競輪
ここはアタマを決め打って勝負！/阪神ジュベナイルF
- 2012年12月05日(水) 18時00分
■阪神ジュベナイルF(G1・阪神芝1600m)フルゲート18頭/登録34頭
【コース基本情報】阪神芝1600m Aコース使用
・コース回収率
[やや低め] 単勝61％・複勝74％ 牝馬は1着馬がとくに堅め
・馬連万馬券出現率
[標準] 12.9％(平均値△0.9％ 馬連平均配当6085円)
・枠番別連対率(16頭立て以上)
[内枠不利] 内枠8.5％・中枠11.8％・外枠13.7％
・脚質別信頼度
逃げ＞先行＞差し＞追込 1着馬は差し優勢もイメージよりは格段に前有利
・推定ラップ＆タイム
[底力] 35.3-24.8-35.0＝1.35.1
直線が長く紛れの少ないのもあって、単勝回収率は低めの数値。16頭立て以上のレースに限定したところで、回収率はさらに低下してしまう。つまり、ヒモ荒れはあってもアタマは堅い傾向にあるコース。人気薄を1着に固定した馬券は、よほどの自信がないかぎりオススメしかねる。
改めて驚かされたのが、16頭立て以上での枠番別成績だ。コース形態から考えると、内が有利になることはあっても外が有利になりようがないのだが、ここまでハッキリとした傾向が出てくると納得するしかない。1枠〜2枠の勝率は4.0％と格段に低く、回収率も単勝30％、複勝54％という低調なもの。確実に逃げられる馬でもないかぎり、割り引いて考えるのが正解といえる。
対照的に好調なのが6枠〜8枠。とくに目立っているのが外枠の先行馬で、「16頭立て以上かつ1000万下〜重賞での逃げ・先行馬」に限定すると、複勝率34.4％、単勝回収率102％、複勝回収率257％という、きわめて高い期待値となっている。距離ロスなく立ち回れる内枠のメリットよりも、ゴチャつかずスムーズに走れる外枠のメリットのほうが大きい、やや特殊な性質を持つコースなのかもしれない。
【レース基本情報】阪神ジュベナイルF(G1) 過去6回
・レース平均配当
単勝548円 馬連2602円 3連複7153円
・1番人気馬成績
[2-1-1-2] 連対率50.0％・複勝率66.7％
・3番人気以内馬成績
[4-2-3-9] 連対率33.3％・複勝率50.0％
・10番人気以下馬成績
[0-0-0-54] 連対率0％・複勝率0％
・3着以内馬脚質シェア
[逃げ] 5.6％ [先行] 22.2％ [差し] 55.6％ [追込] 16.7％
・枠番別成績
[1枠] 1-1-0-10 連対率16.7％ 複勝率16.7％
[2枠] 0-1-1-10 連対率8.3％ 複勝率16.7％
[3枠] 0-1-0-11 連対率8.3％ 複勝率8.3％
[4枠] 0-0-0-12 連対率0％ 複勝率0％
[5枠] 0-2-2-8 連対率16.7％ 複勝率33.3％
[6枠] 1-1-0-10 連対率16.7％ 複勝率16.7％
[7枠] 3-0-1-14 連対率16.7％ 複勝率22.2％
[8枠] 1-0-2-15 連対率5.6％ 複勝率16.7％
・前走クラス別成績
[新馬・未勝利] 2-1-1-15 連対率15.8％ 複勝率21.1％
[500万下] 3-1-1-31 連対率11.1％ 複勝率13.9％
[OP特別] 0-0-1-10 連対率0％ 複勝率9.1％
[重賞] 1-4-3-33 連対率12.2％ 複勝率19.5％
・厩舎所属別成績
[美浦] 1-4-2-27 連対率14.7％ 複勝率20.6％
[栗東] 5-2-4-63 連対率9.5％ 複勝率14.9％
・注目出走パターン
[買い] 前走1600m〜1800m戦に2番人気以内で出走(連対率36.8％)
[買い] 前走2番人気以内、かつ上がり3F順位が2位以内(複勝率40.0％)
