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京都大賞典おかわり5杯計画。ちなみにエリ女は3杯目だす。

  • 2013年11月07日(木) 12時00分
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やっぱり今年の京都大賞典はナイガシロにできない。
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アルゼンチン共和国杯でのアドマイヤラクティと、京都大賞典には出走はしてないけれど風が吹けば桶屋が儲かる的連鎖で浮上したアスカクリチャンとの2着・1着を見て、その意をさらに強くした。(京都大賞典・火の粉説についての詳細は先週のコラムでお願いします)

だからエリザベス女王杯も当然、前走・京都大賞典組に注目だ!
とはいえ、エリ女は過去、京都大賞典から好走した馬が何頭かいて、それをことさら広げるのはちょっとはばかれる部分でもある。注目だ!なんつって「!」をつけることでもない気もする。しかし、その先のことを思うと今週も「!」付きで触れざるをえない。

もしかしたら今年は京都大賞典組だけで、追加でごはん3杯、都合5杯はいけるかもしれないからだ!

そのカギを握るのはもちろん今週のエリザベス女王杯。だから気にせずおっ広げてみる。

その前に軽くさらっておく。

天皇賞秋…用無しのはずの前走・京都大賞典組のアンコイルドが3着にクビ差4着した。アルゼンチン…1人気以外用無しのはずの前走・京都大賞典組のアドマイヤラクティが4人気で2着し、アンコイルド繋がりで重視したアスカクリチャンが1着した。

ごはん一杯目が天皇賞秋だとすると、2杯目がアルゼンチンで、3杯目がエリザベスとなる。で、ここが上手くいくと、大賞典3着のトーセンラーが出走予定のマイルチャンピオンシップ、大賞典5着のゴールドシップが出走予定のジャパンカップまで一気におかわりの可能性が広がる。ドキドキのニギニギだ!

ヒョウ公さん(中国戦国時代の秦の将軍)的に言えば「京都大賞典はこの秋の火の起こしどころで、そこに出走していた馬が大炎を巻き起こすかもしれないレース」ともなる。

だから進む。方々で今週京都大賞典組が持ち上げられようと、怯まずに進む。来週、再来週のために。

っていうか、前走・京都大賞典のマイルチャンピオンシップ(トーセンラー)が面白そうで仕方がない!

なんせ前走、いや2走前も含めても京都大賞典で5着以内に入った馬は過去10年、マイルチャンピンには1頭もいない!

だからうずうずしている!上手く来週にバトンタッチして欲しくて、エリザベス女王杯の前走・京都大賞典組にウズウズしている!

大炎のカギを握るエリザベス女王杯の前走・京都大賞典ホースは2頭。
ヴィルシーナ・大賞典8着(着差0.6秒)
オールザットジャズ・大賞典9着(着差0.7秒)

ヴィルシーナは去年のエリ女2着、今年のヴィクトリア1着、その他にも牝限のG1で好走歴いっぱいだから、前走のレース名など気にする必要はなく、たたき台としてのレースっぷりを気にするだけで十分なのかもしれない。

ただ主戦騎手が人気の3歳牝馬を選択したからか、牝馬限定重賞での超安定好成績2−5−0−0(牝馬GI・1−4−0−0)の割には予想は3番人気か2番人気で、やや人気を落としているようにも思える。

もしヴィルシーナが、直近の成績を心配されて3番人気に落ちたのではなく、他に魅力的な馬がいて、それゆえに人気が落ちたのならば、人気は引き出されただけで(押し出された人気の反対のこと)、むしろ買いとも言える。

つまり3番人気のヴィルシーナは美味しいとなる(できれば3番人気でお願いしたい)。

同じことは予想8〜9番人気のオールザットジャズにも言える。

もし今年の京都大賞典が火の起こしどころならば、この馬も火の粉をまき散らす可能性はあるはず。8〜9人気は大炎に相応しい人気だ。

3番人気か2番人気ヴィルシーナ(去年1人気2着)
8〜9番人気オールザットジャズ(去年4人気5着)

2頭ともに去年それ相応の評価を受けていて、それなりの着順だった(重馬場とはいえ)。その評価よりも上がるようだと心配だけれども,今年は去年以上の評価は受けなさそう。これなら馬券的妙味も立って、買いやすい。よし、決めた!この2頭だ! 来週のためにこの2頭に紡げたい!!

