8月6日から、ばんえい帯広競馬で3連複、3連単の発売が始まりました。

　「どうしてばんえいでは3連複、3連単を売っていないの？」。私がばんえい競馬予想トークショーや場立ち予想会などで何度も受けた質問です。それに対しては、ごまかすつもりはなく、素直な気持ちで「馬複、馬単でもけっこう(高配当が)つきますから、それで楽しんで下さい」と答えてきました。

　ばんえい競馬はよく荒れます。それが魅力の1つとも言ってもいいくらい。どうしてかと言えば、1番人気に推された馬や強いと思われる馬が、ふつうの競馬よりアテにならないからです。そういう馬は、他の馬に乗る騎手から「この馬さえ負かせばこっちが勝てる」と、徹底的にマークされるんです。

　例えば、逃げ馬なら常に他馬から突っつかれて息を入れにくくなる、とか、差し馬なら先行馬に出し抜けを食らわされて脚を使わされる、とか…。1番人気の馬や強い馬が、人気に応えて強い勝ち方を見せるのは、ふつうの競馬よりはるかに大変です。

　さらに、そういう馬だけでなく、それを負かしに行った有力馬たちも総崩れになり、近走の内容からはとても買えないような馬が突然の連絡みを果たすこともよくあります。だからばんえい競馬は荒れるわけです。

　フルゲート10頭で、つねに同じようなメンバーと戦っているわりに、馬複、馬単でも高配当が出るばんえい競馬。個人的には、「3連複、3連単がなくてもいい」と思っていたのですが、今の時代にもうその考えは通用しません。3連複、3連単の発売は当然のことと言えるでしょう。

　さて、6日から8日までの3日間の成績を調べてみました。全36レースの3連複、3連単の平均、最低、最高配当は、それぞれ以下の通りです。

　3連複＝3661円、530円、11640円

　3連単＝24106円、1600円、105940円

　このうち、1〜3着が単勝1〜3番人気馬で決着したのは計6レースで、3連複は530〜1200円、3連単は1600〜12140円の配当がつきました。最低配当のレースは別として、けっこうついていると思いませんか？

　3連複の配当が馬単の配当を下回ったのが19レースもありました。全36レースの半分以上です。7−4−1番人気の順で決まって馬単17830円、3連複1710円とか、6−1−2番人気の順で馬単13420円、3連複2130円などの例も見られます。少頭数のレースなので、3連複の妙味は今イチかもしれません。

　逆に3連単はつきますね。3日目は、1番人気馬が2着のレースが9つあって、その3連単は3210〜41970円の配当。これは、頭数を考えたらオイシイんじゃないですか？

　3日間の傾向から言えば、ばんえいの3連単は魅力タップリ。みなさんもぜひ買ってみて下さい。14日は大井競馬場で重賞・ばんえいグランプリの場外発売もありますよ！

◎ばんえい競馬の重賞予想やレースレビューは「ばんえい競馬情報局」(http://blog.oddspark.com/baneiinfo/)へ。