[消し] 前走3着以下馬(連対率2.7％、複勝率5.4％)
[消し] 前走重賞以外の1400m以下戦に出走(連対率0％、複勝率3.7％)
[割引] 騎手が乗り替わる馬(連対率5.9％、複勝率11.8％)
[割引] 前走4角5番手以内馬(連対率3.8％、複勝率15.1％)
このレースの傾向を如実に表している項目がいくつかあるが、まずは平均配当から見ていこう。単勝4ケタ配当となったのは1回だけで、単勝平均548円、馬連平均2602円ときわめて堅調。いかにも荒れそうなイメージがある2歳牝馬限定戦ながら、波乱となる確率は非常に低いと言わざるをえない。
続いて脚質面だが、勝ち馬のすべてが差し＆追い込み脚質。阪神の芝マイルはスローで流れることも多いのだが、ペースなどおかまいなしに強烈な瞬発力で差し切ってしまう。逃げ・先行馬を1着で狙う馬券はかなりリスキーで、1着には近走でいい末脚を見せていた馬だけを厳選すべきである。
また、本来ならば格上である「前走重賞組」が非常に弱いのも、このレースを分析する上で欠かせないポイント。10年のようにこの組が上位を独占したケースもあるが、この組は「1頭は馬券に絡む」程度のスタンスで予想したほうが好結果を呼び込めそうだ。
レースデータからオススメしたいのが、前走での4角通過順位をベースとした買い目。それも、「前走4角6番手以下馬」から1着候補をチョイスし、「前走4角5番手以内馬」から3着候補を選択するという、1着＆3着固定の3連単が面白そう。他のデータから候補を絞り込んでいけば、買い目はかなり絞り込めるはずだ。
【現在の馬場＆血統情報】
・現在の馬場
先週の結果から推測するに、かなり前有利な芝コンディション。伏兵の前残りに注意。
・天候予測
土曜日の降水確率が高めだが日曜日は曇り予報。かなり冷え込み硬い馬場となりそう。
・勝利数トップ種牡馬
ディープインパクト 勝率17.3％ 連対率26.5％
・著者の注目血統
ディープインパクト産駒、キングカメハメハ産駒、ハーツクライ産駒、母父トニービンの配合馬など、高い瞬発力の裏付けを持つ血統が圧倒的優勢。
勝利数上位の種牡馬、または連対率上位の種牡馬は、おしなべて末脚がキレる仔を出す瞬発力タイプ。完全に「瞬発力＞持久力」といった様相であり、変にひねらず、ひたすら現在のトレンド血統を高く評価すべきコースだと言える。
なかでも目立っているのが、ディープインパクト産駒とハーツクライ産駒の好成績。また、キングカメハメハ産駒、アグネスタキオン産駒、スペシャルウィークなども絶好調で、いわゆる「ベタ良血」であればあるほど期待できそうだ。
となると、扱いが難しくなるのが、Mr. Prospector系ケイムホーム産駒であるサウンドリアーナと、Danzig系Exchange Rate産駒のエイシンラトゥナ。いずれも先行力に秀でる持久力タイプの血統であり、阪神芝1600mに向くタイプではない。実績上位ではあるが、割り引いて考えたほうが良さそうだ。
★総論×各論
死角らしい死角がまったく見当たらず、あらゆる側面から強調できるのがコレクターアイテム。阪神マイルをデビュー戦で経験済みであることや、東京芝1600mからの臨戦過程、脚質、そして血統に至るまで、プラス材料の多さもバツグン。阪神ジュベナイルFを勝つにふさわしいプロフィールの持ち主であり、迷わず筆頭推奨となった。単なる軸ではなく、ここは「1着固定」で狙うべきだろう。
問題は相手。登録馬が34頭と非常に多く、抽選待ちの馬について触れるのが難しいというのも、その理由である。一応の評価順は、オツウ、アユサン、レッドセシリアまでの3頭が上位評価組で、以下ローブティサージュ、サンプルエミューズ、ディアマイベイビー。人気の一角となりそうなサウンドリアーナは、割引材料が目立っているため無印とした。
