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【大阪杯予想】難解な一戦で扱いが難しい牝馬勢

  • 2024年03月29日(金) 18時00分

捲りを打てればチャンスも


 ドバイにだいぶ馬を取られた感はあるが、そのぶんGII常連のタイプにもチャンスはあり、馬券的には難解な一戦だ。

 タスティエーラは有馬記念からここへ直行。有馬記念は直線の不利が注目されがちだが、外枠が災いしてそこまでの形も作れていなかった。2000mは向くだろうし、内回りに合いそうな持続力型。枠も無難なところを引いた。

 ソールオリエンスの中山記念は距離不足だったし、あの脚質で内枠も良くなかった。それでも最後伸びてきたあたり、やはり力はある。皐月賞がうまくいきすぎた感じで毎回差し遅れのリスクはあるが、今回のメンバーなら軽視もできない馬だろう。

 ローシャムパークの香港Cは外枠を引いた段階でだいぶ厳しかった。同じく初手の処理がうまくいかなかったプログノーシスとの着差を考えるとGIで足りるか微妙という可能性もあるが、自分の形で競馬ができれば全く違うパフォーマンスを見せる可能性もある。

 京都記念からは1、2、8着馬が出走してきたが、大阪杯におけるGII・GIII組はこれまでのところ、前走着順より前走人気順のほうが参考になる印象。3歳時の実績からもベラジオオペラのほうを上に取りたいが、プラダリアも位置取りを生かして内回り向きの競馬ができれば差はない。

 扱いの難しいのが牝馬勢。ミッキーゴージャスは対牡馬というのもテーマだが、16頭立ての1番枠をどうするか。上位に食い込むにはかなり上手く捌く必要がある。いったん縦長になって横に馬がいない形から捲りを打てれば、デムーロ騎手得意の形に持ち込める可能性も。ハーパーやスタニングローズは位置取りで勝負したい。有力馬が後ろで牽制する形になると残り目が出てくる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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