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ディープインパクトVSディープインパクトVSディープインパクトVSディープインパクトVS小牧太

  • 2014年04月24日(木) 12時00分


京都金杯でディープインパクト産がワン・ツー。
1着エキストラエンド 6人気
2着オースミナイン  1人気

これで馬単5820円。ディープ産は3頭しかいなかったから、3頭の馬単ボックスで、十二分に儲かったことになる。
学ばないと。いい加減学ばないと。

今年のマイラーズCにもディープインパクト産は4頭が登録。
現在の予想オッズ順に並べてみるとこうなる。

1人気・エキストラエンド
2人気・フィエロ
3人気・ワールドエース
4人気・オースミナイン

4頭が登録されていて、その4頭が週の真ん中で、ワン・ツー・スリー・フォーで人気を独占。
学んでるなぁ〜〜〜〜! 日本中が完全に学んでる感じだ。

京都マイルはディープインパクトのもんだ!
そんな学習。

そういえば1月の京都マイル重賞はすべてディープインパクト産が勝った。
シンザン記念 1着ミッキーアイル(1頭のみ出走)
京都牝馬S 1着ウリウリ 2着ドナウブルー(2頭のみ出走でワンツー)

つまりこういうことだ。
今年1月の京都マイル重賞には6頭のディープインパクト産が出走して、その内5頭が馬券になった。
(3-2-0-1)
圏外だったのはトーセンレーヴただ1頭。

これはもはや学ぶとかではない。自然に身に付くレベルだ。
「勉強する必要はないんです。ただ聴いてるだけで英語が身に付くんです」と石川遼がお奨めしているアレと同じではないか?
自分は試したことはないけれど、きっとそうだ。そうに違いない。
京都マイル重賞のディープ産はスピードランニングだ!(なんか違う気もするけど)

ワールドエースが出走できるかわからないけれど、鞍上にシュタルケが配置されているということは、回避馬の情報等があって、出走できると踏んでのものかもしれない。

だからワールドエースも出走できると仮定した。つまり都合4頭。この4頭のボックスを買えば、それで終了のはず。それが学ぶということだ。

ただちょっと気になるのは、京都金杯が6人気→1人気の決着だったこと。今回は1・2・3・4人気。1人気が最低2着してくれれば、ちょっとは儲かりそうだけど、それでも京都金杯の馬連2470円、馬単5820円は期待できそうにない。

儲かることを考えたら、今回はさらに絞り込む必要ありか? 少なくとも本番でも1・2・3・4人気だったら必要かもしれない。

ディープインパクトVSディープインパクトVSディープインパクトVSディープインパクト

ここの見極め。
ディープインパクト産だけで楽して儲けようってのもなかなかムツカシイようだ。

■マイル路線を歩むようになって成績が安定してきているように感じるエキストラエンドが軸としては一番かな?
■1600万条件を勝って、次走の京都金杯でいきなり1人気になって、2着したオースミナインには4歳の上昇力があるかな?
■馬の成長を促しながら、一歩ずつ、確実にステップアップさせる藤原英厩舎が武豊で送り込むフィエロかな?
■なんだかんだ言ってもダービーで1人気になったワールドエースかな?

どれにしようかな? こういうときは大抵、人気のない馬を選びがちだけど、それでいけるかな? だとすると現状では4人気のオースミナインだけど…。
素直に1人気を軸にして、2着付けなんてのもいいのかな…。
だったら3連複はどうなんだ? 4頭ボックスなら4点ですむ。どの組み合わせでも4倍以上はつきそうに思えるけれど……。
でも根本的にワンツースリーなんてあるのかな?

サンデーサイレンス産の全盛期でも馬券圏内に2頭はあったけれど、3頭独占はあまりなかった。個人的にはサンデー2:ミスプロ1が多かった記憶がある。

実際、京都金杯だって、ワン・ツーだった。ワン・ツー・スリーではなかった。
1着 ディープインパクトのエキストラエンド
2着 ディープインパクトのオースミナイン
3着 マンハッタンカフェのガルボ

8着 ディープインパクトのトーセンレーヴ

予想オッズどおりならば、ディープインパクト産で1〜4人気を占めそう。
他の馬を抽出できれば、馬券的には旨味が増す。抽出した馬からディープインパクト産に流せばいいのだから、買い方もシンプルにすむ。

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自身最高のキャリア・イヤーを達成しそうな小牧騎手に託してみるのは、アリかナシかエンターテイメントか。
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こういうときはどの馬に託すべきか?
馬じゃなくてもいい。騎手だっていいはずだ。では誰にお願いすべきか。
netkeiba.comだからってわけではないけれど、なんだかマイラーズCは小牧騎手に託した気分でいっぱいだ。

理由は、小牧騎手で重賞を買うなら、マイルが一番だからだ。
それも京都マイル。

以下は小牧騎手が得意とする距離別重賞成績(中央競馬)
距離 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
芝1600m 9-5-8-74 9.4% 14.6% 22.9% 159円 128円
芝1800m 6-9-3-27 13.3% 33.3% 40.0% 131円 98円

20回以上の騎乗があって、なおかつ回収率で100円を越えてる重賞が芝1600と芝1800。
勝利数、回収率だと芝1600、勝率系だと芝1800であることがわかる。
しかし、これは小牧騎手の中央競馬での全成績。直近2010年以後を見ると、さらにマイルが得意であることがわかる。

