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直前気配は絶対に要チェック!/京都記念

  • 2013年02月06日(水) 18時00分
■京都記念(G2・京都芝2200m)フルゲート16頭/登録12頭
【コース基本情報】京都芝2200m Bコース使用
・コース回収率
 [単穴多し] 単勝92%・複勝68% 5番人気〜7番人気の中穴ゾーンに妙味アリ

・馬連万馬券出現率
 [標準] 12.2%(平均値△0.2% 馬連平均配当4890円)

・枠番別連対率(12頭立て以上)
 [内枠優勢] 内枠18.9%・中枠13.4%・外枠10.0%

・脚質別信頼度
 先行>>差し>逃げ>>追込 イメージよりも格段に先行優勢のコース

・推定ラップ&タイム
 [瞬発] 36.5-61.4-35.4=2.13.3 序盤〜中盤が緩く上がり勝負となる傾向強し

 開催レース数が少ないコース(2010年以降で合計49レース)なのでデータの信頼度は低めだが、全体的に内枠優勢なのは意識しておくべきポイントだ。しかし、少頭数で行われたレースではガラッと傾向が異なり、12頭立て以下で行われたレースでの内枠はトータル[1-2-2-23]で連対率10.7%と低信頼度。今年は例年以上に少頭数で行われそうなだけに、これをあまり意識しないほうが好結果を呼び込めるかもしれない。

 脚質については、もう明白に先行勢優勢。1000万下〜重賞においても、逃げ&先行勢が連対率26.2%、複勝率33.6%という高いアベレージなのに対して、差し&追い込み勢は連対率9.2%、複勝率16.9%と、そこには非常に大きな差が出ている。道中のペースが緩く上がり勝負になりやすいコースでもあり、そうそう楽に差せるものではない。軸馬には、好位からいい脚を使えるようなタイプを選びたいところだ。

【レース基本情報】京都記念(G2) 過去10回
・レース平均配当
 単勝720円 馬連2382円 3連複1万6160円

・1番人気馬成績
 [5-3-0-2] 勝率50.0% 連対率80.0%・複勝率80.0%

・3番人気以内馬成績
 [8-6-4-12] 勝率26.7% 連対率46.7%・複勝率60.0%

・10番人気以下馬成績
 [0-0-2-36] 連対率0%・複勝率5.3%

・1着馬脚質シェア
 [逃げ] 0% [先行] 60.0% [差し] 30.0% [追込] 10.0%

・3着以内馬脚質シェア
 [逃げ] 13.3% [先行] 36.7% [差し] 36.7% [追込&まくり] 13.3%

・性別成績(セン馬は牡馬に含む)
 [牡馬] 9-9-10-90 連対率15.3% 複勝率23.7%
 [牝馬] 1-1-0-8 連対率20.0% 複勝率20.0%

・年齢別成績
 [4歳馬] 6-1-1-21 連対率24.1% 複勝率27.6%
 [5歳馬] 3-1-3-23 連対率13.3% 複勝率23.3%
 [6歳馬] 1-7-4-27 連対率20.5% 複勝率30.8%
 [7歳以上馬] 0-1-2-27 連対率3.3% 複勝率10.0%
 ────────────────────────
 [6歳以下] 10-9-8-71 連対率19.4% 複勝率27.6%
 [7歳以上] 0-1-2-27 連対率 3.3% 複勝率10.0%

・枠番別成績
 [1枠] 3-1-0-8 連対率33.3% 複勝率33.3%
 [2枠] 1-0-0-11 連対率 8.3% 複勝率 8.3%
 [3枠] 1-1-1-11 連対率14.3% 複勝率21.4%
 [4枠] 0-2-1-13 連対率12.5% 複勝率18.8%
 [5枠] 1-1-2-13 連対率11.8% 複勝率23.5%
 [6枠] 3-1-1-13 連対率22.2% 複勝率27.8%
 [7枠] 0-2-0-17 連対率10.5% 複勝率10.5%
 [8枠] 1-2-5-12 連対率15.0% 複勝率40.0%

