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船橋競馬でナイターがスタート!

  • 2014年08月09日(土) 12時00分


中山との“近さ”を有効活用

 台風11号が近づいてきました。どうやら西日本を直撃した後、日本海を北上する見込みのようです。土曜、日曜の競馬や甲子園の高校野球は無事に行われるでしょうか。

 先に通過した台風12号の影響で、もうすでにイヤと言うほどの雨が降ったところもありますから、被害の拡大も心配されます。最近、「こんなルートを通る台風は何十年ぶり」とか「今までに経験したことない大雨」とか、そんなことが多いような気がしますが、今年は輪をかけて特異な夏になりそうです。

 話はガラリと変わって、今回は船橋競馬場でナイター開催、という話題を取り上げます。これは先月末に主催者から発表されたもので、スタートは来年4月。期間は4月から12月までとなっています。その途中には昼開催を行うこともあるそうで、曜日によって昼夜開催を分ける園田のようなスケジュールになるのかもしれません。

 東京周辺の方ならご存知のとおり、船橋は、中山競馬場の目と鼻の先にあります。中山の最寄り駅・船橋法典からJR武蔵野線に乗って2つ目、南船橋が船橋競馬場の下車駅。電車の時刻がうまく合えば、駅と競馬場の間を歩く時間を入れても、約30分ほどで移動できます。

 さぁそうなると、昼の中山と夜の船橋をいっぺんに楽しむ競馬場の“はしご”が、いとも簡単にできちゃうわけです。これまでも東京や中山から大井、川崎への“はしご”は可能でしたが、移動には少々時間を要しました。しかし、中山から船橋への移動は、先に書いたように至って便利。船橋のナイター開催は、こうした中山との“近さ”を有効活用すべきだと思います。

 南関東の地方競馬の日程は、中央との“競合”を避けるため、夏競馬の時期を除くとほとんどが土日を外して組まれています。でも、船橋でナイターをやるなら、中山競馬のある土日にあえてぶつけてほしいですね。そうした上で、ぜひとも中山のファンを船橋に呼び込むイベントを繰り出してもらいたいのです。たとえば土曜ナイターの日には、翌日に行われる中央重賞の予想会を開催するとか、日曜ナイターの日だったら昼の中山で騎乗していたJRAの騎手をゲストに呼んでトークショーを開催するとか、アイデアはいろいろあるでしょう。

 とはいえ、船橋競馬は月に1度。それぞれ5日から6日程度の開催。ナイターの時期が4月から12月までの間となると、中山と船橋の“はしご”ができるのは、4月、9月、12月にそれぞれ1、2日ずつしかないはずです。でも、逆に言えばこれが“ウリ”になるかもしれませんよ。「年に数日限りの“はしごデー”」と銘打てますからね。

 なんて好き勝手なことを書いてしまいましたが、とにかく船橋と中山は“となり組”。この際、タッグを組んでファンを楽しませてもらいたいものです。

テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

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