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NHKマイルを考えていたらイスラボニータにすがることになりました。

  • 2014年05月08日(木) 12時00分


皐月賞は出走しないミッキーアイルにすがって、ウインフルブルームになんとか接近遭遇できた。
ならばNHKマイルもミッキーアイルから広げてみるべきか?
まあ1人気濃厚だしここでは当たり前っちゃー当たり前だ。でも色々考えていたら、NHKマイルも出走しないイスラボニータにすがることになった。なってしまった。

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マイネルディアベルとウインフェニックスで描くビジョン、もしくは皮算用
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ポイントはやっぱりシンザン記念か。
勝つときは危なげないミッキーアイルが1/2馬身(0.1秒)差と一番詰め寄られたレースだ。
このときの2着が後の皐月賞3着馬ウインフルブルーム。

ウインフルブルームは直線でジリジリと詰めより、1/2馬身まで迫ったところがゴールだった。ウインフルブルーム陣営にとっては、あと100Mくらいあれば…そう思うような手応えだったのではないか?

京都の直線404M
東京の直線525M

ミッキーアイルに勝つには、最後の直線に入るまで離されないように追走し、
直線に向いたら、調教のように併せていき、叩き合いに持ち込む。
直線に坂があって、なおかつ500Mの直線がある東京ならば、チャンスはあるはず。
少なくともウインフルブルームならば東京で逆転できるのではないか。
そんな手応えを、厩舎関係者だけでなく岡田繁幸氏総大将のマイネル・コスモ・ウイン軍団は掴んだのではないか?

しかしNHKマイルにウインフルブルームはいない。NHKマイルとダービーの両睨みで、結局ダービーを取った。てっきりウインフルブルームでNHKマイル、プレイアンドリアルでダービーを描いていると思っていた。しかしプレイアンドリアルはダービーをぶっつけで使わざるをえなくなった。もしかしたらそれで、ちょっと予定が狂ったのかもしれない(皐月賞の好走でダービーに方向転換した可能性もあるけど)。

当初の予定(あくまでも私的想像です)
ウインフルブルーム 柴田大
マイネルディアベル ウィリアムズ
抽選ウインフェニックス 石橋脩

ウインフルブルームに日本人騎手、マイネルディアベルに外国人騎手は朝日杯Fと同じだ。
朝日杯は和田とMデムーロが騎乗して3着、4着だった。
先行するウインフルブルーム、そのちょっと後方に追える外国人騎手のマイネルディアベル。
ミッキーアイルを二段構えでやっつける作戦とでも言いましょうか。

しかし実際は、
マイネルディアベル ウィリアムズ
抽選ウインフェニックス 石橋脩
抽選ノボリレジェンド 柴田大

ちょっと、いや実はかなり予定が狂ったか?
ノボリレジェンドは社台F生産で、個人馬主の馬で、柴田大は今回がテン乗り。
ウインフルブルーム回避で空いてしまったゆえの騎乗にしか思えない。
通常ならば、ウインフェニックスに柴田大を回すようにも思えるけれど、主戦の石橋脩を降ろすメリットはないと考えたか、当初から期待していなかったかのどちらか。ノボリレジェンドも抽選組だから、石橋脩を降ろすメリットはない、むしろちょっとは期待している線を自分は選択したい。

でも、こうなると、こうなってしまうと、作戦も替えざるをえないはず(あくまでも私的妄想です)。
マイネルディアベルがウインフルブルームの役回りにトライするかもしれない。東京競馬場で、強い先行馬をマークして、なおかつ自分の馬を持たせるのがウィリアムズは上手い。

去年もガイヤースヴェルトで逃げるコパノリチャードの番手につけて競馬をした。
着順は5着だったけれど、坂を上がってからも先頭でねばるコパノリチャードをゴール100Mくらい前で捉えた競馬は正解だったはずだ。もうちょっと、あと50Mだけコパノリチャードが先頭で頑張れれば、ガイヤースヴェルトは勝っていたとも思わせる内容だった。ほんのちょっと先頭に立つのが早かった。

強い逃げ馬がいるからこそ成立する番手競馬。ゴール直前まで踏ん張ってくれるから通用するマーク系カウンター競馬。一番わかりやすいところでいえば、ライスシャワーがミホノブルボンに勝った菊花賞みたいな競馬。
今年は、コパノリチャードよりもさらに強そうなミッキーアイルがいる。
だからマイネルディアベルに去年の今頃のガイヤースヴェルトと同じくらいの強さがあれば、太刀打ちできなくもないとは想定できる。

