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小倉2歳Sは2年連続でうっとりするようなゾロ目が出ております。うっとりするようなゾロ目です。

  • 2013年08月29日(木) 12時00分
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小倉の小根多1・前走
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 新潟2歳Sは「前走7月14日」ホースがあわやワンツーの1着3着してしまった。去年がワンツースリー独占だったから、これで前走7月14日ホースはここ2年で5頭が馬券圏内に入ったことになる。恐れていたことがおきてしまった(応援しておいてなんですが…)。

 来年はもう7月14日から目が離せなくなってしまった。今年は味付け的な、スパイス的な、ふりかけ的な扱いだったけれど、来年は歓迎の儀の主賓的扱いをせざるをえない。どうしよう。来年は7月14日に競馬はないぞ!

 ところで、小倉2歳Sも新潟2歳S同様にフィフティ:フィフティで前走同日(同週)の馬が馬券圏内でいっしょに来ている。デビューして間もない同士での重賞だから、そういうことがあってもおかしくない。

 ただ新潟2歳Sが「7月第3週(去年から第2週!)、8月第2週(去年から第1週??)組がいっしょに来やすい」とはっきりしていたのに対して、小倉2歳Sはいっしょには来やすいけど、強い週がそれほどはっきりしてない。

 だからあくまでも参考程度、そんな距離感でちょーどいいのではないか? 1着馬が予想できたら、ヒモ相手に同日(同週)出走の馬を引っかけてみる。来るなら1着と3着の組み合わせが多いからだ。

小倉2歳過去10年・いっしょに来たサンプル
03年 1着 前走8・9(フェニックス賞1着)
   3着 前走8・9(未勝利1着)
06年 1着 前走8・6(未勝利1着)
   3着 前走8・5(フェニックス賞3着)
07年 1着 前走8・4(未勝利1着)
   2着 前走8・5(新馬1着)
   3着 前走8・4(フェニックス賞2着)
10年 1着 前走8・14(フェニックス賞2着)
    2着 前走8・14(フェニックス賞1着)
    3着 前走8・14(新馬1着)
11年 1着 前走7・23(未勝利1着)
    3着 前走7・23(新馬1着)

 10年で5回。50:50。これは新潟2歳Sといっしょ。圏内独占2回は新潟2歳より1回多い。

 ちなみに今年登録しているメンバーで分類しておくと、

7・27、28組
ホウライアキコ・ベルルミエール・ハッシュ
8・3、4組
ベルカント・シゲルカガ
8・10、11組
メイショウカフウ・ダンツブロード・グランプリブレイド
8・17、18組
ウメ・エイシンキサナドゥ・ネロ・マイネヴァリエンテ
8・24、25組
テイエムキュウコー・カシノタロン

 たとえば、連闘のテイエムキュウコーが1着すると思ったら、同じひまわり賞に出走して、連闘のカシノタロンの3着も考慮しておこうと言いたいわけだ。ウメが強いと思ったらネロも引っかけようと言いたいわけだ。

 真夏の2歳戦は暑くて、(キャリアも)浅い。新潟2歳ほど普遍性のあるローテがないとしても、年ごとにベストタイミングのローテがあるとは考えられる。頭の片隅に放り込んでソンはないはず。

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小倉の小根多2・ゾロ目
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 去年は3-3のゾロ目だった。一昨年は7-7のゾロ目だった。そう現在2年連続でゾロ目決着している。

 小倉最終週に行われる芝1200だから、そういう偏りのある決着になってもおかしくない!?

 たしかにそうだ。けれど、だとしても、去年はうっとりするほど圧巻だった。

12年(17頭立て)
1着 3枠
2着 3枠
3着 5枠
4着 5枠
5着 8枠
6着 8枠

 ツモ!

