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印象的な形で馬券を外す

  • 2011年06月18日(土) 12時00分
 このところ、印象的な形で馬券を外すことが多いような気がしてならない私。ひとまず、その代表例をご紹介しましょう。

 5月22日、東京競馬第6レース。単勝134.4倍(最終オッズ)のグリーンファイヤーという馬からワイドを手広く流した。同馬は好スタートからハナを奪い、直線に向いて1番人気の馬に交わされながらも、しぶとく2番手をキープ。ところが、ゴール寸前で、外から併せ馬の形で追い込んできた2頭に抜かれて結局4着!もちろん、1〜3着馬は相手に選んでいた馬だった。

 5月23日、カナダ&アメリカ・競馬&大リーグ観戦旅行で訪れたオタワ郊外リドーカールトン競馬場のトロット(繋駕)レース。第8レースまで1番の馬がパーフェクト連対(6戦4勝2着2回。2戦は出走取消)していることに気づき、第9レース(9頭立て)を検討。人気薄の1番のほか、2、5、6、7番の馬をピックアップした。

 それまで馬単の4頭ボックスを買い続けてきたので、ここもそうしようと決め、2、5、6、7番のうち1頭を削ることに。6番と7番のどちらにするか悩んだが、様々な理由で6番を削った(つまり、買った馬券は1、2、5、7番のボックス)。

 レースは4〜5頭が横一線でゴールになだれ込む大接戦。最内から伸びた1番がわずかに抜け出し見事1着。で、2着は2番と7番の争いかと思われたところに、大外から6番が強襲。写真判定の末(もうみなさんお察しのとおり)、1、6、2、7番の順で確定、1−6の馬単は575.1倍の大万馬券になった!

 今月15日、関東オークスが行われた日の川崎競馬第7レース(14頭立て)。9番人気のアップローという馬からワイドを4頭に流す。追い込み一手の脚質なので勝つまでは無理、でも3着なら、という発想。すると同馬は、思ったとおりの末脚ではるか後方から猛然と追い込んできた。

 しかし、3着馬にはわずかに届かずクビ差の4着!1〜3着馬(2、3、4番人気の順)と5着馬(1番人気)は相手に選んだ馬。ある意味でカンペキ(?)な予想だった。

 あぁ、どうしてこんなふうに外れちゃうんでしょうか?

 東京と川崎の結果からすると、「3着でいいから」なんていう“スケベ心”でワイドを買っちゃダメ、なんでしょうね。競馬は、勝つ馬を考えることから始めなきゃいけないんです。その馬が2着になっても当てさせてもらえるのが馬複、3着でもOKなのがワイド、と考えるべきでしょう。

 また、カナダのケースは、「狙い馬を見つけたときには“浮気”するな」という戒め。せっかく1番を狙ったのに、そこから流さず、その馬を含めたボックスにしたのが敗因でした。

 今さらながらそんなことを思い知らされているきょうこの頃、であります。

テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

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