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小牧太騎手のボルテージが上がってきているのが気になってしょうがない!
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神戸新聞杯は、エピファネイアの土俵入りが見事に決まって、レース後はさすがに(菊花賞は)もうエピファネイアで決まり的ムードが漂ってどうしようもなかったのではないか? そう思っていた。
実際、福永騎手のレース後コメントはこんなだった。
「めちゃめちゃ嬉しいです。やっと乗りこなすことができました。牧場や厩舎スタッフが春の敗戦を踏まえて、最大限の努力をしている姿を見ているので、その思いに応えたいと思っていました。スタートはゆっくり出さずに普通に出して、その上で折り合いをつけようと考えていました。外目のいつでも動ける位置で、リラックスして走らせることができました。コミュニケーションもしっかりとれていました。勝ったことよりも、しっかり折り合えたことが嬉しいです。次はどのレースに向かうかわかりませんが、依頼を受けたらベストを尽くしたいです」ラジオNIKKEI:競馬実況webより。
なかなかのコメントだ。期待に応えられたという喜びと充実感、次走への確固たる自信が控えめながらも感じられる。
しかし、敗戦組の中にもイキのいいコメントがあった。っていうか菊花賞への前向きさでは一番ではなかろうか。それが小牧太騎手のコメントだった。
3-3-3-2 で6着したナリタパイレーツ小牧騎手のコメント。
「一瞬来るかと思ったけどねぇ。展開はバッチリだったし、反応も良かった。是非、菊花賞に出走したい」日刊スポーツ
「展開がバッチリだったね。掛かるところがなくてすごく乗りやすいし、反応もよかった。次の3000Mではハナを切らせてみたいね」週刊競馬ブック
菊花賞への展望ではある意味、福永騎手以上だ!「逃げ」という具体的作戦まで披露している。っていうか、そこは隠してもいいところだ。でも6着に負けて、この前向きさ。小牧騎手の手応えがビシバシと伝わってきた。
だから楽しみにしていた。小牧太騎手がnetkeia.comで連載中の太論で菊花賞のナリタパイレーツに触れることを楽しみにしていた。それなりの手応えを感じているのなら、触れるのではないか? いやインタビュアー様がきっと突っ込むだろうから、手応えに関係なく触れざるを得ないはず。となると問題は中身だ。面白かったら手応えはいいはず。きっとそうだ。
10月15日付、つまり
今週の太論でナリタパイレーツについて触れられていた。
しかも面白い感じで。イヤッホー!
「あの馬ね、チャンスあると思うよ。」
出だしからテンションを感じる。
その後、そのテンションのままに進んで行き、
「大きな舞台で、なんとかいいところを見せたいね。」で締められていた。
量はそれほど多くはないけれど、神戸新聞杯直後の前向きさが持続中であることは十分に伝わってくる。
中でもインタビュアー様の「早めに抜け出して、セーフティリードを保ったまま直線へ…というイメージですか?」に対する返答、
「うん、それいいね。さすがに“勝てる!”とまでは言わんけど、もちろん一発狙っていくし、僕自身、おもしろいんちゃうかと思ってる。」の「うん、それいいね」は圧巻だ。
「うん、それいいね」は言えそうでなかなか言えませんよ。気持ちがいい感じで無想してないと、泰然自若とでもいいましょうか。(え? ツッコミどころ!? 気持ちはわかるけれど、ここは断じてツッコミどころではない!)
自分はここに小牧太騎手の菊花賞への手応えを感じた。菊花賞で無想の一撃を転生させるのではないかと思わずにはいられなかった。
にしても面白いなぁ〜小牧太騎手は。熟成されたアイラモルトみたいな、いや熟成されたサントリー・オールドみたいな味わいがある。
(インタビュアー様の質問の仕方が絶妙なのは言うまでもないです)
太論ファンはご存知だろうけど、すみれSを5人気で逃げ切って、つづく若葉Sを3-2-2-2と先行して5着に敗れたあとの
3月26日の太論で、すでにナリタパイレーツへの期待感は伝わってきていた。
(以下、引用)
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小牧 絶対にハナに行こうと思ってたんやけど、2000mの大外だったでしょ?
これは行かれへんちゃうかな…とは思ってたんやけど、案の定でしたわ。あの馬には2000mは短いです。すんなりハナに行ければ強いけど、距離が長いほうが力を出せるね。だから、皐月賞より、ダービー、菊花賞 が合うと思いますって、進言したんやけどね。
──なるほど。重賞こそ出走していませんが、成績だけを見ると、サニーブライアン(97年皐月賞、ダービー)を彷彿とさせるものがあります。いかにもクラシックで穴をあけそうな…。
小牧 そうなの? たしかにハナに行けたらおもしろいと思うよ。ただ、2000mはどうかなぁ…。2400mなら、とは思うけど。あの馬は、追っ付けて行っても引っ掛かるところがないんでね。
──次走は皐月賞ですね。小牧さんが騎乗されるんですよね?