・厩舎所属別成績
 [美浦] 0-3-1-14 連対率16.7% 複勝率22.2%
 [栗東] 10-7-9-84 連対率15.5% 複勝率23.6%

・前走クラス別成績
 [前走G1] 6-3-4-20 連対率27.3% 複勝率39.4%
 [前走G2] 3-1-4-36 連対率 9.1% 複勝率18.2%
 [前走G3] 1-5-2-18 連対率23.1% 複勝率30.8%
 [前走OP特別] 0-0-0-14 連対率0% 複勝率0%
 [前走条件戦] 0-1-0-10 連対率9.1% 複勝率9.1%
 ────────────────────────
 [前走重賞組] 10-9-10-74 連対率18.4% 複勝率28.2%
 [前走非重賞] 0-1-0-24 連対率 4.0% 複勝率 4.0%

・注目出走パターン
 [買い] 前走でG1に出走(複勝率39.4%)
 [買い] 前走重賞に単勝9.9倍以下で出走(複勝率39.4%)
 [買い] 前走重賞で4角を5番手以内にて通過(複勝率39.3%)
 [不振] 7歳以上馬(連対率3.3%)
 [不振] 前走で重賞以外に出走(複勝率4.0%)
 [不振] 連闘〜中3週での出走(連対率2.5%)
 [全滅] 半年以上の休養明け(複勝率0%)

 1番人気馬が過去10年[5-3-0-2]と好成績をおさめていることもあって、平均配当は単勝720円、馬連2382円とかなり低め。馬券に絡んだ30頭のうち、じつに18頭までが3番人気以内なのだから、当然といえば当然である。傾向的には大きく荒れることは考えづらいレースなので、無茶なトライは避けたほうが賢明だろう。

 脚質面は、コースデータにおおむね準じた結果。京都芝の外回りだと差し馬が突きぬけそうなイメージだが、1着馬の6割が先行脚質であり、前に行ける馬のほうが信頼度は高い。先行利はかなりあると考えるべきで、そろそろ逃げ切りでの1着もありそう。「先行勢→差し」での決着を前提に馬券を組み立てるのをオススメしたい。

 注目出走パターンは7つ挙げたが、特徴的なのが「連闘〜中3週」および「半年以上の休養明け」で出走する馬がきわめて不振だということ。今年は登録馬に長期休養明けが5頭、連闘〜中3週のローテが2頭と半数以上がこれに該当しているが、人気馬でも過信は禁物。ショウナンマイティの扱いには、かなり悩まされそうだ。

【現在の馬場&血統情報】
・現在の馬場
 先週はかなり差しが決まっていた印象で差し優勢の馬場と考えてよさそう

・天候予測
 週末までに降雨予報なし。コース替わりもなく大きな変化は考えづらい

・勝利数トップ種牡馬
 ディープインパクト 勝率17.9% 連対率30.8% 複勝率38.5%

・著者の注目血統
 ディープインパクト産駒、ハーツクライ産駒、マンハッタンカフェ産駒(割引)

 連続開催の3週目でもあり、コンディション悪化が目立つ京都の芝コース。土曜日の結果を見て判断したいが、このまま馬場がさらに悪化すれば、外差し天国のような状況が発生してもおかしくはない。

 血統面では、ディープインパクト産駒、ハーツクライ産駒、キングカメハメハ産駒などが絶好調。なかでも素晴らしい適性を見せているのがハーツクライの産駒で、連対率33.3%、複勝率41.7%、複勝回収率122%というケチのつけようがない好成績を残している。逆に割り引いて考えたいのがマンハッタンカフェ産駒で、こちらは期間内[2-2-2-22]で連対率14.3%、複勝率21.4%。けっして悪い成績ではないのだが、馬券に絡んだのがすべて3番人気以内馬であることを考えると、適性が高いとは言いづらい。

★総論×各論
 結論から言ってしまうと、データ分析の結果はビートブラックジャスタウェイトーセンラーの3頭が上位評価組。いずれも大きな割引材料が見当たらず、それでいて強調材料をいくつも持っている高期待値のパターンだと言える。なかでもビートブラックは、このコースに向く先行力と有馬記念からのローテなど、このレースを勝ち負けする上で要求される適性をいくつも備えている馬。差し馬場になりそうという懸念材料はあるが、迷わず筆頭推奨したい。