 もはやツモるしかない。現代競馬はいろんなバイアスとの触れ合いだと理解しているつもりだけど、にしたってだ。対子決着にもほどがある。

 12年ほどではないにしても11年もなかなかの対子だった。

11年(13頭立て)
1着 7枠
2着 7枠
3着 8枠
4着 8枠
(5着 4枠)
(6着 6枠)

 ロン。ロンとしか言いようがない。

 この10年でゾロ目で決まったのはこの2年だけ。ここ2年が特殊すぎたのかもしれない。だから一応この10年の1着〜5着も見ておく。
(左から1着-2着-3着-4着-5着)

10年(17頭立て)
4枠-7枠-4枠-1枠-3枠
(4枠2頭)

09年(14頭立て)
7枠-8枠-2枠-6枠-6枠

08年(16頭立て)
8枠-1枠-1枠-2枠-3枠
(1枠2頭)

07年(12頭立て)
3枠-6枠-7枠-8枠-1枠

06年(14頭立て)
7枠-3枠-1枠-8枠-5枠

05年(17頭立て)
1枠-6枠-6枠-1枠-4枠
(6枠2頭)

04年(13頭立て)
6枠-8枠-5枠-2枠-4枠

03年(15頭立て)
7枠-8枠-5枠-2枠-6枠

 馬券圏内に同じ枠が入ったのは5回。おっと、これまた50:50だ。

 フルゲート18頭で、全枠に複数頭入るのは16頭立て以上。16頭立て以上の年は4回あって、4回すべてで同枠馬が馬券圏内に入っている。

 つまり16頭立て以上の年は同じ枠の馬が圏内に入りやすいとも言える。

 今年は16頭登録。登録馬全頭が出走すると、ゾロ目の可能性は上がる!

 16頭中2頭が連闘で登録している。ひまわり賞1着のテイエムキュウコーと4着のカシノタロンだ。この2頭は九州産だから、小倉2歳への意欲は強いと見立てているけど、どうだろう。

 前走・同日(同週)ホースの馬券圏内でのゾロり率は50:50だった。同枠馬の馬券圏内でのゾロり率も50:50。

 ダブルで50:50。足して100:100!!

 になるってもんじゃないけれど、気にしていいところではないか。

 っていうかゾロ目って単純にテンションが上がる。だから今はゾロ目馬場になって! 今年もうっとりさせて! それだけを期待している。

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小倉の小根多3 センス
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 過去10年で馬券圏内に入った30頭中、前走・逃げた馬は13頭(スタートからゴール近辺まで完全に逃げた馬のみ。途中から先頭に立った馬は省いた)。約43%の馬が前走逃げていた。1200だけにデビュー戦をスピードで押し切る馬が多いのも当然だ。しかしその馬券圏内に残った13頭中、小倉2歳でも完全に逃げた馬は3頭しかいない。他の10頭は逃げずに競馬をして好走したことになる。

 それは過去10年表を見れば一目瞭然だ。小倉2歳で3着以内に入った馬の前走の位置取りは「1-1-1」だらけだ。13頭だから当たり前だが、毎年1頭は必ずいる。その一方で小倉2歳での位置取りが1-1-1の馬は4頭しかいない。勝ったのはメイショウボーラー1頭のみ。あとは2着1回、3着2回。メイショウボーラーは前走は逃げていない(2-2-2)から、前走も小倉2歳も逃げた馬は1勝もしていないことになる。

 何が言いたいのかというと、逃げ切るスピードがありつつも、重賞では折り合うセンスも兼ね備えている馬が小倉2歳では好走しやすいと言いたいわけだ。

 つまりセンスのいい馬を狙えということだ。

 キャリアの浅い中で、前走とは違う競馬を求められても、いきなり結果を出せる。そんなセンスのある馬。

 たとえば去年1着したマイネルエテルネルは前走の新馬を1-1-1で1着して、小倉2歳では6-6-7で1着した。たとえば6年前に1着したマルブツイースターは前走の未勝利を1-1-1で1着して、小倉2歳では3-3-2で1着した。

 今年のメンバーで前走逃げた馬は以下の7頭。

ウインスプラッシュ 2着・中京2歳
グランプリブレイド 1着・未勝利
シゲルガガ     1着・新馬
ベルカント     1着・新馬
ホウライアキコ   1着・新馬
マイネヴァリエンテ 1着・未勝利
メイショウカフウ  1着・新馬(ダート)

 この中からセンスのよさそうな馬を抽出すれば一件落着だ。センスのよさげな馬は………うむ、ワカンナイ!

