今年のスプリンターズSは逃げ・先行タイプが多いメンバー構成になった。
ハナへ行く候補だけでもローレルゲレイロとヘッドライナーに加え、ウルトラファンタジーもいる(同馬はハナに行けないとぐだぐだになるタイプなので、主張してくるだろう)。ウエスタンビーナスあたりが好スタートを切ったりすると、さらに話はややこしくなる。
一般的には逃げ馬が多い→ハイペース→差しが決まると考えられているが、過去のスプリンターズSではどうだったのだろうか?
GIになってからのスプリンターズS(12月時代を含む)で、「前走逃げていた馬」が最も多かった年(外国馬はデータが無いので勘定に入れない)は、1993・1994・1995年でそれぞれ4頭。93年と95年は人気上位3頭で決まっているので影響が分かりづらいが、94年は5番人気ビコーペガサスが道中10番手から2着、13番人気キョウエイキーマンが道中8番手から3着しているので、ある程度差し馬有利と言えなくもない。
いまの時期に移ってからだと、2001年と2003年の3頭が最高。それぞれトロットスターとデュランダルが勝っているので単勝には差し・追込馬が来たことになるが、人気サイドの先行馬は馬券に絡んでいる。
一方で、もうひとつ考えなくてはならないことがある。例えば今年でいうとヘッドライナーは前走道中2番手なので「前走逃げた馬」にはカウントされない。これを考慮する必要もありそうだ。
そこで、「過去3走以内に芝1400m以下で逃げたことのある馬」という条件にすると、スプリンターズSに最もたくさん出走していた年は2003年で6頭。いまの時期になってからだと既に触れた2001年と、あと2005年・2007年が4頭でそれに続く。
2005年は人気サイド決着だが2、3着が追い込み。2007年は前に居た馬3頭で決まっている(ただし不良馬場なので評価は難しい)。
こうやって書いていくと話が混乱するばかりだが、全体的に見た印象としては、逃げタイプの多い年はちょっとだけ差し・追込馬が有利、しかし人気サイドの先行馬は否定しすぎないほうがよい、という感じだろうか。雨が降ったりするとまた話が変わるのでご注意いただきたいが……。