◆「アリ」のラインを例年よりやや甘く かつてブラックエンブレムの大波乱などもあったものの、近年の秋華賞は基本的には堅い重賞。エリザベス女王杯時代からの「牝馬三冠目は荒れる」というイメージは捨てたほうがよい。
ローズS好走馬がそのまま好走しやすいことがその原因だが、この点において今年は多少特殊な事情にある。ローズSの2,3着馬が当時人気薄であったことと、人気になっていた
レッドリヴェールが大敗したことだ。
そもそも今年はハープスターが海外遠征を選び、貴重な春クラシック3着馬である
バウンスシャッセがここ2走大敗している。そこを勘案すると、「アリ」とする馬のラインを例年よりはやや甘く設定してもいいかもしれない。
ただ、秋華賞創設以降[0-0-2-51]という紫苑S組はいくら新潟施行であったことを考えても、せいぜい△1頭くらいにとどめたいところ。また、今年は前走1000万条件組がいないので、基本的にはローズS組を中心に前走重賞組を選別するしかない。
まずはローズS組だが、やはり
ヌーヴォレコルトは重視せざるをえないところだろう。ローズSは積極的に位置を取りに行って抜け出すという内容が良い。秋華賞の人気馬はなにかに捕まる形より差し遅れのほうが怖いので、前走のような競馬を再現すれば、絶対勝つとまではいわずとも連対くらいはなんとかなると見る。
問題は2,3着馬の扱いだ。2頭とも当時は人気薄で、しかもラチ沿いに競馬を進めたどうし。今回は2頭とも真ん中より外の枠を引いたので同様の競馬は再現しづらい。
先述したようにローズS組は好走馬がそのまま来ることが多いので無視はできないが、いわゆる○▲レベルまでの評価をするのはちょっと躊躇してしまう。
4着以下ではまず
ブランネージュに注目したい。前走は外から力づくで権利を取りに行ったが届かなかった。今回は枠順的に逆の立場で、内からチャンスをうかがえばいい。上がりが速くなると対応できないだろうが、ワンペースになれば有利だ。
もう1頭はやはりレッドリヴェールか。前走はあまりに内容の無い負け方でダービー惨敗のダメージを引きずっているのではと心配になるが、かつて示したパフォーマンスはメンバー中で一番。一応押さえておく必要はある。
別路線組は相当に絞って採用したほうがいいだろう。紫苑S組は先述したように買いやすいグループではないので、桜花賞でも掲示板に来ている
レーヴデトワールだけマークしておけばいいと思う。あと忘れてはならないのが
オメガハートロック。休み明けだが、馬体重の数字だけを見れば仕上がっている。秋華賞の別路線組は「前走人気で、かつ好走」が基本パターンであり、今回それを満たすのはこの馬くらいしかいない。