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一足早くオークスを展望しちゃいます

  • 2013年05月11日(土) 12時00分
 来週に書くネタはすでに決まっているので、今週は一足早く、19日に行われるオークスを展望しちゃいます。

 今年の桜花賞は7番人気のアユサンが勝ちました。1983年から2012年までの30年間で6番人気以下の馬が勝ったのは6回。それを一覧にしてみました。

・95年 ワンダーパフューム(7人気→7人気、3着)
・96年 ファイトガリバー(10人気→4人気、2着)
・00年 チアズグレイス(6人気→5人気、2着)
・02年 アローキャリー(13人気→不)
・06年 キストゥヘヴン(6人気→2人気、6着)
・08年 レジネッタ(12人気→5人気、3着)

 95年のワンダーパフュームは、79年のホースメンテスコ(13番人気)以来でしたから、穴馬による桜花賞制覇は最近になって増えてきたと言えそうです。

 さて、()内の数字にご注目を。→の左は桜花賞での人気、右はオークスでの人気と着順(不は不出走)です。6番人気以下で桜花賞に勝った馬は2冠馬になれない、というのが一目瞭然。アユサンはこの流れを断ち切れるでしょうか?

 とはいえ、オークス不出走のアローキャリーとオークスで2番人気に推されたキストゥヘヴン以外は、3着以内をキープしています。もしアユサンがオークスで4番人気以下だったら、ワイド、3連複、3連単(2着か3着)で狙ってみるとおもしろそうです。

 それじゃぁ、穴馬が桜花賞を勝った時のオークス優勝馬は?以下はその一覧です。

・95年 ダンスパートナー(3人気、2着→3人気)
・96年 エアグルーヴ(不→1人気)
・00年 シルクプリマドンナ(3人気、3着→1人気)
・02年 スマイルトゥモロー(4人気、6着→4人気)
・06年 カワカミプリンセス(不→3人気)
・08年 トールポピー(1人気、8着→4人気)

 こちらの()内は、→の左が桜花賞の人気と着順(不は不出走)、右がオークスでの人気。オークスはすべて4番人気以内の馬が勝っています。桜花賞出走組なら4番人気以内で負けた馬。不出走組なら、エアグルーヴ(阪神3歳牝馬S2着→チューリップ賞1着)やカワカミプリンセス(デビューから3連勝でスイートピーS優勝)のような、“可能性”と“雰囲気”を感じさせる馬。それが狙い目のようです。

 もうひとつ、桜花賞穴馬優勝時のオークスで、桜花賞敗戦馬が1番人気に推されたら疑ってみたほうがいいかもしれません。そういう馬で勝ったのはシルクプリマドンナだけ。95年のライデンリーダー(桜花賞4着→オークス13着)、02年のシャイニンルビー(3着→5着)、06年のアドマイヤキッス(2着→5着)、08年のリトルアマポーラ(5着→7着)と、馬券に絡めなかった馬のほうが多いんです。

 桜花賞で上位人気馬に推されながら負けた馬が、オークスで1番人気にならなかったら頭で狙え。今年はこれでいかがでしょう?

テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

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