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マル秘穴情報を入手!「今年は池添兼雄の馬がいいぞ…」/吉田竜作マル秘週報

  • 2014年05月28日(水) 18時00分


◆池添兼雄調教師「研ちゃんのところもいい馬多いのに。でも、確かに今年はいいと思う」と鼻息が荒い

 取材する機会が少ない美浦トレセンの事情はよくわからないのだが、栗東ではどこの厩舎でも“重賞ウイナーが出そう”な雰囲気がある。低迷している厩舎でもそうだ。失礼ながら、長らく重賞勝ちがなかった飯田明厩舎から突然、メイショウマンボ(昨年はオークス、秋華賞、エリザベス女王杯のGI・3勝)が出たりする。

 その要因を細かく探るときりがないが、確実に言えるのは「競争意識」と「団結力」の強さだと思う。コストをかけられない厩舎は調教を工夫し、技術で劣ると感じるスタッフは違う厩舎のスタッフにアドバイスを求める…そういうシーンを本当によく目にする。厩舎間でしのぎを削りつつ、スタッフ同士は情報などを交換して“強い関西馬”の基礎を支えている。

 JRA重賞を46勝もしている山内厩舎も一時はスランプに陥ったが、今年はヤマノウィザードが青葉賞3着など復活ののろしを上げた。今年の2歳も注目だろうが、その山内厩舎のスタッフが面白いことを言っていた。「ウチのテキが言うには『今年は兼雄のとこの馬がいいぞ』って」

 兼雄とは、池添兼雄調教師のこと。POG期間での活躍となると、99年のGI阪神3歳牝馬S(当時)優勝ヤマカツスズラン、04年の交流GI全日本2歳優駿Vのプライドキムあたりまでさかのぼらなければならない…。そこで同師を直撃した。

「(山内)研ちゃんがそんなこと言ってたか(笑い)。研ちゃんのところもいい馬多いのに。でも、確かに今年はいいと思う」と鼻息が荒い。

 現在入厩しているのはヤマカツエース(牡・父キングカメハメハ、母ヤマカツマリリン)、ヤマカツライデン(牡・父シンボリクリスエス、母ヤマカツオーキッド)、タガノハーデス(牡・父ブライアンズタイム、母タガノユニヴァース)の3頭。その中で話のトーンが高かったのはヤマカツエースだ。「これがいいんだよな。500キロはあるんだが、柔らかくて父の良さが出ている。馬っぷりもいい」。また、ヤマカツライデンの祖母は厩舎ゆかりの前出ヤマカツスズラン。「480キロくらいあるが、早く仕上がりそう。これは函館に持っていこうかな」

 今年騎手を引退した上村がスタッフに加わったのも大きなプラス要素だろう。久しぶりに池添兼厩舎がクラシックシーズンをにぎわしてくれそうだ。

 前出の山内厩舎にも3頭の2歳が入厩。「これは走る。ちょっと違うと思う。全姉はクーファナイン(フェニックス賞勝ち)だけど、こっちは距離も持ちそう」と川江助手が絶賛するのが母ウインアンジェラスの牡馬(父ゼンノロブロイ)。母ツルマルオトメの牝馬(父エンパイアメーカー)も「走る血筋だし、この父なら距離も持ちそう。馬もいい」と山内調教師が高く評価する。POGドラフトがまだの方はこのあたりもマークしてほしい。

 そして、当コラムで今年最後? の3歳馬の話題を…。エイシンアロンジーがダービー前日(31日)の東京6R・3歳500万下(芝2400メートル)で戦列復帰する。昨秋の新馬戦V後は脚部不安で春シーズンを棒に振ったが、追い切りで見せる動きはやはり一級品。「同じ舞台なのでダービーの時計と比較したいよね」と西園調教師。冗談半分だろうが、それほどの期待をかけているのは間違いない。ダービーへの資金増に、ぜひ一考していただきたい。

※本日は『トレセン発秘話』も更新されております。下部のバックナンバーからご覧ください。

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