激走馬は「併用調教馬」を狙え!〜井内利彰/中山牝馬S
◆中山芝内回りコース向きの調教タイプは併用調教馬
先週の弥生賞。前半のペースは決して速くありませんでしたが、好位置で進めたエイシンエルヴィンが掲示板にも載れない、差し競馬。特にワンアンドオンリーの末脚が際立つレースでしたが、やっぱり強いレースをしたのは、トゥザワールドだったと思います。
ペースが遅かった向正面、動くような素振りを見せたことによって、その前にいたエイシンエルヴィン他が逃げたアグネスドリームを捕まえに行く展開。トゥザワールドも一緒に上がっていくのかと思いきや、手綱をしっかり抑えて、元の位置取りへ戻るという、ペースを掌握するレースぶり。勝負どころで動いたタイミングも絶妙で、自在性という意味では、皐月賞はやっぱりこの馬になる可能性が高いではないでしょうか。今回と同じ「併用調教」に仕上がっていれば。
このレースを見て、あらためて感じたことは「中山芝2000m=芝内回り」は併用調教馬が自在性の高いレースができるということ。動きたい時に動いても、バテることなく、そして折り合いを欠くこともない。私がNo.1予想で◎にしたのは、標準トラックのエイシンエルヴィンでしたが、やっぱり併用調教馬にすべきだったと反省しています。
今週も中山競馬場では、芝内回りの重賞が行われます。中山牝馬Sは芝1800m。過去の傾向は「追い切り本数の多い併用調教」が好走。1週前追い切りを終えた時点での、調教適性が合致しそうな馬は