はたしてマイネルディアベルは番手につけて、叩き合いでミッキーアイルを交わせる馬なのだろうか? 朝日杯Fでのウインフルブルームとの着差(1馬身1/4)を考えれば、足りる気もするけど、ショウナンアチーヴに朝日杯F、NZTで2回完敗したのも事実で、ちょっと足りないような気もしないでもない。しかし問題はそこではない。陣営がどう思っているかだ。
自分は歯が立たないと思ってはいないだろうけど、万全は期したいと考えているのでは? と想定している。

万全とはマイネルディアベルともう1頭、2段構えで万全を期そうということ。つまり抽選組のウインフェニックス。この馬の出走がけっこう重要だと思っている。

ウインフルブルームの役目をマイネルディアベルがして、マイネルディアベルの役目をウインフェニックスが担う作戦ができるからだ。マイネルディアベルが頑張れれば、それはそれでよし。ダメでもその後ろにいるウインフェニックスにチャンスが生まれれば、それはそれでよし。で、結果的に去年のマイネルホウオウのように差せれば、それはそれで相当よかんべぇ。そんな作戦。

というわけで、自分はウインフェニックスにちょっと期待している。
理由は、東京0-3-0-0の成績とイスラボニータとの闘いっぷりから。

イスラボニータとは2回走って、新潟2歳Sをタイム差なしのハナ+クビ差負け、いちょうSを0.2秒・1馬身1/4差負けした。いずれも負けてはいるけれど、2回走って、それなりに食らいついた。しかもイスラボニータにとってベストと思われる東京1800で、イスラボニータと同じ上がりを駆使しての0.2秒差負けは自信に繋がっている可能性がある。
ウインフルブルーム陣営がミッキーアイルとの戦いでそれなりの手応えを掴んだように、ウインフェニックス陣営もイスラボニータとの戦いでそれなりの手応えを掴んだ可能性はある。

東京なら頑張れるのではないか? そんな期待。
とはいえ、
それもこれも抽選を通過しないとどうしようもない。今、あれこれビジョンを描いてもしょうがない。

ビジョンとか書いちゃった。うは。ビジョンならば上手く行くような気がするけれど、皮算用で上手く行った試しは自分にはない。っていうか、自分の場合は皮算用ばかりだ。ひぃ〜〜。

ウインフェニックスは予想では現在12人気(水曜20時すぎ)。
マイネルディアベルは予想15人気。
あれ?
出走が確定してないウインフェニックスの方が人気?
まあいい。
それだって12人気だ。ヌフフ。ヌフフフ。
ダメだ。ついつい皮算用してしまうよ。

そもそもマイネルディアベルとウインフェニックスの見立てが「すぎる」のかもしれない。
ただ前で頑張れる馬がいるレースに岡田氏系の馬は強いイメージはある。そこは大事にしたい。

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橋口厩舎のピークトラムでビジョン、もしくは皮算用していいか?
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抽選組といえば、今年は、いや今年も橋口厩舎の馬がスタンばっている。
NHKマイルといえば、橋口厩舎と去年もここで書いた。
去年は橋口厩舎のレッドアリオンが出遅れて、4着。
いい脚で追い込んでいただけにかなり残念だったけれど、橋口厩舎=NHKマイルの片鱗は十分垣間見えた。

橋口厩舎はこれまでNHKマイルに10頭出走させて、1-1-2-4-0-2(1着-2着-3着-4着-5着-6着以下)。
馬券圏内4回、4着4回、5着以下2回。10頭中8頭が4着以内。5着以下の2頭も1人気、2人気の馬だった。つまり橋口厩舎の馬がいたら、いろんな意味で無視できないと言える。今回も当然ビジョン、もしくは皮算用したいところ。

ポイントは断念ダービー感。
今はあまり聞かれなくなったけれど、橋口厩舎にはまだ「断念ダービー」という言葉が生き続けていると思っている(もっと正確に言えば、断念ダービーと見せかけてNHKマイルに出走するけど、根っこのところでは断念してなく、NHKマイルからダービーに出走させることが多いから、『見せかけの断念ダービー』という表記が正解か。でもそれはここではどうでもいい)。

それはNHKマイルに出走してきた馬の戦歴を見ればすぐにわかる。ダービーを目指していたのだろうなぁ〜感がいっぱいだ。
(橋口厩舎馬の詳しい断念感については去年5/2のコラムを読んでいただければ一目瞭然だ)

