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南関東トップの座はダレの手に!?

  • 2013年02月23日(土) 12時00分
 大井の戸崎圭太騎手が、22日に地元での“ラスト騎乗”を終えました。25日から28日まで川崎に参戦した後、3月2日にJRA騎手としての新たなデビューを果たします。

 戸崎騎手は、内田博幸騎手がJRAに移った2008年から南関東(と全国)リーディングのトップを独占し続けてきました。それじゃぁ、戸崎騎手が抜けた後、南関東トップの座は誰が射止めるのでしょうか?

 その予想をする前に、まずは過去を振り返っておきましょう。04年に内田博幸騎手が初めて南関東トップになって以降の同地区上位3人は以下のような顔ぶれでした。

04年と05年:1位内田、2位的場文男、3位石崎隆之
06年:1位内田、2位的場文、3位今野忠成
07年:1位内田、2位戸崎、3位的場文
〜08年=内田騎手JRAへ〜
08年と09年:1位戸崎、2位的場文、3位坂井英光
10年:1位戸崎、2位坂井、3位的場文
11年:1位戸崎、2位御神本訓史、3位森泰斗
12年:1位戸崎、2位坂井、3位真島大輔

もうひとつ、参考として挙げておきたいのが兵庫。同地区からは小牧太、赤木高太郎、岩田康誠騎手が相次いでJRA入りしていますが、この3人は2000年から03年までトップ3の座を分け合っていました。その頃からの順位は以下のとおりです。

00年と02年:1位岩田、2位小牧太、3位赤木
01年と03年:1位小牧太、2位岩田、3位赤木
〜04年=小牧太、赤木騎手JRAへ〜
04年と05年:1位岩田、2位田中学、3位木村健
〜06年=岩田騎手JRAへ〜
06年:1位木村、2位田中、3位川原正一
07年、10年と12年:1位田中、2位木村、3位川原
08年、09年と11年:1位木村、2位川原、3位田中

南関東では、内田、的場文、石崎隆騎手の3強時代が2年続いた後、石崎隆騎手に代わって今野、戸崎騎手がトップ3に加わり、内田騎手がJRAに移ってからは戸崎騎手がトップの座に君臨し続けました。

 兵庫では小牧太、赤木騎手がJRA入りすると、その2人と入れ替わりで田中、木村騎手がトップ3に仲間入り。岩田騎手がJRAに移った後は、田中、木村、川原騎手の“新3強体制”がなんと7年も続いています。

 こうしてみると、大物が抜けた後は、その直前に“兆し”を見せた騎手の時代が到来するようです。ちなみに、兵庫では02年に木村騎手が5位、03年に田中騎手が4位に入り、トップ3をうかがう位置につけていました。さらに、戸崎騎手や木村、田中騎手がリーディングトップに立ったのは年齢が20代後半から30代前半に達した頃。プレーヤーとしての充実期を迎えるタイミングでした。

 南関東では森騎手と御神本騎手が今年で32歳、真島騎手が30歳。いい時期ですよ。もちろん戸崎騎手を多く起用してきた調教師さんが誰を後継指名するかにもよりますが、“ポスト戸崎”の争いはおもしろくなりそうですね。あなたは誰がトップと予想しますか?

テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

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