ご存知のように、阪神コースは2006年秋から大きくリニューアルされた。
阪神ジュベナイルフィリーズも外回りコースになってレースの性格が変わったわけだが、能力検定としては非常によく機能しているといっていいだろう。なにしろそれ以降の優勝馬4頭はいずれも3歳以降にもGIを勝っており、トールポピーは微妙だが他の3頭は競馬史に残るというレベルの実績を残している。
そこで今回は、その4頭を改めて振り返り、似たタイプの臨戦過程で来ている馬はどれか? ということを考えてみたい。
まずこれまでの4頭は、阪神JFに臨む前にいずれも敗戦を経験している。ただ、牝馬の後塵を拝したことはない。もちろん勝ちっぱなしで来て悪いということはないが、牡馬相手に負けている(あくまで2、3着という意味だが)と、人気がヒートしにくいぶん馬券上の魅力は増すかもしれない。事実、過去の優勝馬4頭のうち1番人気だったのはブエナビスタだけだ。
続いて、これまでの4頭は阪神JFに臨む前に1600m未満の距離に使われたことはない。一方で1回は1800m以上のレースを走っている。4頭すべてがオークスかダービーを勝っているわけであり、「1600m未満を使うなんて考えもしなかった」というタイプであることが必要なのかもしれない。
3つめは、前走で差す競馬をしているということだ。ウオッカの黄菊賞5番手〜4角2番手というのがいちばん積極的なレース運びで、他の3頭の前走はもっと後ろからだった。
これらを適用していくと、例えばダンスファンタジアはデビュー戦が1400mというのがひっかかってくる。目をつぶるならレーヴディソールの初戦1500m(札幌にはマイルの設定が無い)のほうにつぶったほうが良いように思える。
一方、「ちょうどいい条件の満たし方」をするのはアヴェンチュラだ。1600mと1800mを走り、1着と牡馬の2着。前走は差す競馬でもある。