特徴1 キャリアが多い。
特徴2 重賞で善戦したことがある。
特徴3 賞金加算に失敗して、結果的に無駄玉になったレースがある。
特徴4 でも結局、NHKマイルには間に合ってしまう。

ピークトラムは今回が12戦目。うむ多い!
重賞で善戦したことがあるか? 新潟2歳S3着。
賞金加算に失敗したと思われるレースはあるか? ある!
鞍上をルメールに強化した京都2歳(2人気4着)、白梅賞(2人気10着)の2レースにそれを感じる! どちらもルメールだったけれど、どちらも+20キロ、+14キロでの出走だった。
だけど、間に合った。前走平場の500万を横山典で1着して、間に合った!

その前走は-14キロの464キロ。平場だから勝てたのかもしれないけれど、この馬は460キロ台でないと安定して走ってないのも事実。ずっと太目で走らせて、それでも賞金加算できる、そんなビジョンを描いていたけれど、それが上手くいかなくて、しょうがなく絞って、きっちり勝ったと判断したい。

今年の橋口厩舎にはワンアンドオンリーがいて、しかも早々とダービー出走を確定させた。だから例年より余裕を持ってピークトラムを走らせていたのかもしれない。
とはいえ(ベストより10キロ以上重かったとしても)きさらぎ賞4着、毎日杯7着の成績は完敗にも思える。
それでも気になるのは、この馬にも4着以内に走ってきた橋口厩舎馬の片鱗が感じられるから。

片鱗1 新潟2歳Sでイスラボニータにハナ差3着した。それもウインフェニックスにクビ差先着した。ウインフェニックスに期待するならば、ピークトラムに期待してもいいはず。
片鱗2 今回はベスト体重の460キロ台で出走できそう。460台2-1-2-0。470台0-0-2-1。480台0-0-0-3。実にわかりやすい。
片鱗3 中2週は2-1-1-1の成績(体重に関係あるか?)。左回りは1-0-1-0(中京で1着、新潟で3着)。

ちなみにぜんぜん人気はなさそう。
しかし橋口厩舎馬は過去2回人気薄での激走がある。
ダノンゴーゴー 14人気3着 
クラレント 15人気3着

ピークトラムは現在予想18人気。ヌフフ。
もし出走が叶ったら…ヌフフ。
もちろん4着、もしくはそれ以上の惨敗もあるかもしれないけれど…この人気ならば…ヌフフ。
やばい、ついつい皮算用してしまうよ。

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NHKマイル注目馬
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ウインフェニックス、ピークトラムともにイスラボニータよりちょっと弱かった馬。
イスラボニータが東京で、しかも1800くらいで強いことはすでに証明済みだし、皐月賞を勝ったことでさらに強さは証明された。
だからそこにすがってみる。

ウイン、ピークともに抽選組で、おそらく7分の3。
2頭いたら、どちらかは通過できるか?

マイネルディアベルは出来ればウインフェニックスとセットで注目したい。もちろん、ウイン&マイネルはミッキーアイルが強い競馬をするという前提でのもの。だからミッキーアイルが直線で早めに飲み込まれないことも祈っている。

もし、ウイン、ピークともに漏れたらどうしよう。
その場合は、そもそも自分には運がないと諦めて、勝ちたい動機がありそうなベテラン騎手の馬券でも買っておとなしくしていよう。

武豊 サトノルパン 先週からの巻き返し
柴田善 ロサギガンティア 大人騎乗

サトノルパンもロサギガンティアも出遅れ癖があるようだけど、ミッキーアイルが作る流れを全馬離されないように追走したら、多少出遅れても間に合う可能性もある。NHKマイルは4角14〜16番手の馬がけっこう飛び込んでくるレースだ。出遅れてもお楽しみは残るはず。
武豊の先週からの巻き返し、いきさつはどうあれ岩田騎乗停止で再び善さんに戻ってきたわけで、ここは善さんの大人騎乗に期待したい。

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競馬専門誌・競馬王の元本紙予想担当。今は競馬王その他にて、変な立ち位置や変な隙間を見つけて、競馬の予想のようなものを展開中のニギニギ系。 著書はなし。最新刊「グラサン師匠の鉄板競馬 最前線で異彩を放つ看板予想家の鉄板録」に再び間借りして、4年ぶりに全重賞・根多の大百科的なものを執筆。

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