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57キロの押し・引きと七夕で名月

  • 2012年07月05日(木) 12時00分
七夕賞

え〜毎度毎度で恐縮ですが、ハンデ戦といえば、まずはテンゴ馬チェックから。
それが自分のハンデ戦の入口。

テンゴ馬が何頭いるか。その割合で気分が拡がったり、狭まったりする。そう、テンゴチェックはあくまでも気分を拡げるためのチェック。深呼吸みたいなもん。

たとえば先週はCBC賞に2頭テンゴ馬がいて、その内の1頭マジンプロスパー(57.5)が勝った。

結果的に勝ったけど、自分はテンゴ馬は3頭揃って、はじめて気分が拡がるタイプ(3頭いたら1頭連対する傾向強し)。先週は2頭だったから特にテンションは上がっていなかった(浜中のマジンプロスパー注目と書いたけどテンゴに触れなかったのはそのため)。

テンゴ馬をチェックして、気分を伸縮させて、次にトップハンデと軽い馬を見る。そこからあれこれ煮たり焼いたり、干したり乾かしたり、寝かせたり起こしたりしながら週末を迎え、最終的に人気の押し出し・引き出しで印を整える。

そんな流れ。

夏はハンデ戦重賞が多いので、しばらくこの作業はつづくはず。

(もっと言っちゃうと、夏のハンデ重賞は上位人気の押し出し・引き出しだけ見てれば、だいたい当たる。サマーシリーズが確立してきて、同じようなメンバーで戦うことが多くなったからだ。)

(だったら週末の人気馬だけ見てろ! 一生見てろ! って話だけど、人気のイメージを膨らませておくのも、週末の押し・引きを感覚的に掴むのに大事なこと。 だからやる。だいいち、変な馬の激走とかもあるし、そういう馬を拾えるもんなら拾っておきたい。となると週中にせめて下茹でくらいはしとかないと。)

(たとえば2年前11人気で1着した善さん騎乗のドモナラズとか、4年前11人気で2着した善さん騎乗のミストラルクルーズとかね。こういう馬は人気の押し出し・引き出しの範疇じゃないからね。人気の押し出し・引き出しはあくまでも軸選び。ヒモ選びの下茹では別にしとかないと。)

(ちなみに今年善さんが騎乗する馬はケイアイドウソジン・56キロ。なんか怖いなぁ。ここ2走は逃げずに惨敗してるけど、ここで逃げてきたら、やっぱ怖いなぁ。善さんの交通整理が炸裂しそうで、すごく怖いなぁ。前走、突如逃げて、1着したミキノバンジョー石橋脩がどんな運転をするのか読めないけど、それでも善さんが先導を買って出てきたら、誰も止められないはず。っていうか止めちゃダメ。石橋修騎手も天皇賞春みたいな見事な早仕掛けを狙っちゃダメ。)

(とにかく内が荒れてきて、逃げ馬がダメなムードがはっきりと漂えば漂うほど、善さんの良い馬場を選んで走る交通整理が生きてきそうで、ますますケイアイドウソジンに吸い込まれそう。4年前に吉田豊で逃げ切ったミヤビランベリの逃げがまさにそれだったし。)

おっと、話がそれてしまった。とにかく、今年も夏のルーティンに従って、七夕賞に接近遭遇してみる。

今年のテンゴ馬は57.5のシンゲン1頭。

シンゲンは8カ月の休み明け。トップハンデということはそれだけ実力が認められてるからだろうけど、ここは得意の左回り(新潟)のための準備運動と見立てているので、スルー。

ならば今度は軽い系の馬探しだけど、どうも止まってしまう。

57キロでどうも止まってしまう。
ハンデ戦だし57キロなんて後回しでいいはずなのに今回は気になってしょうがない。

57 ゲシュタルト 蛯名
57 ダイワファルコン 北村宏
57 トーセンラー 岩田
57 エーシンジーライン 回避予定
57 ダノンバラード 回避予定

気になる理由は大枠で2つ。

1.過去10年を見てて、57キロ馬が4勝もしてるから。
(57・4勝、56・2勝、52・2勝、59・1勝、53・1勝)

2.シンゲンの57.5が歯止めになったのではないか。
(もういいや!並べちゃって! 57で並べちゃって! そんなの。だから思う。シンゲンがいなかったらもうちょっとバラついたのではないかと。)

過去10年で4勝してる57キロ馬の人気は

イーグルカフェ 3番人気(6.9倍)
チアズブライトリー 8番人気(13.2倍)
サンバレンティン 6番人気(8.7倍)
ミヤビランベリ 1番人気(4.6倍)

1番人気〜8番人気、4.6〜13.2倍。

ハンデ戦の57キロはそれなりの実力を評価されてのものと考えると、意外においしい馬券だったようにも思える。

netkeiba.comの予想オッズを見ると、
1人気 トーセンラー 3.5倍
2人気 (ダノンバラード) 5.0倍
5人気 ダイワファルコン 7.0倍
6人気 ゲシュタルト 8.4倍
7人気 (エーシンジーライン) 15.5倍

う〜ん…なんかいいなぁ〜。やっぱり引かれる。

言われているようにダノンバラードとエーシンジーラインが回避すると、オッズも動きそうだけど、もしそれでも、だいたいこのままで週末を迎えるのならば、ダイワファルコンとゲシュタルトの押し・引きか、1番人気トーセンラーの単体の押し・引きで馬券を検討したくなる。