このラインナップに、レースデータの項目でオススメした「4角通過順位からのフォーメーション」を当てはめると、1着には当然コレクターアイテムを、そして3着にサンプルエミューズ、ディアマイベイビー、レッドセシリアの3頭を固定する3連単がオススメという結論となりそう。水曜日の段階で買い目まで決め打つのは我ながらどうかと思うが、これで過去の傾向にはキッチリ合致するはずだ。あとは、1枠〜2枠に入った馬の評価を下げるなどの微調整を行いつつ、最終的な買い目を導き出したい。
■朝日チャレンジC(G3・阪神芝1800m)フルゲート18頭/登録23頭
開催時期が9月から12月へと変更され、コースも内回りの芝2000mから外回りの1800mにスイッチ。さすがに阪神競馬場の芝・ハンデ戦である点は引き継いだものの、過去のレースデータはいっさい通用しないレースになったと考えるべきだ。
最大の相違点となるのがコース設定で、距離が200mしか変わらないとはいえ、内回りと外回りではレースの流れが大きく異なる。これまでよりも大幅に「瞬発力型」の馬が台頭してくるはずで、東京芝マイル〜中距離からのローテや、京都芝の外回りからのローテで出走する組が最も信頼できそう。また、レースの開催時期から考えると、前走G1組が巻き返してくるレースになる可能性も非常に高い。
そういった各種条件から考えて、最も買いやすいのはやはりジャスタウェイ。出遅れグセがあるのは気がかりだが、前走の天皇賞(秋)では好位から6着に粘るという新境地を見せており、能力・適性ともに向きそう。56.5�舛箸い�絶妙のハンデも、前走G1組であることを考えると恵まれた印象すらある。
伏兵では、前走を好内容で制したサトノパンサーと、前走の13着大敗で人気を一気に落としてきそうなフレールジャックの名前をあげておきたい。あとはシルクアーネストも、55�舛覆蕕侈滅鬚修Α８緤�に置かれすぎる懸念があるヒストリカルや、6歳馬のトライアンフマーチやデルフォイなどを嫌いつつ、買い目をうまく整理したいところだ。
■カペラS(G3・中山ダ1200m)フルゲート16頭/登録46頭
大挙46頭もの出走登録がある、今年のカペラS。過去4回の開催で1番人気馬が[0-1-0-3]と面白いように沈み、対照的に11番人気や13番人気の超人気薄が馬券に絡むという、かなり波乱含みの傾向となっている。大混戦となるであろう今年も、「高配当が出て当たり前」くらいのスタンスで予想したほうがよさそうだ。
波乱の要因となっているのが「前走重賞組」の不振。のべ11頭が出走して、トータル[0-1-1-9]で連対率9.1％、複勝率18.2％という成績は、やはりもの足りない。また、前走で1200m戦に出走していた馬も、トータル[0-2-2-29]で連対率6.1％と大苦戦。前走でダ1400m〜1600m戦に出走していた組を上に取りたい。
対照的に好調なのが「前走ハンデ戦出走組」で、こちらは連対率33.3％と絶好調。とくに、5頭が出走して[2-1-0-2]と素晴らしい成績を残している霜月S組は、今年も高く評価すべきだ。それ以外では、6歳以上馬がイマイチな成績に終わっているのも頭に入れておきたいデータだ。
こういった観点から考えると、人気を集めそうなシルクフォーチュンとセイクリムズンは、けっこう危なっかしい印象。ならば霜月S組を徹底的に高評価して、エーシンウェズン、シセイオウジ、トシギャングスター、メイショウツチヤマの4頭を上位に評価して、バットをブンブン振り回すホームラン狙いの馬券で勝負してみたい。
※コース＆血統データは2009年以降、レースデータは2006年以降が集計対象
※注 特定の種牡馬成績を用いて、そのコースで要求されるものが「軽さ」や「瞬発力」なのか、それとも「重さ」や「持久力」であるのかを筆者がポイント化したもの。50を中央値として、低い数値になればなるほど持久力寄りの、高い数値になればなるほど瞬発力寄りのコースとなる。