小牧 乗ります。本領発揮は長いところやと思うけど、あの馬は走るよ。
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うん、前向きだ! (若葉Sで)5着に負けた後だけれど、ナリタパイレーツに対して前向きだ!
「そうなの?」というリアクションも最高だ(ここも断じてツッコミどころではない!)
この文脈からは皐月賞ではなくダービーでの手応えが感じられた。
けれどその前向きさも皐月賞で9-10-12-14とぜんぜん先行できずに11着に敗れたことで、少しトーンダウンした。
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5月7日の太論──先月、「もっと距離があったほうが…」とおっしゃっていたナリタパイレーツですが、皐月賞は11着でした。やはり、あの馬にとってGIの 2000mの流れは速かったですか?
小牧 そうやね。せめて3、4番手くらい付けたかったけど…。そこまでも行かれへんかった。ある意味、思った通りでしたわ。流れも速かったね。でも、初めて揉まれたわりには、よく頑張ったと思うよ。ダービーに出るには賞金が足りないので、京都新聞杯に…っていう話だったんやけど、そこも使えなくなったってメールがあったわ。故障したみたいやね。
──そうでしたか。距離延びて…と思っていただけに、残念です。秋には間に合う
といいですね。
小牧 そうやね。でもまぁ、もうちょっと力をつけないことには厳しいかもね。
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改めて読むと少しどころじゃなかった。一気にトーンダウンだ。え!?そんな〜!?と思いたくなるほどの下がりっぷりだ。
その要因が皐月賞にあることはわかりやすくわかる。
それだけに神戸新聞杯後の前向きなコメントにビックリした。上がった! 一気にボルテージ・アップだ! 秋になってパイレーツへの期待感が再び上昇した。ヒャッホー!
で、今週の太論の「うん、それいいね」。
最高だ。もはや応援せずにはいられない。っていうか小牧太節を生で聴きたくなった!
今一番、G1での勝利インタビューをライブで聴きたいジョッキーだ!!!
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西の太が小牧太騎手なら、東の太はもちろん小島太調教師だよ。
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西の松田国師、東の小島太師といえば、自分の中ではレース前のコメントに期待できる東西のコメント大将だった。そのことは何度もこのコラムでも触れた。そして何度も二人のコメントに吸い寄せられたものだった。
しかし最近はめっきりコメントが控えめになった気がする。今の時代は負けたときに浴びるブーイングもダイレクトに伝わりやすいから、どうしても発言も控えめになってしまうのかもしれない。
ただそれでもこぼれ落ちてくるものはある。
「マンハッタンカフェ以上の器」というコメントがnet上で一人歩きした感のあったダービーフィズだけど、セントライト記念2着後の小島太師のコメントは少し印象的だった。
「ちょっと(仕掛けが)早かったかな。あそこまで来ているだけに」日刊スポーツより
レース前は「なんとか菊の権利を」と控えめだった。しかしレース後はハナ差だっただけにちょっと悔しくなってしまったのかもしれない。こぼれた感じがした。
で、セントライト記念から約一ヶ月後の菊花賞当週の週刊競馬ブックでの小島太師、
「(セントライトは)道中はいい感じで走れていたが、気持ち先頭に立つのが早かった。追い出すタイミングをもう少し遅らせていればという内容。あれだけ外を回りながら、上がりの脚も速かったからね」
まだこぼれていた。よっぽどハナ差で負けたことが悔しかったのか? ただこうなると、悔しさよりもメッセージにも思えてくる。
鞍上タナカツへの仕掛けのタイミングに関する重要なメッセージに。
おそらくノムさんみたいなマスコミを媒介としたメッセージの送信とは違うはず。小島太師は直接タナカツへも伝えているように思える。
ふつうに考えれば、今回の菊花賞ではタメにタメそう。タメすぎて怒られるんじゃないか? と心配するくらいにタメそう。
あ〜面白そうだ。ダービーフィズがどんなレースをするのか? どこでどんな仕掛けをしてくるのか?これだけでフィズ3杯はいける。
ダービーフィズは父ジャングルポケット・母父サンデーサイレンス
ナリタパイレーツは父ジャングルポケット・母父フジキセキ
奇しくもどちらも父ジャングルポケット。
菊花賞ではトニービンの味付けは大事だけど、ジャンポケの味付けはなぜか合わないような気がしないでもない。ただしオウケンブルースリは父ジャンポケで勝っているから、まるっきりダメとも言えないはず。