2010年以後
1600m 4- 4- 3-24 11.4% 22.9% 31.4% 121円 129円
1800m 1- 3- 1-13 5.6% 22.2% 27.8% 11円 85円

1600はやっぱり得意で、1800はガクンと落ちる(他に特記する距離はない。むしろマイル1点盛り!)。
やっぱり小牧騎手はマイル重賞で狙うべき騎手とも言える。

中でも得意なのは京都マイル。
5-3-1-30 12.8% 20.5% 23.1% 201円 105円
勝ち鞍数と勝率系と回収率系、すべてのバランスがいい。

(ちなみに直近では、浜中騎手が7-0-1-13で圧倒している。けれど浜中騎手はフローラSのイサベルに騎乗で京都にはいない予定。浜中騎手がいてもいなくても小牧騎手が得意なことに変わりはないけど、参考までに記載。)

しかも小牧騎手は今年絶好調。
それは、今もっともスリリングな騎手コラム・太論でも再三語られているけど、数字の上でも証明されている。

小牧騎手が中央競馬に移籍したのは2004年。
今年は、いまのところJRAキャリア最高のペースで成績を伸ばしている。
勝ち星も最高ペースだけど、勝率・連対率・複勝率が濃い。

小牧太騎手の中央通算成績
勝率.085 連対率.167 複勝率.248
小牧太騎手の2014年の成績(4月20日付け)
26-28-15-162
勝率.113 連対率.234 複勝率.299

1着ペースも過去最高勝ち鞍の2005年76勝に匹敵。ただし、その年も勝率は.097で、1割を超えられなかった。
つまり、今年は、
小牧史上・最高成績!(ペース!)

46歳、いや今年47歳にして、最高成績!
これは一見、遅いように思えるけれど、ぜんぜん遅くない!
安藤勝己騎手のキャリア最高成績も2007年47歳の時だったからだ。

小牧騎手は中央に移籍して、ほぼ10年。40代後半が騎手のベスト・キャリアになりがちとは思わないけれど、一人の職人が10年継続してベスト・キャリアに到達することは理解できる。だから今、油が乗り切るというのもなんとなく納得できる(ちなみにアンカツ騎手は5年目が47歳だった)。

「小牧太史上・最高成績+もっとも得意としているマイル、しかも京都マイル」
この2つの強調ポイントを後ろ盾にして、ディープインパクト4頭に挑めないか?

その小牧騎手が騎乗する馬はアドマイヤドバイ。

4歳・父アドマイヤムーン 母父サンデーサイレンス
京都芝2-1-2-1
マイル2-0-2-1
京都マイル 1-0-1-1
前走1600万1人気1着。
きさらぎ賞3着
ラジオNIKKEI賞3着

マイラーズCはG2という格式あるレースだからか、阪神時代も含めて、この10年で前走が条件戦だった馬は1頭も馬券圏内に入ったことがない。
もし、何らかの格的経験値が必要とされるならば、もはやお手上げだ。勢いだけでは突破できないレースとも言えるからだ。

しかし京都に移って、まだ2年(今年で3年目)。
わからない面もある。特に今年はわからない。

今年は前年にマイルチャンピオンシップや香港マイルに出走していた馬が1頭もいない。
前走がG2以上だった馬も高松宮13着だったサンカルロ1頭のみ。今年は前走G3かオープンの馬ばかりだからだ。

ディープインパクト産4頭が目立つけれど、出走馬全体の格は例年よりも低いように思える。
ならばアドマイヤドバイでもチャンスがあるのではないか?

しかもディープインパクトVSディープインパクトVSディープインパクトVSディープインパクトで、この4頭がお互いに意識し合って、最後の直線での叩き合いで決着を着け合うような展開にならないとも限らない。

4頭すべてが後方待機とは思わないけれど、どの馬も積極的に前につけるタイプには思えない。一番前を陣取るとしても、真ん中あたりではないか?

小牧騎手がアドマイヤドバイをどう操るかわからないけれど、アドマイヤドバイの過去を見ると、真ん中より前で競馬ができることはわかる。
きさらぎ賞3着、ラジオNIKKEI賞3着とG3・3着経験もあって、重賞初挑戦でないこともちょっと頼もしい。

京都の開幕競馬になって2年。先行系の1人気が敗れるときの勝ち馬は後方系、後方系の1人気が敗れるときの勝ち馬は先行系という「ありがち」な傾向もすでに垣間見えている。

というわけで今年のマイラーズカップは前方が弛み、後方が緊迫する可能性あり。
っていうか、そこに期待。超期待。

小牧騎手に託してみるのは、アリかナシかエンターテイメントか。
もちろんアリを願う。

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マイラーズカップ注目馬
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アドマイヤドバイ
エールブリーズ
カオスモス

3頭ともに先行して競馬ができる馬でそそられる。

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フローラS注目馬
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ブライティアスター
プロクリス
ヘイジームーン
マリアライト
このあたりが抽選を通過したら、枠などを見ながら検討。

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福島牝馬S注目馬
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トーセンベニザクラ
トーセンアルニカ

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競馬専門誌・競馬王の元本紙予想担当。今は競馬王その他にて、変な立ち位置や変な隙間を見つけて、競馬の予想のようなものを展開中のニギニギ系。 著書はなし。最新刊「グラサン師匠の鉄板競馬 最前線で異彩を放つ看板予想家の鉄板録」に再び間借りして、4年ぶりに全重賞・根多の大百科的なものを執筆。

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