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ツルマルレオンで今年初の重賞制覇を決めた太、秋への手応えは!?

  • 2013年08月27日(火) 18時00分
祝・北九州記念制覇! 昨年の同レース以来の騎乗となったツルマルレオンで、今年初めてとなる重賞制覇を決めた小牧騎手。6番人気と低評価でしたが、はたしてレース前の感触は? そして、スプリンターズSに向けての手応えは? 北九州記念とツルマルレオンについて、たっぷり語っていただきました。
(取材・文/不破由妃子)

■能力は相当、GIでも一発あるで!!

──まずは、北九州記念優勝、おめでとうございます! 小牧さんらしいガッツポーズが見られてうれしかったです。

4コーナーで鞭を落として…

4コーナーで鞭を落として…

小牧 ありがとう。いやぁ、ガッツポーズっていうかね…4コーナーで鞭を落として、左手がなんか寂しかったから(笑)。勝ったから言えることやけどね。今年はもう(重賞を勝つのは)無理かなぁなんて思っていた矢先だったから、勝ててホントに良かったですわ。

──ツルマルレオンには、調教ではコンスタントに騎乗されていましたが、レースは昨年の北九州記念以来、ちょうど1年ぶりの騎乗でしたね。

小牧 えっ!? そうなんや。そっかぁ、1年になるか。なんかね、ツルマルレオンにはずっと乗ってたイメージがあるわ。あ、結局使えなくなってしまったんだけど、CBC賞で乗るはずやったからかな。でも、この馬で勝ってるのって、ほとんど僕でしょ?

──昨年の北九州記念のあと、自己条件を北村友一騎手で勝っていますが、それ以外の5勝は、すべて小牧さんの手綱ですね。相性の良さを感じますか?

小牧 ん〜、相性がいいというより、新馬から乗せてもらっているから、いろいろわかってるっていうのはあるね。

──では今回は、レース前から手応えを感じていらっしゃったんですか?

小牧 レースでは手応え抜群やったけどねぇ、レース前は…。調子自体、それほど良くなかったんですわ。

──そうだったんですか。追い切りは1週前に騎乗されて。

小牧 うん、時計は出るんやけどね、まだ本調子じゃないというか。それでも、レースではあれだけの時計(1分6秒7)で走るんやからね。すごい能力を持ってると思う。福島を使ったあと(戸崎騎手騎乗でバーデンバーデンC8着)、一度乗ったんやけど、腰がフラフラになっててね。だから今回も上がり(レース後)が心配やね。大丈夫とは言ってたけど。なにしろ、まだ本調子ではないんですわ。

──そんななかで、今回の勝因というと?

小牧 ある程度、状態が持ち直していたことと、展開も向いたし、いい位置を取れたからね。いつもゲートを出ないんやけど、今回はマシやった。僕もスタートに集中しましたわ。

──後ろから行く馬のジョッキーは、みんな小牧さんの位置を取りたかったと。

小牧 ああ、そう言ってましたね。

──4コーナーの位置取りと手応えで、これはきたなと思いました。

「これは勝つんちゃうかな」と思った

「これは勝つんちゃうかな」と思った

小牧 僕は3コーナーで「これは勝つんちゃうかな」と思ったわ。外目の本当にいい位置にいたからね。だからこそ、4コーナーで鞭を落としたときは焦った(苦笑)。そこからは、もう必死に追いましたわ。馬は余裕たっぷりだったけど、僕自身は余裕がなかったね。

──5歳の夏にして重賞初制覇となったわけですが、橋口先生は以前から、「GIでも…」と強気なコメントを出してらっしゃいましたよね。

小牧 そうやね。GIはともかく、僕も重賞を勝てる器だとは思ってました。実際、オーシャンSで追い込んで3着とかあったしね。でも、なんかちぐはぐというか、太かったりガタッときたりで、うまく波に乗れなかった感じやね。

──体質があまり強くないと。

小牧 ん〜、ここまで重賞を勝てなかったということは、そういうことなのかもしれんね。でも、ようやくここにきて重賞を勝てて。とにかく、この馬は大きいし、太い。見るからにボテッとしてるんやけど、その体であれだけ走るんだから、能力は高いですわ。現時点でまだ完調手前やから、これでもっと良くなったら、そりゃあ楽しみが大きくなるね。

──このあとは、セントウルSからスプリンターズSという報道がありました。

小牧 馬の調子次第やけど、スプリンターズSを使うとなれば、ぶっつけになるんちゃうかな。もちろん、僕が乗りますよ。

──オーシャンSやこの前の北九州記念を見ても、ハマったときの脚は強烈ですからね。楽しみです。

小牧 この前の北九州記念くらいスタートが決まってくれたら、僕もおもしろいと思う。ハマったら通用するだけの脚はあるからね。GIでも一発があると思うよ。あとは、順調に疲れが抜けて、順調にいってくれることを願うだけやね。

【次回の太論は?】
今年初の重賞制覇となった北九州記念の夜は、ひとりで祝杯を上げたという小牧騎手。いったいなぜ!? 普段とはちょっと違った小牧騎手の休日レポートほか、ユーザーからの素朴な疑問に答えます!
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。その後もローズキングダムとのコンビで朝日杯FSを制するなど、今や大舞台には欠かせないジョッキーとして活躍中。

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