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てぇへんだ!てぇへんだ!

  • 2014年03月13日(木) 12時00分


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1番人気がてぇへんだ!
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おっとこう書くと誤解されるかもしれないな。
もっと正確に書くとこうなる。

今年の3歳重賞は1番人気が頼もしくって、てぇへんだ、てぇへんだ!

去年の今頃は1番人気が心配だ!
と毎週のように書いていた。
理由は3歳戦重賞で1番人気がことごとく負けていたからだ。しかも馬券圏外で。
1月〜3月中旬のFレビューまでで1番人気が勝ったのはシンザン記念のエーシントップとアーリントンCのコパノリチャードのみ。どちらもマイルレース。牝馬レースと中距離系レースでの1人気はひどい成績だった。

それが今年はどうだ。
っていうか先週の川田騎手の1人気はどうだ!
しっかりダブルで期待に応えている。

(弥生賞は1人気が1倍台だと異常に頼もしい、この10年でも全勝と書いたけれど、これで6-0-0-0に。もちろん自分は締め切り10分前まで2倍台になあれ、2倍台になあれとおまじないをかけていたけれど、ギブ。あきらめました。結局トゥザワールドは単1.6倍だった。この手の根多がおまけについた本がもうすぐ発売になります。興味のある方は自力で検索お願いします。)

2014年3月9日(弥生賞)までの3歳重賞1人気成績
シンザン記念  ミッキーアイル 1人気1着
フェアリーS   オメガハートロック 1人気1着
京成杯     キングズオブザサン 1人気2着(1着プレイアンドリアル5人気)
きさらぎ賞   バンドワゴン 1人気2着(1着トーセンスターダム2人気)
クイーンC    フォーエバーモア 1人気1着
共同通信杯   イスラボニータ 1人気1着
アーリントンC  ミッキーアイル1人気1着
チューリップ賞 ハープスター 1人気1着
弥生賞     トゥザワールド 1人気1着

1人気7-2-0-0

勝率.777!
パーフェクト連対! 

こりゃ、てぇへんだ!

となると、今週のFレビューも1人気をナイガシロにしにくくなる。

Fレビューの1人気馬の成績は、
この10年で3-2-0-5、
改修後(07年以後)だけで見ても2-1-0-4。

ほぼ50:50(フィフティ:フィフティ)。
去年は1人気が心配な流れの中で、11着に惨敗した。
今年は1人気がてぇへんな流れだから、その流れに乗るのならば黙って1人気から買えばいいことになる。

予想では1人気はホウライアキコ。
脅かすとしたら、ヤマノフェアリーかベルカントだろう。
しかし、実績を加味すれば、ここの1人気はホウライアキコでだいたい間違いないはず。

ならばカンタンだ。今年の流れならホウライアキコの1着付けで馬券を買えば77.7で当たるし、2着付けも買えば100で当たる!やったー!

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ホウライアキコの1人気はてぇへんか?
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とはいえ、FレビューはFレビュー。
一応、ホウライアキコがどこまで盤石なのかチェックしておく必要はある。

#1 Fレビューの1人気馬の脚質は4-3-3系で頼もしい。けれど本質的にはデリケートだ。

要は、1人気で勝つのならば脚質は先行がいいといいたいわけだ。4-3-3系とは位置取りのこと。
1人気は基本的には先行で信頼できて、差しで心配できる。
阪神競馬場改修後、それはより顕著に見られるようになった。

去年の1人気サンブルエミューズが先行して負けているので、先行が絶対というわけではないけれど、こと1人気に関しては先行でないとお話にならないことは明白だ。実際、過去7回で、連対した1人気馬3頭はすべて先行で、消えた1人気は差し3頭、先行1頭だった。

(Fレビューは差し系の馬が4勝している。けれどそこには差し系の1人気の馬はいない。そこが不思議なところでもあり、そこにもデリケートな一面が垣間見える。)

以下は改修後7年の先行系の1人気馬の位置取りと着順。

アストンマーチャン 4-3-3 1着
ラナンキュラス   6-6-4 2着
アイムユアーズ   4-3-3 1着
サンブルエミューズ 2-3-4 11着

4-3-3が2勝している。
それよりもちょっと後ろから進めたラナンキュラスが2着で、それよりも前で進めたサンブルエミューズが惨敗。

阪神1400は基本的に逃げ切りが難しいレース。
Fレビューでも1-1-1で逃げた馬は過去10年まで見ても、1頭も馬券圏内に入れていない。馬券圏内に入れたのは、1-2-1のエイシンアモーレと2-1-1のティズトレメンダスの2頭のみ。しかもどちらも3着だった。

そう考えると、ちょっと前の位置だったサンブルエミューズが消えて、ちょっと後ろのラナンキュラスが2着になったこともなんとなくわかる。
デリケートだ。Fレビューは先行するにしてもひじょうにデリケートなことがわかる。

4-3-3は1人気馬にとっては、均衡の保たれた理想の位置なのではないか?
1人気ではなかったけれど、先行して1着したワンカラットも4-3-2だった。4-3-3系で頑張れる馬しか先行では勝てないとも言える。

ではホウライアキコはどんな競馬をするのか?
脚質は間違いなく先行だ。

新馬・小倉12 1-1-1 1着
小倉2歳・小倉12 3-2-2 1着
デイリー杯・京都16 1-2-2 1着
阪神JF・阪神16 5-4-4 7着

阪神JFは入れ込みがキツかったらしいけれど、大外枠だった。それでこの位置になったか?
阪神の馬場とはいえ、小倉2歳で番手競馬ができる馬が位置を取れないわけがない。阪神JFはあえてあの位置を取ったのかもしれない。もし、阪神の坂が原因で止まったわけではないとしたら…。

そう考えるとFレビューでは4-3-3の競馬はふつうにできそうに思える。
和田騎手は4年前にレディアルバローザに乗って、4-3-4で3着させている。先行系の名手・和田がFレビューで馬券になる位置取りがわかっていないはずない。

うむ、ホウライアキコは今年の3歳重賞1人気の流れのままに期待できそうだ。
和田騎手はきっと4-3-3系で操ってくれる。

と思いたいけれど、今回はちょっと心配なこともある。

前記した上位人気3頭がみな先行系だからだ。

ホウライアキコ 逃げもうてる先行 桜花賞出走分の賞金あり
ヤマノフェアリー 逃げもうてる先行 900万
ベルカント 逃げる先行 桜花賞出走分の賞金あり

ヤマノフェアリーは現在900万でこのレースでぜがひでも3着以内に入る必要のある馬。
できれば2着以内に入って、賞金も上乗せしたいはず。

ベルカントは直線の長い阪神外回り16の阪神JFを嫌って、直線の短い朝日杯Fに出走した馬。つまり今回の14内回りこそが勝負の可能性あり。

ホウライアキコが阪神JFでの敗戦をイレコミだけが原因と本当に考えているのなら、賞金的に安泰のここは桜花賞を想定した競馬をするはず。けれど、もし阪神の坂に若干の不安を覚えているとしたら、どうだろう。16の本番より、14のここを狙うということはないか? しかもチューリップ賞を楽勝したハープスターが桜花賞出走を名言した。
(そういうことは口が裂けても言わないと思うけど)賞金5000万を取りに来る可能性もある。

ちなみに
Fレビュー 1着5000万 2着2000万 3着1300万
桜花賞  1着8900万 2着3600万 3着2200万
で、
桜花賞2着ならばFレビュー1着の方が断然おいしい。

人気の逃げ先行馬が3頭いるからといって、間違いなくハイペースになるとは思わない。
けれど、勝ち負けしたい事情のあるヤマノフェアリーと、もしかしたらここの賞金を取りに来るかもしれないホウライアキコが、間違いなくここが勝負のベルカントの逃げをやすやすと許すとも思えない。ペースはともかくプレッシャーは与えていくのではないか?

