スマートフォン版へ

D.I.症候群とレディオブオペラのロードカナロア度とさすがいい馬ですのポテンシャル

  • 2014年01月30日(木) 12時00分


ウリウリとドナウブルーがワンツーを決めて、サクラアルディートが人気薄で2着した。

なんのことかもはや書くまでもないでしょう。
先週、「無理矢理傾向を出すなら、中山は3着、京都は1着といったところか」と書いたけど、またしてもそのとおりになってしまった。しかも京都はワンツーで、中山は着順を1つあげた。しかも人気薄で。

中京の東海Sには出走がなかったから、1月はディープ産出走重賞、すべてで馬券に絡んだことになる。

今年はディープ産を上手に買えば儲かるはずと年頭に挨拶をしたけれど、この成績はもはや上手に買うレベルではない。ただ黙って買えばそれでいいレベルだ。それだけでウハウハのウリウリだ!!
いや上手に買えてなくても、先週のベリーさんのサクラアルディートから馬券が買えていれば、それだけでベリーハッピーだ!!

今年の重賞をディープインパクト産中心に立ち回れて、ウリウリでベリベリのみなさん、おめでとうございます。

とはいえ。

とはいえですよ!

こういう馬券戦術は、それゆえに真逆の状況も誘発する。
わかっちゃいる。わかっちゃいるけど、それゆえに人気のディープ産を蹴散らすというカウンターを決めたくなる衝動にもかられる。その気持ちも手に取るように、ほんとうに手に取って、ギュっと抱きしめたくなるほどわかる。

もちろん自分がそういう系だからわかるし、言える。

だから一応、唱えておく。そういうカウンター志向が強い方々への処方箋はない! だから唱えておく。

「カウンターはほどほどに!」

でないとちょっとしたディープインパクト症候群に陥ってしまう! かもよ!

今週から開催が替わる。とはいえ西は京都、東は東京。なんだかますますディープの呪縛から逃れられそうにない。ひぃ〜!

だからもう一回だけ念仏を唱えておく。!

カウンターはほどほどに! アブラカタブラ〜〜

------------------------------------------------------

2014年ディープ産出走重賞成績
[中山金杯]
ディサイファ 1人気3着 
サクラアルディート 4人気9着
[京都金杯]
エキストラエンド 6人気1着
オースミナイン  1人気2着
トーセンレーヴ  4人気8着
[シンザン記念]
ミッキーアイル 1人気1着
[京成杯]
アデイインザライフ 4人気3着
ラングレー 3人気10着
[日経新春杯]
サトノノブレス 2人気1着
ラウンドワールド 5人気11着
[京都牝馬S]
ウリウリ 2人気1着
ドナウブルー 1人気2着
[AJCC]
サクラアルディート 11人気2着
ダノンバラード 4人気12着

14頭出走して、4-3-2-5
勝率.286 連対率.500 複勝率.643
単回収率136円 複勝回収率174円

重賞回収率が一番優秀だった去年13年の成績(詳細は13年12月26日付けコラムにて)。
19-20-19-118 勝率.108 連対率.222 複勝率.330
単回収率84円 複勝回収率98円

------------------------------------------------------

今週は2重賞。
シルクロードS サイレントソニック・シュプリームギフト
根岸S 登録馬・0

やったー!
今週はシルクロードSだけだ! 助かった!
って完全に強迫観念でございます。

でもシルクロードSは芝1200。
たしかディープ産で1200重賞を勝った馬はいないはず!

ならばディープ産のナイガシロ指数は高い!?
と思って、ディープインパクト産の芝1200の成績を探ってみると、またまた悩ましい成績であることがわかった。

芝1200成績 29-17-13-129
勝率.154 連対率.245 複勝率.314
単回収率100円 複回収率83円

主観だけど、思ったよりいい成績だ。では重賞ではどうだろう?

芝1200 重賞成績 0-1-3-4
勝率.000 連対率.125 複勝率.500
単回収率0円 複回収率246円

重賞出走回数は8回。これしかない。
出走馬は3頭。3頭ともに牝馬。これしかいない。
だからなんとも言えない。言えないけれど複勝率と複勝回収率の高さは無視できない。

1200重賞出走馬
シュプリームギフト5回 0-1-2-2
バーバラ2回 0-0-1-1
サイレントソニック1回 0-0-0-1

ディープ産にとって、芝1200は大好物ではなさそう。けれどだからって1200では用なしとも決めつけられない。
そんな履歴だ。

そもそも今年は京都で勝ちまくっている。今週からBコースに替わるとしても、それが不利になるとも思いにくい。ハンデも手頃だ。
サイレントソニック 53
シュプリームギフト 54

しかも予想だけど人気もそそる。
サイレントソニック 予想9人気
シュプリームギフト 予想10人気

むしろ買っておかないといけないような観念に襲われる……。
そりゃそうだ。
上記のような、いいようなわるいような数値が出たときのまっとうな対処法は「人気で嫌い、人気薄で大事にする」だろう。

サイレントソニック 
芝1200 3-2-1-3 
京都1200 0-1-0-1

シュプリームギフト 
芝1200 4-2-2-9 
京都1200 0-0-1-4

さあどうしよう……などと悩む場面ではない。
人気のディープ産ならば「カウンターを決めてやる症候群」が顔を出すかもしれないけれど、人気薄のディープ産は別だ。今のこの流れで走られて、泣きを入れるのは御勘弁だ。

シルクロードSはここ2年53キロの6歳馬が人気薄で激走している。
ケンブリッジエル53 16人気3着
メイショウデイム53 11人気3着

今年6歳の53キロ馬はサイレントソニック1頭のみ。
レースの近々トレンドと今年のディープの超近々トレンドを掛け合わせるとふつうに買える。

今週から京都はBコース。それでも今年は1分7秒台後半-1分8秒台前半の決着ではないか?