となると、もはや特に何もない。あとは週末まで寝ているだけでいい。起きてあれこれ考慮して、ぐちゃぐちゃに煮込んで原型がわからなくなるよりは、静かに眠りについて、来週(再来週)の夢を見たほうが心地いい。

エリ女はどんなに荒れたって、1〜5人気までの馬1頭は必ず馬券圏内にやってくるし、場合によっては2頭やって来たりもする。だから1、2、4人気を大リスペクトしつつ、5人気まで拾えばそれでいい。

そう、エリ女は人気を受け入れるレースでもある。そういえば去年のここでも「人気馬を素直に受け入れよう」と書いていたっけ。

つまり、ヴィルシーナとオールザットジャズから1〜5人気まで買えばだいたいいいし、ワイドならばダブル的中も可能ってことだ(儲かるかは別にして)。

よし、ヴィルシーナとオールザットジャズから1〜5人気流しだ。

そして寝よう。日曜日のレース10分前まで熟睡だ。(起きたら、1〜5人気をチェックして、馬券を買って、観戦だ。)

おやすみなさ〜い。

って眠れない。ん〜端的な結論(状況)に慣れてないからか落ち着かない。

こういうときは今流行の北三陸式眠り方をアレンジして……善さんが一人、善さんが二人、善さんが三人………

あ〜ダメだダメだ、今はもうごちそうさんだ。

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にしても気になるのはデニムアンドルビーだ。
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この秋ずっと気になっているけど、今週もやっぱり気になる。内田博騎手はデニムアンドルビーをどう操るんだろう。

外回りだから末脚が炸裂するという見方もあるけれど、外回りだからこそマクりは心配という見方もある。

たしかに大回りのフローラSや外回りのローズSではマクれたけれど、あれは同世代対決のG2だった(重馬場もよかったかも)。

京都外回りで、しかも古馬混合のエリザベスでマクりきることなど出来るのだろうか? マクり競馬って本来は内回りでこそだと思うし。

実際、過去10年を見ても、向こう正面もしくは3角から大きく動いて勝ち負けした馬は1頭もいない。

15−15−9−3でマクりつつ、猛然と追い込んだブエナビスタの3着が精一杯だ。

動くならば3角から4角にかけて少し動く小マクリが限界だろう。もしくは初めから10番手くらいにつけて、4角回るまで動かず直線で末脚を爆発させる競馬しかない。

自分は、デニムアンドルビーは同世代同士の小さいG1ではなく、もっと大きなG1を目指していると思っていた(凱旋門賞の噂もあったし)。だから秋華賞は マクり競馬ではなく、後方でもある程度の位置を取って、4角回って差す競馬をすると思っていた。しかし出遅れてしまった。

出遅れはともかく馬ごみに入れない疑惑もまだある。だから普通にスタートしたとしてもデニムの魅力を発揮しきれない疑念もまだ残っている。人気がもう少し落ちれば、そこのリスクも回避できるけれど、2〜3番人気ならば、ヒモに拾えても軸にはしにくい。

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1人気必至のメイショウマンボは難しい。
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秋華賞のコラムではオークスを9番人気で1着するような馬が秋華賞を勝つようなら、それは20年に1度の出来事だと書いてしまった。そしてそれは起きた。つまりメイショウマンボを20年に1度の逸材と評価せねばならない立場に自分を追い込んでしまったわけだ。

とはいえ、まだ心配ごとはある。20年に1度の逸材に対してはなはだ失礼ではあるけれど、心配事はある。

この10年で優駿牝馬(日本オークス)勝ち馬は1頭たりともエリ女で1着してない。そこは心配だ。
(20年に1度の逸材ならばこの20年にすべきだろう!)

まったくその通りでございます。とはいえエリ女が3歳以上の牝馬・2200になったのは96年からだから過去17年で見てみる。

メジロドーベル・ダンスパートナー…ヤバイ…20年で見ると2頭も該当馬が出現してしまう。ただしこの2頭は3歳時での勝利ではない。古馬になってからの勝利だ。メイショウマンボとは少し状況は違う。

(では、去年ジェンティルドンナが出ていても勝てなかったというのか!?) ひぃ〜!

(カワカミプリンセスは降着してなかったら1着だったのではないのか!?) ひぃ〜〜! 参った!

ではこれならばどうだ!

メイショウマンボは新馬戦以外では1番人気になったことが1度もない。

はたして1番人気になってもオークス、秋華賞のような力強い競馬はできるのだろうか?

