じ27頭になる)はどうだろうか?
新馬[3-1-1-0/5]
未勝利[4-1-2-1/8]
500万下[4-3-1-3/11]
1000万下[0-1-0-0/1]
OPEN特別[1-0-1-1/3]
重賞[2-2-3-8/15]
ざっと見て分かるだろうが、こちらのほうが少し成績が良いのだ。連対率は51.2%(重賞以外は64.3%)、回収率は単173%・複139%。
やはり「中山重賞」とは「中山の一般戦」では事情が違うということだろうか。とりあえず「中山に実績があるから」という考え方は危険なようである。