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【桜花賞予想】直行組か前哨戦組か 今後のローテーションにも影響を与えそうな一戦

  • 2024年04月05日(金) 18時00分

好相性の前哨戦も今年のチューリップ賞組はやや劣勢か


 阪神JFからの直行とプレップを使った組のどちらが強いかという構図になった、今年の桜花賞。もし前者が勝つようだと、今後阪神JF連対馬がトライアルをパスする傾向が強まりそうだ。

 阪神JFを勝ったアスコリピチェーノは、追い切り後の馬体重発表を見るとプラス体重での出走になりそう。当日の馬体を見てみたいが、どちらかというと完成が早いダイワメジャー牝馬なので、馬体重増かつそれがすべて成長分というのがいちばん望ましい。

 阪神JF2着のステレンボッシュにも逆転のチャンスはある。前走の差は道中の位置取りの違いが大きかったし、本来はもう少し良い位置も取れる馬。モレイラ騎乗というのももちろん魅力だ。

 本来桜花賞で中心になるはずのチューリップ賞組は、今年に関してはやや分が悪そう。勝ってきたスウィープフィートは阪神JF7着だし、エルフィンSではライトバックに負けている。ただ、武豊騎手に替わって馬がガラっと変わったということなら本番も続けて好走することはありうる。

 フィリーズレビュー組はもともと他の臨戦過程に対して分が悪いところがある。エトヴプレはもう一回逃げの手に出て展開利を望みたいところだが、ちょっと枠が外になった。2着だったコラソンビートは阪神JFでは3着。当時負けた2頭を両方負かすのは難しいかもしれないが、安定味のある馬なので3着あたりの可能性は見ておきたい。

 今年怖いのは別路線組だろう。クイーンズウォークはクイーンCを含めてすべて上がり最速。あまり後ろになりすぎると間に合わないかもしれないが、枠を生かしてある程度の位置が取れれば、直線の進路次第で勝ち負けに絡んでくる。

 チェルヴィニアはアルテミスSから半年ぶりということになるが、位置をとってなお末脚がしっかりしている、素質を感じる馬。ハービンジャー産駒はハービンジャーらしくない馬のほうが大舞台で活躍する傾向にあり、この馬にもその匂いを感じる。

 イフェイオンは好調社台ファームの総大将的存在。上がりが速くなると分が悪いが、フラットなペースならある程度戦えそう。枠を生かして、レースの流れに刺激を加えていきたいところだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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