3歳1番人気は弾き返せそうで返しにくいことが過去10年からは伝わってくる。

3歳1番人気(1−2−2−3)

勝った馬はダイワスカーレットのみ。馬券圏内に入れても勝ち切るのは難しいことがわかる。

うむ、これだ。これしかない。

「メイショウマンボは1番人気になったら、馬券圏内には入れても1着は難しい。」

20年に1度はともかく、この馬にはカワカミプリンセスのような力強さも感じる。だから最大の敬意を払いつつも2着か3着でお願いしたいと思っている。

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4番人気のホエールキャプチャは、本当は最高だ。
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エリ女は1人気、2人気、4人気を大リスペクトすべきと思っているから、1人気メイショウマンボ、2人気デニムアンドルビーと想定して、反抗期してみた。

残るは予想4番人気のホエールキャプチャだけど、実は4番人気のホエールキャプチャは魅力いっぱいだ。

ホエールキャプチャの強さは角4競馬より、角2競馬であることは去年か一昨年にここで書いたとおりだ(角2.5の中山16や東京18も角2扱い)。

角2(6−4−1−2)
角4(0−0−2−6)

だからてっきりエリ女ではなく、マイルチャンピオンに出走するもんだと思ってもいた。

しかし陣営はエリ女を選択した。おそらく陣営だって角適性くらいはわかっているはず。それでもこちらに出走してきたのは、おそらく「デキ」を重視してのはず。牡牝混合よりも牝馬限定の方が闘いやすいという判断もあるだろうけれど、調子も重視しての選択のはず。

デキがよければ距離も克服できるのではないか? そんな期待が牝馬だと持てる。少なくとも牡馬よりは持てる。

4人気になりそうなことも魅力だ。

4人気はホエールキャプチャにとっては力を発揮しやすい人気だからだ。

1人気(1−1−1−0)
2人気(2−0−1−2)
3人気(0−0−0−2)
4人気(2−2−0−0)
5人気(1−0−1−0)
6人気以下(0−1−0−4)

問題は空模様、そして馬場模様か。重馬場は0−0−0−3と得意ではない。実際去年のエリ女も3人気で10着と大敗した。

はたしてデキで重馬場も克服できるのか? 自分は稍重くらいまでなら、そこそこ克服できると思っているけれど、重馬場だとやっぱり心配だ。たとえ克服できたとしてもホエール以上に重馬場で力を発揮する馬がいたら、それでおしまいだからだ。

前走の府中牝馬Sはホエールが久々の横綱相撲で楽勝したと思っている。それでいて今回の人気はおそらく4人気。3着以内での軸ならばこの馬に一番妙味があると思えるくらいだ。京都大賞典のおかわり(根多の連鎖)がなければ、この馬1本でもいいのに……おっと、あれこれ考えるとやっぱりこうなってしまう。ヤバイ、ヤバイ。

さっさと眠らなければ!

善さんが一人、善さんが二人、善さんが三人……雨が降ったら、善さんが…怖い。ひぃ〜レインボーダリア!

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ヴィルシーナは春、大阪杯を休み明けに選んで、0.8秒差6着に走って、次走のヴィクトリアマイルを1着した。京都大賞典は0.6秒差の8着だった。

位置取り1−1−3−3 を見ると、直線で垂れて8着したようにも思えるけれど、レース映像を見ると、直線で一旦伸びていることがわかる。負け方はぜんぜん悪くない。

それはオールザットジャズにも言える。京都大賞典は0.7秒差9着。

位置取り5−8−10−10 を見ると、直線では垂れた馬を1頭抜いただけで、ただなだれ込んだだけのようにも思えるけれど、最後まで喰らいついていたことが伺える。負け方はぜんぜん悪くない。
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エリザベス女王杯は基本、人気を受け入れるレースだ。急浮上!とかに惑わされてはいけないレースだ。

そういうことを重々承知した上で、今年は京都大賞典組に期待してみよう。

ヴィルシーナは人気だから当然として、オールザットジャズが走ってくれたらテンション上がるなぁ〜〜。

エリザベス女王杯…注目前走・京都大賞典(来週に紡げ!)
ヴィルシーナ
オールザットジャズ

4番人気のホエールキャプチャ(稍重までなら)

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競馬専門誌・競馬王の元本紙予想担当。今は競馬王その他にて、変な立ち位置や変な隙間を見つけて、競馬の予想のようなものを展開中のニギニギ系。 著書はなし。最新刊「グラサン師匠の鉄板競馬 最前線で異彩を放つ看板予想家の鉄板録」に再び間借りして、4年ぶりに全重賞・根多の大百科的なものを執筆。

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