【コース基本情報】阪神芝1600m Aコース使用
・コース回収率
[やや低め] 単勝61％・複勝74％ 牝馬は1着馬がとくに堅め
・馬連万馬券出現率
[標準] 12.9％(平均値△0.9％ 馬連平均配当6085円)
・枠番別連対率(16頭立て以上)
[内枠不利] 内枠8.5％・中枠11.8％・外枠13.7％
・脚質別信頼度
逃げ＞先行＞差し＞追込 1着馬は差し優勢もイメージよりは格段に前有利
・推定ラップ＆タイム
[底力] 35.3-24.8-35.0＝1.35.1
直線が長く紛れの少ないのもあって、単勝回収率は低めの数値。16頭立て以上のレースに限定したところで、回収率はさらに低下してしまう。つまり、ヒモ荒れはあってもアタマは堅い傾向にあるコース。人気薄を1着に固定した馬券は、よほどの自信がないかぎりオススメしかねる。
改めて驚かされたのが、16頭立て以上での枠番別成績だ。コース形態から考えると、内が有利になることはあっても外が有利になりようがないのだが、ここまでハッキリとした傾向が出てくると納得するしかない。1枠〜2枠の勝率は4.0％と格段に低く、回収率も単勝30％、複勝54％という低調なもの。確実に逃げられる馬でもないかぎり、割り引いて考えるのが正解といえる。
対照的に好調なのが6枠〜8枠。とくに目立っているのが外枠の先行馬で、「16頭立て以上かつ1000万下〜重賞での逃げ・先行馬」に限定すると、複勝率34.4％、単勝回収率102％、複勝回収率257％という、きわめて高い期待値となっている。距離ロスなく立ち回れる内枠のメリットよりも、ゴチャつかずスムーズに走れる外枠のメリットのほうが大きい、やや特殊な性質を持つコースなのかもしれない。
【レース基本情報】阪神ジュベナイルF(G1) 過去6回
・レース平均配当
単勝548円 馬連2602円 3連複7153円
・1番人気馬成績
[2-1-1-2] 連対率50.0％・複勝率66.7％
・3番人気以内馬成績
[4-2-3-9] 連対率33.3％・複勝率50.0％
・10番人気以下馬成績
[0-0-0-54] 連対率0％・複勝率0％
・3着以内馬脚質シェア
[逃げ] 5.6％ [先行] 22.2％ [差し] 55.6％ [追込] 16.7％
・枠番別成績
[1枠] 1-1-0-10 連対率16.7％ 複勝率16.7％
[2枠] 0-1-1-10 連対率8.3％ 複勝率16.7％
[3枠] 0-1-0-11 連対率8.3％ 複勝率8.3％
[4枠] 0-0-0-12 連対率0％ 複勝率0％
[5枠] 0-2-2-8 連対率16.7％ 複勝率33.3％
[6枠] 1-1-0-10 連対率16.7％ 複勝率16.7％
[7枠] 3-0-1-14 連対率16.7％ 複勝率22.2％
[8枠] 1-0-2-15 連対率5.6％ 複勝率16.7％
・前走クラス別成績
[新馬・未勝利] 2-1-1-15 連対率15.8％ 複勝率21.1％
[500万下] 3-1-1-31 連対率11.1％ 複勝率13.9％
[OP特別] 0-0-1-10 連対率0％ 複勝率9.1％
[重賞] 1-4-3-33 連対率12.2％ 複勝率19.5％
・厩舎所属別成績
[美浦] 1-4-2-27 連対率14.7％ 複勝率20.6％
[栗東] 5-2-4-63 連対率9.5％ 複勝率14.9％
・注目出走パターン
[買い] 前走1600m〜1800m戦に2番人気以内で出走(連対率36.8％)
[買い] 前走2番人気以内、かつ上がり3F順位が2位以内(複勝率40.0％)
[消し] 前走3着以下馬(連対率2.7％、複勝率5.4％)
[消し] 前走重賞以外の1400m以下戦に出走(連対率0％、複勝率3.7％)
