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◆「アグネスタキオン産駒は初戦を狙え」

　血統のことを話せば朝まで飲み明かせると豪語する某関係者が以前、こんなことを言っていた。

「アグネスタキオン産駒は初戦を狙え」

　気が良くて仕上がり早タイプが多いが、脚元はあまり強くない。そんな特徴からすれば、よりフレッシュな状態の時の方が走るのは当然。で、毎日王冠に出走するグランデッツァの話だ。

　休養明けの都大路Sでの鮮烈な日本レコード勝ち以降、全く動けていないことに主戦の秋山は「ひょっとしたら目に見えない疲れがあったのかもしれない」と分析する。

　しかも2走前の安田記念(11着)は不良馬場、前走の函館記念(10着)に関しては1週前に坂路で4ハロン50・9秒の猛時計を叩き出し、その2日後に函館入り。平田調教師は「ちょっと無理があったかな」とも話した。

　使い込むよりフレッシュな方が走るタキオン産駒が「レコード→不良馬場→直前に北海道輸送」という厳しいレースを転戦して疲弊していたと考えれば、結果が出ないのは致し方ない。

　今回は都大路Sと同じく3か月の休養明け。これならこの馬の圧倒的な走りが再現できる?

「能力があるのは分かっているし、開幕週でワンターンの1800メートルという条件はいい。持っている力さえ出してくれれば」とは秋山。

　あの衝撃的な日本レコードVの再現ができればワールドエースも恐るるに足らず。タキオン産駒の休養明けで、斤量56キロ、開幕週の馬場と条件バッチリの今回こそが、グランデッツァの馬券を買う絶好機だ。
　(栗東の坂路野郎・高岡功)