 逃げる、逃げないは陣営の思惑が絡みやすいデリケートなところでもある。「何が何でも」と「スタート次第で」はあきらかに違う。枠でも戦法は変わるはず。陣営だってまだ馬のキャラを掴みかねている場合もある。わかんなくて当然だ。

 だけどやりようはある。ちょっとは妄察しようはある。例としてあげたマイネルエテルネルとマルブツイースターの鞍上はどちらも和田だった。

 和田はきっとそういうタイプだ。そんな想像はできる。

 和田騎乗で前走逃げた馬が今年もいる。

ホウライアキコ 牝
父ヨハネスブルグ 母父サンデーサイレンスで、前走小倉芝12を1.07.8でレコード勝ち。

 今はもうレコードの出る馬場じゃないだろうから、そのスピードは活きないかもしれないけれど、注目したいのは逃げて、上がり1位(33.8)でもあった点。

 スピードに任せて走り切ったのではなく、上がりもまとめた点にこの馬のセンスがあるような、ないような、垣間見えるような気がする。そのことを和田が感じ取っていれば、っていうか感じ取っているはずで、過去の2頭同様に逃げない競馬をする可能性大と期待している。

 前走逃げた7頭の中で上がりも1位だった馬はホウライアキコとマイネヴァリエンテの2頭のみ。そのマイネヴァリエンテは新馬でホウライアキコに0.5差で負けている。

 つまり前走逃げた7頭の中ではホウライアキコに一番センスがある!? そんな見立てもできる。

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小倉の小根多4 中京の馬が小倉で勝っている
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 前走が中京だった馬は2頭。ラブリープラネットとウインスプラッシュ。

 先週の新潟2歳で中京の7月14日ホースが1着・3着を決めただけにこの2頭は気になる。もしかしたら、この夏は、中京組が強いのではないか?

 特に新馬戦(中京・芝12)で7番手から上がり1位で差し切ったラブリープラネットは気になる。

 理由はそこで2着、3着に負けた馬が次走でいきなり勝ち上がったからだ。それも2頭ともに小倉で! 3着に負けたクーファナインは小倉の未勝利を勝って、そのままフェニックス賞に出て、そこでも1着してしまった。ムムム…ムムム!

 中京でラブリーに負けた2頭が小倉に進路を取って連勝した。そして最後に、大トリ的に1着したラブリーが小倉に乗り込んで来る。ムムム…夏の大トリか!?

 ウインスプラッシュも、先週のピークトラム的期待が持てなくはない。前走はオープンの中京2歳Sで逃げて2着した。逃げ残るのが厳しかった中京の芝短距離だったことを踏まえると、ここでも見限れない。しかも未勝利時に番手から抜け出して1着しており、逃げなくても大丈夫なことも証明している。

中京で走って、新潟へ行くか、
中京で走って、小倉へ行くか。

 この2頭の活躍次第では、新しい夏のトレンドが決定するかもしれない(中京→新潟は決定済み)。ならば先取りしておきたい。ミーハー系としては先取りさせてもらって、ぜひとも来年温め直したい。

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小倉の小まとめ
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小倉2歳S注目馬
ラブリープラネット(前走7・13。仲間なし)
ホウライアキコ(前走7・27。仲間・ベルルミエール・ハッシュ)
ウインスプラッシュ(前走7・21。仲間なし)

注目買い目・ゾロ目
前記3頭がらみのゾロ目は積極的に、それ以外でも仲間同士でくくれたら買ってみたい。

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新潟のおまけ
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夏の最後の古馬重賞だから,今年の流れに添って、買ってみたい。もちろん狙いは4歳馬。

先週までの4歳夏の芝重賞成績
1〜3人気だと、4-3-3-3(複率.769 連対率.538)
4人気以下だと、0-2-2-13(複率.235 連対率.117)

登録の4歳
ニューダイナスティ 予想3人気
ブリッジクライム 予想6人気
サンシャイン 予想8人気

4歳は人気がある方がいいから、このままならニューダイナスティでいいことになる。ただ3人気は少し不安。それならば51キロのブリッジクライムも混ぜていいかな? この夏最後の重賞だし。

新潟記念注目馬
ニューダイナスティ 4歳
ブリッジクライム 4歳

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競馬専門誌・競馬王の元本紙予想担当。今は競馬王その他にて、変な立ち位置や変な隙間を見つけて、競馬の予想のようなものを展開中のニギニギ系。 著書はなし。最新刊「グラサン師匠の鉄板競馬 最前線で異彩を放つ看板予想家の鉄板録」に再び間借りして、4年ぶりに全重賞・根多の大百科的なものを執筆。

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