[割引] 騎手が乗り替わる馬(連対率5.9％、複勝率11.8％)
[割引] 前走4角5番手以内馬(連対率3.8％、複勝率15.1％)
このレースの傾向を如実に表している項目がいくつかあるが、まずは平均配当から見ていこう。単勝4ケタ配当となったのは1回だけで、単勝平均548円、馬連平均2602円ときわめて堅調。いかにも荒れそうなイメージがある2歳牝馬限定戦ながら、波乱となる確率は非常に低いと言わざるをえない。
続いて脚質面だが、勝ち馬のすべてが差し＆追い込み脚質。阪神の芝マイルはスローで流れることも多いのだが、ペースなどおかまいなしに強烈な瞬発力で差し切ってしまう。逃げ・先行馬を1着で狙う馬券はかなりリスキーで、1着には近走でいい末脚を見せていた馬だけを厳選すべきである。
また、本来ならば格上である「前走重賞組」が非常に弱いのも、このレースを分析する上で欠かせないポイント。10年のようにこの組が上位を独占したケースもあるが、この組は「1頭は馬券に絡む」程度のスタンスで予想したほうが好結果を呼び込めそうだ。
レースデータからオススメしたいのが、前走での4角通過順位をベースとした買い目。それも、「前走4角6番手以下馬」から1着候補をチョイスし、「前走4角5番手以内馬」から3着候補を選択するという、1着＆3着固定の3連単が面白そう。他のデータから候補を絞り込んでいけば、買い目はかなり絞り込めるはずだ。
【現在の馬場＆血統情報】
・現在の馬場
先週の結果から推測するに、かなり前有利な芝コンディション。伏兵の前残りに注意。
・天候予測
土曜日の降水確率が高めだが日曜日は曇り予報。かなり冷え込み硬い馬場となりそう。
・勝利数トップ種牡馬
ディープインパクト 勝率17.3％ 連対率26.5％
・著者の注目血統
ディープインパクト産駒、キングカメハメハ産駒、ハーツクライ産駒、母父トニービンの配合馬など、高い瞬発力の裏付けを持つ血統が圧倒的優勢。
勝利数上位の種牡馬、または連対率上位の種牡馬は、おしなべて末脚がキレる仔を出す瞬発力タイプ。完全に「瞬発力＞持久力」といった様相であり、変にひねらず、ひたすら現在のトレンド血統を高く評価すべきコースだと言える。
なかでも目立っているのが、ディープインパクト産駒とハーツクライ産駒の好成績。また、キングカメハメハ産駒、アグネスタキオン産駒、スペシャルウィークなども絶好調で、いわゆる「ベタ良血」であればあるほど期待できそうだ。
となると、扱いが難しくなるのが、Mr. Prospector系ケイムホーム産駒であるサウンドリアーナと、Danzig系Exchange Rate産駒のエイシンラトゥナ。いずれも先行力に秀でる持久力タイプの血統であり、阪神芝1600mに向くタイプではない。実績上位ではあるが、割り引いて考えたほうが良さそうだ。
★総論×各論
死角らしい死角がまったく見当たらず、あらゆる側面から強調できるのがコレクターアイテム。阪神マイルをデビュー戦で経験済みであることや、東京芝1600mからの臨戦過程、脚質、そして血統に至るまで、プラス材料の多さもバツグン。阪神ジュベナイルFを勝つにふさわしいプロフィールの持ち主であり、迷わず筆頭推奨となった。単なる軸ではなく、ここは「1着固定」で狙うべきだろう。
問題は相手。登録馬が34頭と非常に多く、抽選待ちの馬について触れるのが難しいというのも、その理由である。一応の評価順は、オツウ、アユサン、レッドセシリアまでの3頭が上位評価組で、以下ローブティサージュ、サンプルエミューズ、ディアマイベイビー。人気の一角となりそうなサウンドリアーナは、割引材料が目立っているため無印とした。
