先週7月29日のWIN5は4万840円の低配当決着。もっとも、5レース中4レースを単勝1番人気馬が制したうえ、残る1レースを勝ったのも単勝2番人気馬でしたから、「思ったよりも高かった」「終わってみれば妙味ある配当だった」と感じた方が多いかもしれません。実際、当初は私も「こんな決着で400倍もつくのなら低配当狙いの馬券作戦も悪くないのでは?」と考えていました。
しかし、冷静にこの回を振り返ってみると、それほど単純な話ではないことがわかります。WIN5の残り票数が優勝馬の単勝支持率通りに減っていったと仮定した場合の配当理論値は4万8989円。つまり、あの金額でも“本来あるべき配当額”よりは2割ほど安いのです。以前にも指摘したと思いますが、10万円を切るような回の配当は配当理論値よりも2〜5割ほど安くなってしまうもので、先週7月29日も例外ではありませんでした。
また、単勝1番人気馬が4勝したとはいえ、この4頭はいずれも単勝オッズが2倍を超えていた馬。1〜2頭くらいなら自信を持って買えたかもしれませんが、すべてのレースで上位人気馬を信頼するのは案外難しかったと思います。この日のWIN5対象レースには単勝オッズ5倍未満の馬が11頭いましたから、これらの組み合わせを100円ずつ押さえると4800円。4万円ちょっとの配当では総購入金額の10倍にもならないわけで、低配当決着の発生頻度を考えると、馬券作戦としてはちょっと効率が悪いですね。無論、予想の精度を上げることで投資効率を良くすることは可能ですが、イメージほど成功率の高くない作戦であることは認識しておくべきでしょう。(伊吹雅也)
【井内利彰のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース