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産経大阪杯の伝統と傾向と対策とねじ込み

  • 2014年04月03日(木) 12時00分


今年の産経大阪杯は伝統と傾向だけでけっこうなところまで接近遭遇できそうだ。

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#1 1と3の倍数人気しか勝たない伝統
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アプローチのとっかかりは今年も俄には信じられない、っていうか信じるのもアホらしい、でも毎年継続してしまう3系根多から。

産経大阪杯は1か3の倍数人気の馬しか1着しない不思議なレースである。だから3系大阪杯と見立てている。

去年、1番人気のオルフェーヴルが1着して、19年連続で根多が継続してしまった。まあ去年はオルフェーヴルが1人気だったから1人気が勝つのは当然といえば当然。
しかし、基本的に1人気が強いレースだとしても、過去19年の1着馬の人気を見ると、乱れ方にある種の節度も感じてしまう。その乱れる節度が3の倍数。

以下はこの19年間の1着馬の人気。
95年 12人気 インターマイウェイ
96年 1人気 タイキブリザード
97年 1人気 マーベラスサンデー
98年 1人気 エアグルーヴ
99年 1人気 サイレントハンター
00年 1人気 メイショウオウドウ
01年 9人気 トーホウドリーム
02年 1人気 サンライズペガサス
03年 3人気 タガノマイバッハ
04年 1人気 ネオユニヴァース
05年 1人気 サンライズペガサス
06年 3人気 カンパニー
07年 1人気 メイショウサムソン
08年 1人気 ダイワスカーレット
09年 3人気 ドリームジャーニー
10年 6人気 テイエムアンコール
11年 1人気 ヒルノダムール
12年 6人気 ショウナンマイティ
13年 1人気 オルフェーヴル

今から4年前にこのことに気づいて、紹介して、その年にいきなり6人気が勝ったもんだから、もちろんテンションだだ上がりした! その後も1人気・6人気・1人気が勝ち続け、今年が20年目。

気のせい? 気のせいかもしれないけれど、こういう気のせいは、途絶えるまでは大事にしておきたい。
アホらしい? 3の倍数がアホらしくなりがちなことは数年前に世界のナベアツから教えてもらった。

だから今年も1人気と3の倍数人気の馬に注目する。もはやふつうに注目する。

予想では(netkeiba.com)、
1人気 エピファネイア
3人気 メイショウマンボ
6人気 トウカイパラダイス
9人気 フラガラッハ

10年継続は傾向、20年継続は伝統と解釈するのがマイ・ルール(根多のだいたい暦最新版より)。
今年は20年目だから、ほぼほぼ、だいたい伝統と言えなくもない。
伝統ならばもちろん1着はこの上記の人気の馬となる。

週の真ん中の人気は揺らぎやすいけれど、1人気エピファネイアと3人気メイショウマンボはほぼ揺らがないのではないか?

というわけで、まずは1・3・6・9人気を頭に入れておく。

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#2 ダービー連対馬の産経大阪杯
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ダービー連対馬が明け4歳の初戦(←ここ重要)で出走してきたら、3着以内で鉄板という傾向がある(おそらく伝統に近い気がするけれど調べきれてないので傾向扱い)。

去年のダービーは
1着キズナ
2着エピファネイア

この2頭が今年は年明け初戦で出走してくる。

つまり過去の傾向からはこの2頭は馬券圏内で鉄板となる。

エピファネイアは1人気でもある。
つまり3着以内が鉄板ならば、1着か2着か3着となる。

キズナは予想2人気だから、そのままの人気ならば、2着か3着となる。

というわけで、エピファネイアとキズナは限りなく馬券圏内の2頭とも言える。

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#3 年明け初戦の馬だけで、馬券圏内独占はない
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エピファネイアとキズナは年明け初戦。
この2頭は3着以内で鉄板だから、残る1頭は今年使われている馬から抽出すればいい。

今年使われている馬は以下の7頭。
カレンミロティック 前走・中山記念 14着
コアレスドラード  前走・中日新聞杯 13着
シゲルササグリ   前走・大阪城S 12着
ショウナンマイティ 前走・東京新聞杯 10着
ダークシャドウ   前走・中山記念 11着
トウカイパラダイス 前走・中日新聞杯 5着
フラガラッハ    前走・中日新聞杯 10着

なかなかに重たい着順の馬ばかりだ。強いてあげれば5着のトウカイパラダイスか。

こ〜んなならどれをすくってもいいかと思うけれど、一応、前走に加え、大阪杯実績や阪神実績や脚質なんかを考慮すると、
★★★ショウナンマイティ
★★ダークシャドウ
★トウカイパラダイス
★カレンミロティック
こんな感じか。

エピファネイアとキズナを2頭軸にして、上記★馬を絡める。
1か3の倍数人気の馬がいたら、その馬を1着付けにして、さらに絞り込む。
現実的には1人気のエピファネイアの1着率は高そうだから、エピファネイアの1着固定でもいいかもしれない。そうするとさらに絞れる。

1着 エピファネイア
2着 キズナ
3着 ★馬

1着 エピファネイア
2着 ★馬
3着 キズナ

う〜ん……なんか簡単に接近できてしまった気がする。

とはいえだ。なんか引っかかる。確たる根拠はないけれど、トリップがあるようなないような…。
傾向も伝統もいつか崩れるもの。もしくはどこかで小休止するもの。
それが今回訪れることはないのか?

たとえば「今年初戦の馬たちで馬券圏内独占はない」傾向も、昨今の調教技術の進歩で改ざんされている可能性もある。
そう考えると、3人気が予想されるメイショウマンボもナイガシロにしにくくなる。
エピファネイアとキズナのダービー連対馬の年明け初戦を重視したから、もう1頭は使われている馬にしたけれど、そろそろ「馬券圏内独占もある」としたら、また変わってくるからだ。

メイショウマンボをナイガシロにしにくいのは3人気になりそうだからという、私的に重大な理由もあるけれど、それだけではない。
「来るデータでは来ない」「来ないデータでは来る」傾向のある武幸騎手が騎乗するからという理由でもない。いや、そこに魅力はあるけれど3人気ではそこを持ち出すわけにはいかない。

(にしても、先週の高松宮の武幸エーシントップはド・ファンタジーだった。近年、あれほど『そのまま』を連呼したことはない。周囲から過怠金を取られるかと思うくらい連呼してしまった。もちろんしばらく立てなかったのは言うまでもない。でもああいうのが武幸騎手のファンタスティックなとこでもある)

メイショウマンボの55キロがけっこう気になる。もちろん前向きな意味で気になる。
去年か一昨年に別定戦の重量規定が替わって、それまで59キロを課せられることもあった牡馬が58キロまでになった。同じように牝馬の重量も下がった。

たとえば、6年前に1着した4歳ダイワスカーレットはG1(桜花賞・秋華賞・エリ女)を3つ勝っていて、56キロで出走した。
これはオークス・秋華賞・エリ女を勝ってるメイショウマンボと同じ。
しかしメイショマンボは55キロ。

牡馬・牝馬どちらも最大重量が下がったとはいえ、G1を3つ勝った牝馬にとっては55で使えるのは悪くない話に思える。
55キロとは桜花賞・オークス・秋華賞の重量と同じだから、他馬との比較ではなく自身との比較で走りやすい重量ではないか。

そもそもこの10年で出走した牝馬は4頭しかいない。牡馬の一流どころが出走することに加えて、重量を課せられることも嫌われて、出走頭数は少なかったのだろう(去年出走したヴィルシーナは54だから出走したのかもしれない。今後はもっと牝馬の出走は増えるかも)。

アドマイヤグルーヴ4歳 57 3人気7着 3歳時G1・1勝 エリ女 
アドマイヤグルーヴ5歳 57 2人気4着 4歳時G1・1勝 エリ女 
ダイワスカーレット4歳 56 1人気1着 3歳時G1・3勝 桜花賞・秋華賞・エリ女 
カワカミプリンセス6歳 55 4人気3着 5歳時G1・0勝 (3歳時オークス・秋華賞)
ヴィルシーナ   4歳 54 4人気6着 3歳時G1・0勝 

明け4歳で出走した牝馬は3頭のみ。
3歳時にG1を3勝して、出走した馬はダイワスカーレットのみ。

メイショウマンボ4歳 55 3歳時G1・3勝 オークス・秋華賞・エリ女

なんだかチャンス十分に思える。
だからちょっといじってみる。前記した項目を少しいじくってみる。

1「年明け初戦の馬の馬券圏内独占はない」→「ある」という例外
→エピファネイア・キズナ・メイショウマンボの決着あり。

2「ダービー連対馬が4歳年明け初戦で出走してきたら馬券圏内」→「複数頭いたら、だいたい馬券圏内」という例外
→キズナかエピファネイア、どっちかが圏外(4着)の可能性も考えられなくもない。つまりメイショウマンボをねじ込む余地が生まれる。

馬券的には1の傾向を残しつつ、2の例外を選択したくてしょうがない。

キズナはラジオNIKKEI(阪神2000)や弥生賞(中山2000)という内回りの角4競馬ではまだ連対したことがない。そこを重視するなら一枚割り引ける。しかもここを叩いて天皇賞春ならば、京都3200を想定した競馬をするかもしれない。
(京都3200を想定した競馬って、なに? すみません、そう書くとちょっとカッコイイかなと思って書いてしまいました。ニュアンスでお願いします)

エピファネイアの次走は香港のクイーンエリザベス。こちらもそこに向けた試走だとは思うけれど、同じ2000Mだし、1着を意識したレースをしてくるのではないか? この馬はキャロットの馬だし、海外に行くなら、その前にきちんと会員様に勝利(分け前)を提供するようにも思える。理由はどうあれ、ジャパンカップや有馬記念を回避したことで幾ばくかの賞金を上乗せさせられなかったのは事実だし。

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産経大阪杯注目馬
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エピファネイアと「キズナ or メイショウマンボ」
&★馬(ショウナンマイティ・ダークシャドウ・トウカイパラダイス・カレンミロティック)

キズナとメイショウマンボのどちらかは馬券圏外という想定。
できればメイショウマンボをねじ込みたいけれど、あとは週末の競馬を見て、決めたい。

11頭立て以下のレースでは逃げ馬が残りやすい傾向にあり。
ふつうに考えたら、ビートブラックなんだろうけど、1年2ヶ月ぶりだし、キズナの援護射撃かもしれないし、今回は割り引けるのではないか?
これなら番手にいそうなカレンミロティックかトウカイパラダイスの方が楽しめそう。

もちろん3の倍数人気の馬の単は全部買う。たしなみとして100円でも買う。

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ダービー卿
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マウントシャスタ
アクションスター
ブレイズアトレイル
に注目している。

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競馬専門誌・競馬王の元本紙予想担当。今は競馬王その他にて、変な立ち位置や変な隙間を見つけて、競馬の予想のようなものを展開中のニギニギ系。 著書はなし。最新刊「グラサン師匠の鉄板競馬 最前線で異彩を放つ看板予想家の鉄板録」に再び間借りして、4年ぶりに全重賞・根多の大百科的なものを執筆。

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