シュプリームギフトは1分8秒5以上時計が掛かるときにしか馬券圏内に入らないと戦績から決めつけられるから、ディープ産を買うならサイレントソニックと決めてもいいはず。

シルクロードSはハンデ戦だけど1人気-3人気の馬が1頭は馬券圏内にやって来るから、サイレントソニックから買うのは、たとえ抑えでも簡単だ。

ちなみに断然人気のレディオブオペラはダーレーの馬。
王様の馬は単勝1.0-1.4倍だと100%馬券になっている。
10-2-0-0
勝率83.3% 連対率100% 複勝率100%

絶対に勝てそうな時にはオイルマネーが投入されて、1.0倍に近づくと自分は見立てている(もちろんマイ・アラビアン・ファンタジーにすぎない。だから誰からも同意されてません!)。

フルゲートの予想される芝1200レースのフィニッシュは前日、当日の競馬を見てからが基本。だからサイレンソニックをどう扱うかはまだ決められないし、決める必要もない。けれど、何にせよ馬券は買いたいと思う週の真ん中だ。

ところで、レディオブオペラは4歳馬。
このレースは1人気に支持された4歳の成績がふるっていない。
過去11年で8回1人気に支持されて1-0-2-5。

だから4歳1番人気は旨味なしと判断するのが正しいのだろうけれど、逆に1番人気で馬券圏内に入った4歳馬は強いという見立てもできる。

1着馬 ロードカナロア57 直後の高松宮を3着し、その秋から快進撃が始まった。
3着馬 サニングデール57 直後の高松宮を2着し、翌年の高松宮を1着。
3着馬 アイルラヴァゲイン55 オーシャンS・1着、スプリンターズS・3着。

ミソは57キロか。
4歳で、57で、1人気で1着するとロードカナロア級
4歳で、57で、1人気で3着するとサニングデール級

レディオブオペラは4歳牝馬で、55キロ。これは牡馬57と同等の評価だから、もしここで1人気で1着するようなら、高松宮での馬券圏内、秋以後のさらなる飛躍へのパスポートを早くも入手する可能性あり。この馬は王様の馬だからドバイまで飛んでいくかもしれない。

そういう意味でも、ここのレディオブオペラは注目だ。

参考文献
ロードカナロアのシルクロードS前までの成績
全成績 5-2-0-0 
芝1200 5-0-0-0
7戦すべてで1番人気
2着2回は中山1600(デビュー2戦目)と京都1400(デビュー3戦目)
デビュー戦を古川吉洋騎手で6馬身差で圧勝した。

レディオブオペラ
全成績 5-1-1-0
芝1200 5-0-1-0
デビュー戦が5人気3着で、それ以後はすべて1人気
2着は阪神1400(デビュー3戦目)
デビュー2戦目を藤田騎手で9馬身差で圧勝した。

ここまでの戦績で決定的な違いは重賞経験。ロードはすでに京阪杯を1着していたが、レディはここが初挑戦。
それでもハンデが同等の評価ということは、それだけ見込まれたということか?

------------------------------------------------------
シルクロードS 注目馬
競走注目馬 レディオブオペラ
馬券注目馬 サイレントソニック・ブレイズエターナル
(前記したようにサイレンソニックから1番人気-3番人気までの馬券は何があろうと買っておく)
------------------------------------------------------
根岸S 注目馬
ゴールスキー
アドマイヤサガス
------------------------------------------------------

ゴールスキーは柴田の善さんがペルセウスS1着時に「さすがいい馬です」とコメントした馬で、「なんだ、この馬。すげぇな」のベルシャザール(詳細は11月28日コラムにて)と武蔵野Sで闘って4着だった。

武蔵野S
1着 ベルシャザール すげぇな
4着 ゴールスキー  さすが

ベルシャザールがいないなら、ゴールスキーに期待していいのではないか?
根岸Sには善さんが前走騎乗して1着したノーザンリバーがいるけれど、ここは両方騎乗した善さんがゴールスキーを選択したと信じたい。

なんて書いていたら、善さんが自転車で転んで鎖骨骨折のニュースが飛び込んで来た。
誰が騎乗するのだろう? ゴールスキーは根岸Sの出走順位が16位で、このままだとフェブラリーSは出走できない可能性大。もしフェブラリーS出走を本気で狙っているなら、ここは決めに来るはず。

同じ池江厩舎で根岸S出走順位18位で除外濃厚のバーディバーディの予定騎手はベリーさん。
もしバーディバーディが除外され、ベリーさんがそのままスライド騎乗してきたら、外国人騎手だし、決めに来たと判断してもいいのではないか?

アドマイヤサガスは1400で期待。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

競馬専門誌・競馬王の元本紙予想担当。今は競馬王その他にて、変な立ち位置や変な隙間を見つけて、競馬の予想のようなものを展開中のニギニギ系。 著書はなし。最新刊「グラサン師匠の鉄板競馬 最前線で異彩を放つ看板予想家の鉄板録」に再び間借りして、4年ぶりに全重賞・根多の大百科的なものを執筆。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング