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岩手競馬再開

  • 2011年04月30日(土) 12時00分
 さぁ。いよいよゴールデンウィーク。ご存知のとおり、今年の“曜日配列”は最高のパターンになっています。“動ける方々”はどうか大いに楽しんで、大震災後の“自粛ムード”を打ち破ってください。それがきっと、日本を元気にすることにつながるはずですから。

 私は、30日(土)に「テレビ東京杯青葉賞」を実況した後、熊本に飛び、5月1日(日)は、先週オープンしたばかりのウインズ八代で「天皇賞・春」の予想トークショーに出演。さらに、5月5日(木・こどもの日)には、船橋競馬場で「かしわ記念」の予想イベントと東日本大震災被災地支援のチャリティーオークションでご案内役を務めさせていただきます。どちらも、お近くの方はぜひお越しください。

 とにかく、このゴールデンウィーク中の“消費動向”には、さまざまな業界の人たちが注目しているはずです。スポーツ界で言えば、プロ野球やJリーグが再開され、29日からは東北楽天ゴールデンイーグルスとベガルタ仙台も、被災地となった地元で試合を開催できるようになりました。JRAでも、30日から、ウインズ津軽、横手場外、種市場外、盛岡競馬場で発売・払戻を再開します。

 まだまだ“非常時”は続くわけですが、震災の影響を直接受けたところでも、こうした復旧の動きが相次いでいます。幸いにも大きな被害を受けずにいられたわれわれが、いつまでも“自粛ムード”の中で縮こまっていてはいけないでしょう。派手に騒げ、とか、ハメを外せ、と言っているのではありません。なるべくフツウに(心穏やかに)楽しむべきです。

 おそらく、この“書き入れ時”にもかかわらず競馬を再開できないでいる岩手の主催者にとっても、ゴールデンウィーク中の競馬ファンの動向は気になるところだと思います。

 岩手では、5月14日(土)の盛岡開催からの競馬再開に、管理者の達増知事がようやくゴーサインを出しました。知事としては、競馬を再開しても“収支均衡”という条件をクリアできなければ廃止せざるを得なくなるので、状況を慎重に見極めようとしていたのでしょう。

 ただ、休止が長引けば、在きゅう馬の他場への流出は避けられず、きゅう舎関係者の生活も行き詰まってしまいます。厳しい前途が待ち構えているとはいえ、競馬再開が正式に決まったのは何より。今後は、ありとあらゆる支援策の実施が求められます。

 このゴールデンウィークに日本中の競馬が活気を取り戻せば、岩手競馬復興に向けての“追い風”になるかもしれません。なるべく多くの方々に馬券を買っていただけるよう、従来からのファンのみなさんもぜひご協力ください。そして、「岩馬るべ!(がんばるべ)東北プロジェクト」の応援署名活動へのご協力もあわせてお願いしておきます。

テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

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