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流行の名前と日本を代表する騎手の奇遇

  • 2011年07月23日(土) 12時00分
 あらかじめお断りしておきますが、今回のコラムは、ハッキリ言って“ヒマネタ”です。

 一部の方はご存知でしょうが、この時期、私は、テレ玉で「全国高校野球埼玉大会」の実況をしています。その際の参考にしているのが、「真夏の球宴」という大会プログラム。これには、全参加校の選手名簿が載っています。

 それを眺めていて、ふと思いました。「最近の高校生の名前って、昔とはずいぶん変わってきたなぁ」と。最後が「や」(=也、弥、矢、哉など)、「た」(ほとんどが太)、「き」(=樹、輝、貴など)、「すけ」(=介、輔など)、「と」(=斗、人など)、「だい」(=ほとんどが大)で終わる名前が圧倒的に多いんです。

 今年の高校野球に出場している選手は、1993年4月2日から96年4月1日までの間に生まれた男子です。明治安田生命が調査、公開している「生まれ年別名前ランキング(男性)」によれば、この世代に多いのは翔太、拓也、健太、大樹などだそうで、埼玉の野球部員名簿にも、その傾向が現れています。

 そこで、今年の選手(約2900人)の中に、先週までのJRAリーディングジョッキー上位20人と同名(=漢字が同じ名前。読みは不問)の選手はどれだけいるか、調べてみました(ヒマですねぇ〜)。

調べてみたらちょっと驚きました。これが意外に少ないんです。騎手のランキング順で言うと、(福永)祐一クン=1人、(和田)竜二クン=1人、(丸山)元気クン=5人、(浜中)俊クン=3人、(後藤)浩輝クン=1人、(武)豊クン=4人。同じ名前がいたのは、この6組だけでした。(蛯名)正義クンや(内田)博幸クン、(小牧)太クンといった、よくいるはず(?)の名前の選手はゼロ。このへんにも、“流行の名前”の影響が出ているような気がします。

 ついでに言うと、豊クンは、1946年(昭和21年)に初めて第6位に入って以来、65年(昭和40年)まで計14回もベスト10入りしていました。戦後を象徴する名前と言ってもいいでしょう。日本を代表する武騎手がその名前を命名されていたというのは、奇遇というか何というか…。

 一方、地方競馬のトップジョッキーでは、勝利数1位の戸崎騎手(大井)と同じ圭太クンという選手が5人、同2位の木村騎手(兵庫)と同じ健クンは12人、同3位の岡部騎手(愛知)と同じ誠クンは6人いました。JRAの上位騎手とは違って、それぞれ“仲間”の多い名前のようです。

 埼玉の選手に目立ったのが駿クン。全部で14人もいました。ひょっとしたらその中に、ご家族が競馬好きで命名された選手がいるかもしれません。

「だから何なんだ?」と言われても困っちゃう今回のネタ。最後までお読みいただき、ありがとうございました!

テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

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