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もし外国馬の好走があるとしたら……

  • 2010年11月22日(月) 00時00分
 今年のジャパンカップには久々にたくさんの外国馬がやってくる。

 出走馬の顔触れを見ると日本馬有利は動かないと思うが、それでも国際競走である以上、外国馬を狙ってみたいという人もいるはず。そんな方々のために、根拠のあるものかどうかは微妙だが、ひとつの傾向を示しておきたい。

 その傾向とは、「外国馬が1頭だけ馬券に絡むときは人気最上位(外国馬の中の)が絡むことが多い」、「2頭以上絡むときは、ファンの外国馬に対する評価が間違っていることが多い」である。

 平成以降のジャパンカップで1頭だけ外国馬が3着以内に入った年というと、1993、94、97、2000、05、06年。この6回のうち5回は人気最上位の外国馬が絡んでいる。残り1回(94年)も1番人気サンドピット(単勝4.5倍)と僅差の2番人気だったパラダイスクリーク(単勝5.0倍)が2着した。

 一方、外国馬が複数絡んだケースは以下の通り。数字は日本馬を含めた人気順で、左から着順の良かった順。スラッシュの左が馬券に絡んだ馬、右が絡まなかった馬である。

1989年 9、6/3、4、10、5、7
1990年 2、9、3/7、1、11、13、12、6、14
1991年 7、2、6/8、10、4、3、5、13
1992年 2、4/1、3、7、6、9
1995年 6、7/5、3、9、10、14、12
1996年 4、1、10(同着)/8、3、13
1999年 12、7/1、6、9、3
2002年 9、11/16、6、13、5、12

さらに平成に入る直前も

1986年 8、6/2、9、3、7、13
1987年 3、11/1、2、6、4、5、8、13

となっている。いずれも、外国馬中の人気最上位馬が4着以下になるか「人気のないほう半分」から馬券に絡む馬が出るか、その両方に該当するかになっている。

 難しいシナリオではあると思うが、2002年以来の外国馬複数好走を期待する人は、とことん荒れる形を想定してもよさそうだ。一方で外国馬はちょっとだけ押さえておけばいいという人は、素直に人気最上位の外国馬を押さえればいいということになる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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