そもそも今年は絶対的な1番人気馬が父シンボリクリスエスのエピファネイアだ。
この馬は神戸新聞杯を1番人気で1着した。
神戸新聞杯を1番人気で1着した馬が菊花賞で1番人気に支持されたときの信頼性の高さは過去歴からも明らかだ。
12年 ゴールドシップ →菊花賞1人気1着
11年 オルフェーヴル →菊花賞1番人気1着
08年 ディープスカイ →天皇賞秋3番人気3着
05年 ディープインパクト→菊花賞1番人気1着
04年 キングカメハメハ →天皇賞秋目指すも引退
02年 シンボリクリスエス →天皇賞秋3番人気1着
(神戸新聞杯1人気1着だったエアエミネムは菊花賞では3番人気になって3着に敗れた)
エピファネイアの菊花賞制覇は限りなく近いと言えるし、そこを否定するつもりもない。
けれど父シンボリクリスエスが菊花賞で馬券になったことがないのも事実。ならばオウケンブルースリで1着しているジャンポケ産を狙ってもいいじゃないか。そんな理屈も立つ。強引だけど立つ。
小牧太騎手が本当に「うん、それいいね」な競馬を狙っているとしたら、それは早めにスパートする競馬になる。
タナカツ騎手の頭に小島太師の「セントライトは仕掛けがちょっと早かった」がトラウマのように残っているとしたら、それはタメにタメる競馬になる。
つまり前方のジャンポケと後方のジャンポケってことだ。早仕掛けのジャンポケ、遅仕掛けのジャンポケってことだ。
エピファネイアの断然1番人気は確定的で、今年は福永騎手が前方に注意を払うか、後方に注意を払うかでレースの結末も変わってきそう。うむ、お誂え向きだ!
というわけで、今年は前方と後方のダブル太に期待してみることにした。抽選でネコタイショウとウインアルザスが漏れたら完全に逃げそうな馬はバンデのみになる。こうなると福永騎手は大本命としては騎乗が難しくなるかもしれない。バンデは印象に残る逃げ方をする馬だからだ。だ〜れも追いかけなかったらどうするだろう。うは。どきどきだよ。
菊花賞注目馬
ナリタパイレーツ 小牧太騎手
ダービーフィズ 小島太厩舎
大敬意 エピファネイア
幻想 フルーキー
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フルーキーは幻想か伝説か。どっちでも狙いたくなるよ。
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フルーキーは父リダウツチョイスだからマイル前後で強いイメージがある。
だけどなんだか穴人気になりそうな気配だ(予想6人気)。
それもむべなるかな。前走・野分特別、2走前のタイランドCは、あまりに楽勝で距離延びても同世代ならなんとかなるんじゃないか? と幻想を抱かせるような勝ちっぷりだった。
おまけに厩舎はエピファネイアの角居厩舎で、馬主は金子真人HD。大本命エピファネイアがいるのにわざわざ使う必要もない。オーナーが新人でクラシック経験が浅い記念出走パターンならば考えられるけれど、G1常連の金子真人HDが適性を無視して出走をごり押しするとも考えにくい。菊花賞を走らせてみたい何ものかがある。そう考えるのが妥当ではないか。
何ものかの正体はわからないけれど、前述したように今年は菊花賞で馬券圏内に1頭も送り込んだことのないシンボリクリスエス産が大本命になるわけで、場合によっては1800や2000の馬でも勝負になる可能性もないとはいえない。
スマートギアは野分特別1着から菊花賞に挑戦して4着だった。スマートギアはその後も重賞で1着や2着や3着したけれど、結果を残したのは1800、2000ばかりだった。つまり3歳秋の同世代対決ならば3000でも4着できる可能性はあるということだ。
自分の幻想ではフルーキーは当時のスマートギアよりちょっと強い。野分特別をスリーロールスで1着して、菊花賞を勝った浜中騎手も同じように幻想、いや手応えを掴んでいるならば、1着はともかくとして馬券圏内の期待は持てるのではないか?
3走前ハナ差2着したときの1着馬・ブレイズアトレイル(4歳)は、そこから3連勝して今週富士Sに出走する。
もしここでもぶっこ抜くようなことがあれば、3走前の中京500万下は単なる平場ではなかったともいえる。フルーキーが菊花賞で勝ち負けするようなことがあれば、伝説の中京500万とか言われるかもしれない。うひょー!幻想が伝説に昇華するかもしれない!
幻想で馬券を買いたいので、まずは富士Sのブレイズアトレイルを一生懸命応援しておこう。
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さらに、秋のGI総取り企画として、今井雅宏&井内利彰による「馬の調子を読めれば大穴も獲れる!」、京大式推定3ハロン・久保和功による秋華賞、菊花賞、天皇賞・秋の展望、「新採決制度は日本人向きではない!」と提言する矢作芳人調教師インタビューなど、今回も見逃せない内容が盛りだくさんです。