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1番人気トーセンラーは岩田騎乗。そこが魅力。
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先週のラジオNIKKEIを勝ったディープ産のファイナルフォームは、戸崎騎手で先行[5-5-4-5]した。

その戦法が勝利をもたらしたと自分は思っている。仮にディープ産だから、瞬発力を活かそうとして後方から競馬を進めていたら、間に合わなかったと思っている。

自分の見立てでは、戸崎騎手と岩田騎手はディープ産だからといって、むやみに位置を下げない騎手。

ディープ産牡馬のG1勝ちの鞍上が岩田騎手(ディープブリランテ・先行)、戸崎騎手(リアルインパクト・先行)であることは偶然ではないと思っている。

ディープインパクト産の福島・角4競馬には一抹の不安があったとしても、また、トーセンラー自身に小回り・内回りの角4競馬に不安があったとしても、岩田騎手で先行する可能性が見えるのならば、魅力はある。

ただし、今は頭というよりは、馬券圏内(3着まで)での期待。頭への期待度は枠番とか馬場とか見ないとなんとも言えない。

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ダイワファルコンはハンデ戦で着順をあげてくるか。
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ダイワファルコンのここ5戦の成績は9着→2着→9着→5着→9着と安定感の欠けるもの。

ただし、9着を折り返しナンバーと見立てれば、今回は着順をあげてくるとも考えられる。

ディセンバーSを1番人気で9着して、次の中山金杯を4番人気で2着した、それだけを都合よく思い出せれば、いいイメージしか残らない。

ここ5戦の成績も、
別定9着→ハンデ2着→別定9着→ハンデ5着→別定9着だと解釈できれば、今回はハンデ戦、しかもローカルのハンデ戦でもあり、やっぱり着順をあげてくる期待が持てる。

今開催の北村宏騎手は角4以上の芝レースで現在(3-5-1-11)。
馬券圏内率は.450。うむ、なかなかに頼もしい。最近の北村宏騎手は好調だと一日中乗せてくるイメージあり。その日の騎乗を見ながら、微調整するのがベターか。

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ゲシュタルトは角4競馬の2000前後がベストに思える。
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オープン以上のレースで、
1800〜2200の角4競馬の成績は、
[1-3-2-3]
2400以上、もしくは角2競馬の成績は、
[0-0-0-8]。

しかも角4内回り・小回り競馬では
[0-2-1-1]。
坂のある中山でも平坦な小倉でも走ってることを思うと、初参戦の福島でも走れる可能性が見える。

過去10年で57キロで勝ってる4頭の4角の位置は、
5番手、
7番手、
5番手、
4番手。

蛯名騎手ならば、1番人気のトーセンラーを前に見据えて、競馬をするはずで、4角5〜7番手の競馬をする可能性は大。っていうか福島リーディングを狙おうかという蛯名騎手に依頼してることがそもそも頼もしく、春に一度騎乗してることも加味するといっそう期待は高まる。

57キロ勢3頭の予想オッズは以下のとおり。

1人気 トーセンラー 3.5倍

5人気 ダイワファルコン 7.0倍
6人気 ゲシュタルト 8.4倍

人気は前後しても、この3頭の人気の序列が変わらないのならば、引き出しでゲシュタルトか。ゲシュタルトの当日の単オッズには注目してみたい。

というわけで、今年の七夕賞は57キロの3頭に注目してみる。
ここ2年57キロ勢は2年前のバトルバニヤンの3着同着だけ。
しかし今年は「以上」の理由に加え、
岩田・北村宏・蛯名が勝ち負けの位置で競馬をしそうでもあり、どれか1頭は連対レベルで走ってくれるのではないか。

七夕賞
軸系注目馬:ゲシュタルト・トーセンラー・ダイワファルコン

57以外で注目する下茹でホース
ケイアイドウソジン・前述とおり、善さんの交通整理
アニメイトバイオ・江田照で今週ももう一波乱あるか? 

先週のオペラダンシングは江ダ照ホースだったので、旨いこといったけど(ワイドきゃっほー!)、アニメイトの父も母父もダの字ではない。やっぱり江ダ照は頭にダが付く馬にかぎる(特にダンシングブレーヴ)。

っていうか、そもそもアニメイトに走る気が見えない。牝馬だけにこれでは、さすがの江田照も難しいと思う。だけど、久しぶりの54キロはちょっと気になる。前走は55.5だったからマイナス1.5キロ。

仮に、55キロ以上に嫌気がさしてるのだとしたら、まだわからない。そもそも去年は中山とはいえ、55キロで3着した。いやいやいやいや、それでも「ない!」はず。ないはずだ………。

あえて買わない馬・ニシノメイゲツ
先週もデュランダル産が走ってたし、面白い軽い馬(53キロ)だと思うけど、
「七夕に名月」って、それだけでなんだか気恥ずかしいでしょ。え? そんなことない? いやぁ〜自分は少々気恥ずかしいのでやめときます。

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競馬専門誌・競馬王の元本紙予想担当。今は競馬王その他にて、変な立ち位置や変な隙間を見つけて、競馬の予想のようなものを展開中のニギニギ系。 著書はなし。最新刊「グラサン師匠の鉄板競馬 最前線で異彩を放つ看板予想家の鉄板録」に再び間借りして、4年ぶりに全重賞・根多の大百科的なものを執筆。

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