しかも人気の3頭が逃げ先行を占めるのだから、当然後方からの押し上げも早くなる可能性大。
となると、ホウライアキコは4-3-3ではなく、3-2-2、3-2-1な競馬になる可能性もある。

デリケートな位置取りが求められるFレビューだ。人気3頭の仕掛けがちょっとずつ早くなって、一気に差し馬が台頭することも考えられなくもない。

もちろん上位人気3頭が抜けて強い可能性もある。しかしFレビューは基本的には逃げ馬に厳しいレースである。

おっと! おっととっと!
少なくとも1着の欲しいベルカント、2着以内に入りたいヤマノフェアリーはガチだ。
その争いにホウライアキコが巻き込まれる可能性が浮上してきたぞ。巻き込まれまいと必至に抑えようとしても、後ろから突き上げをくらったら、動かざるをえない。
こりゃてぇへんだ!

今年初の3歳重賞1人気馬馬券圏外もありえる!
てぇへんだ! てぇへんだ!

ベルカント 武豊
ヤマノフェアリー 岩田
ホウライアキコ 和田

名手系の騎手が騎乗して、3頭すべてが馬券圏外になるとは考えづらいけれど、ガチ勝負であればあるほど、3頭すべてが上手く騎乗できるとも思えない。相手に上手く騎乗させないように騎乗するだろうし。

あとは枠。
枠次第で想定よりも前に行く馬、前に行かざるをえない馬も出て来るはず。
そのあたりを見越して、Fレビューで上位人気が予想される3頭の位置取り・展開を詰めてみたい。
そんな週の真ん中だ。

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Fレビュー注目馬
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上位人気3頭には敬意を払います。
払いつつ、その1角、もしくは2角を崩せたら、馬券的にはおいしいのではないか?
そんな狙い。

興味をそそられるのはダンスアミーガとベラフォレスタの2頭の社台F生産の社台RH馬。
ダンスアミーガ 賞金900万 騎手未定
ベラフォレスタ 賞金400万 Mデムーロ

抽選出走のベラフォレスタにMデムーロ予定。もしベラフォレスタが除外になったら、ダンスアミーガにMデムーロが騎乗するのではないか。そのための騎手未定か。
だとすると、社台RHの期待はベラフォレスタということになる。
自分は誰が騎乗でもダンスアミーガは面白そうと思っているので、Mデムーロ騎乗ならばそれはそれで心強いけれど、別の騎手でもぜんぜん構わない。人気的にはMデムーロではない方がおいしいだろうし。

いずれにせよ、この2頭は脚質的には差せる馬。だから注目している。
ダンスアミーガ 
ベラフォレスタ 

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ホッコーサラスター 14ばかりで2-2-1-0。先行しても差しても、京都でも阪神でも、良馬場でも道悪でも堅実な印象あり。
エスメラルディーナ 初戦ダ16(1着)に騎乗したウィリアムズ騎手が「距離は1600mより短いほうがいいかもしれません。芝もこなせそうですし、先々が楽しみな馬です」とコメントした馬。芝は前走・中山16(1着)でこなせることを証明した。距離が短くなってもっと強くなるか注目。

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中日新聞杯注目馬
エックスマーク、マーティンボロ、ラキシス、3頭のディープインパクト産
この3頭で3着争いが起こらないか注目している。
もちろん人気のなさそうなエックスマークやマーティンボロが3着してくれたら、てぇへんでっしゃろ!
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中山牝馬S注目馬
コウエイオトメ 1800だと距離が短いとは思えない。牡馬に揉まれた経験が活きないか?
ノボリディアーナ 横山典がまた来たらてぇへんだ!

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競馬専門誌・競馬王の元本紙予想担当。今は競馬王その他にて、変な立ち位置や変な隙間を見つけて、競馬の予想のようなものを展開中のニギニギ系。 著書はなし。最新刊「グラサン師匠の鉄板競馬 最前線で異彩を放つ看板予想家の鉄板録」に再び間借りして、4年ぶりに全重賞・根多の大百科的なものを執筆。

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