 以下、カポーティスター、ショウナンマイティが押さえ評価。上位人気が予測されるショウナンマイティだが、長期休養明けであることや血統面などがマイナス材料となり、この程度の評価にとどまった。地力上位なのは言うまでもなく、ポン駆けするタイプの馬でもあるのだが、今回に関しては強調材料に欠ける印象である。

 大きく荒れるケースは考えづらいので、上位評価3頭のボックスや、この3頭の組み合わせから流す3連複&3連単がオススメ。長期休養明けの馬が多いこともあり、パドックで直前の気配や馬体重をしっかり見定めた上で、馬券を買いたいレースである。

■共同通信杯(G3・東京芝1800m)フルゲート16頭/登録13頭
 データ集計期間内に馬券絡みした27頭のうち、7番人気以下だったのはわずか2頭。1番人気馬も[3-3-1-2]と堅調な成績を残しており、とにかく荒れないレースとなっている。近走で順調に好結果を出してきた馬がそのまま来る、かなり穴党泣かせの一戦だ。

 それを端的に示すのが「前走4着以下馬」と「前走5番人気以下馬」の大不振。片方に該当するだけでも大幅マイナスなのだが、この両方を満たす馬となると[0-0-0-23]と、1頭も3着にすら来られていない。この項目をいずれもクリアする登録馬は、ゴットフリート、ヘルデンテノール、マンボネフュー、メイケイペガスターの4頭しかいない。しかもメイケイペガスターは、京都のつばき賞とのダブル登録である。

 また、前走1600m戦もしくは2000m戦出走馬が強いことや、前走G1出走組が[2-2-1-4]と信頼できること、戦ってきたレースの「格」がそのまま結果に繋がる傾向が強いことなどを加味すると、データ分析からの筆頭評価がゴットフリートで、以下マンボネフュー、メイケイペガスター、ヘルデンテノール、ケイアイチョウサン、マイネルマエストロという、何の面白味もない評価順となってしまう。

 つまりこれは「当てるのは簡単だが儲けるのは難しい」レース。ゴットフリートから入る馬券を推奨するが、オッズを徹底的に精査して、少しでも妙味のある買い目を追求した上で購入したい。

■クイーンカップ(G3・東京芝1600m)フルゲート16頭/登録17頭

 2番人気以内馬が[7-3-2-6]で連対率55.6%、複勝率66.7%と好成績を残しているクイーンC。とはいえ、中穴もソコソコ馬券に絡んでおり、堅い決着ばかりではないのが共同通信杯との大きな違いである。今週いちばん荒れそうな重賞はコレだろう。

 人気の中心となるのは当然ながら阪神ジュベナイルF組だが、こちらは[1-3-2-11]と意外なほど勝率が低め。信頼度は高いのだがアタマでは来ないとので、ちょっと扱いが難しい存在と言えそうだ。人気を集めそうなコレクターアイテムも、買いか消しかで言えば「買い」だが、過信は禁物といったところか。

 データ面で特徴的なのが「前走最速上がり」の馬がイマイチな成績に終わっていること。末脚がフルに発揮できる東京マイルは瞬発力型にとって最高の舞台のはずなのだが、このレースでは先行脚質の馬のほうが圧倒的に強いのだ。ちなみに、前走最速上がりの馬はトータル[0-2-3-22]で連対率7.4%と低調な成績。フェアリーSで最速上がりをマークしたスイートサルサも、そう信頼はできないという結論となる。

 かなりの混戦だが、評価が高くなったのはイリュミナンスオーキッドレイコレクターアイテムの3頭。以下、ウキヨノカゼ、サトノフェアリー、タガノミューチャン、タプロームまでを「押さえ」評価とした。馬券は少しひねって「コレクターアイテムの2着&3着付けの3連単」や、人気薄の穴馬から流す3連複が面白そうだ。

※レースデータは2003年以降、コース&血統データは2010以降が集計対象

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競馬業界よろず請負人。1974年三重県生まれ。これまで裏方的な仕事に数多く関わってきたが、さすがに限界を感じて、最近は表舞台への進出を画策中。ライターとして『サラブレ』『UMAJIN』などに寄稿するほか、須田鷹雄監修の『POGの達人』には編集デスクとして参加。2005年に前半3ハロンタイムに特化した予想メソッドを発表し、それを用いた予想をnetkeibaにて公開している。コーヒー党、無類の猫好き。

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