このラインナップに、レースデータの項目でオススメした「4角通過順位からのフォーメーション」を当てはめると、1着には当然コレクターアイテムを、そして3着にサンプルエミューズ、ディアマイベイビー、レッドセシリアの3頭を固定する3連単がオススメという結論となりそう。水曜日の段階で買い目まで決め打つのは我ながらどうかと思うが、これで過去の傾向にはキッチリ合致するはずだ。あとは、1枠〜2枠に入った馬の評価を下げるなどの微調整を行いつつ、最終的な買い目を導き出したい。
■朝日チャレンジC(G3・阪神芝1800m)フルゲート18頭/登録23頭
開催時期が9月から12月へと変更され、コースも内回りの芝2000mから外回りの1800mにスイッチ。さすがに阪神競馬場の芝・ハンデ戦である点は引き継いだものの、過去のレースデータはいっさい通用しないレースになったと考えるべきだ。
最大の相違点となるのがコース設定で、距離が200mしか変わらないとはいえ、内回りと外回りではレースの流れが大きく異なる。これまでよりも大幅に「瞬発力型」の馬が台頭してくるはずで、東京芝マイル〜中距離からのローテや、京都芝の外回りからのローテで出走する組が最も信頼できそう。また、レースの開催時期から考えると、前走G1組が巻き返してくるレースになる可能性も非常に高い。
そういった各種条件から考えて、最も買いやすいのはやはりジャスタウェイ。出遅れグセがあるのは気がかりだが、前走の天皇賞(秋)では好位から6着に粘るという新境地を見せており、能力・適性ともに向きそう。56.5�舛箸い�絶妙のハンデも、前走G1組であることを考えると恵まれた印象すらある。
伏兵では、前走を好内容で制したサトノパンサーと、前走の13着大敗で人気を一気に落としてきそうなフレールジャックの名前をあげておきたい。あとはシルクアーネストも、55�舛覆蕕侈滅鬚修Α８緤�に置かれすぎる懸念があるヒストリカルや、6歳馬のトライアンフマーチやデルフォイなどを嫌いつつ、買い目をうまく整理したいところだ。
■カペラS(G3・中山ダ1200m)フルゲート16頭/登録46頭
大挙46頭もの出走登録がある、今年のカペラS。過去4回の開催で1番人気馬が[0-1-0-3]と面白いように沈み、対照的に11番人気や13番人気の超人気薄が馬券に絡むという、かなり波乱含みの傾向となっている。大混戦となるであろう今年も、「高配当が出て当たり前」くらいのスタンスで予想したほうがよさそうだ。
波乱の要因となっているのが「前走重賞組」の不振。のべ11頭が出走して、トータル[0-1-1-9]で連対率9.1％、複勝率18.2％という成績は、やはりもの足りない。また、前走で1200m戦に出走していた馬も、トータル[0-2-2-29]で連対率6.1％と大苦戦。前走でダ1400m〜1600m戦に出走していた組を上に取りたい。
対照的に好調なのが「前走ハンデ戦出走組」で、こちらは連対率33.3％と絶好調。とくに、5頭が出走して[2-1-0-2]と素晴らしい成績を残している霜月S組は、今年も高く評価すべきだ。それ以外では、6歳以上馬がイマイチな成績に終わっているのも頭に入れておきたいデータだ。
こういった観点から考えると、人気を集めそうなシルクフォーチュンとセイクリムズンは、けっこう危なっかしい印象。ならば霜月S組を徹底的に高評価して、エーシンウェズン、シセイオウジ、トシギャングスター、メイショウツチヤマの4頭を上位に評価して、バットをブンブン振り回すホームラン狙いの馬券で勝負してみたい。
※コース＆血統データは2009年以降、レースデータは2006年以降が集計対象
※注 特定の種牡馬成績を用いて、そのコースで要求されるものが「軽さ」や「瞬発力」なのか、それとも「重さ」や「持久力」であるのかを筆者がポイント化したもの。50を中央値として、低い数値になればなるほど持久力寄りの、高い数値になればなるほど瞬発力寄りのコースとなる。
