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デムーロの呪いをルメールで解除できるか?

  • 2014年11月20日(木) 12時00分


マイルチャンピオンシップは、
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前年馬券圏内に入った馬(ときどき着順に例外あり)が翌年出走してきて、人気になったら、高確率で今年も馬券圏内に入る。
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これをマイルチャンピオンシップの駅伝、タスキリレーと呼んでいる(詳しくは去年や一昨年のコラムでお願いします。なぜ駅伝なのかについても書いてます)。
去年はちょっと例外だった(前年6着のダノンシャークが1人気になって成立した。たまにあり)けれど、今年はふつうに成立しそうだ。

去年出走して今年も出走予定の馬と、去年の着順と今年の予想人気(水曜日)

1着 トーセンラー 1人気
2着 ダイワマッジョーレ 15人気
3着 ダノンシャーク 7人気
ーー↑強ーー↓弱ーー
6着 サンレイレーザー 11人気
7着 サダムパテック 17人気
9着 グランプリボス 6人気
11着 クラレント 5人気

トーセンラーが今年も1人気になったら、馬券圏内の期待いっぱいだ。
というわけで、
今年のマイルチャンピオンシップはトーセンラーの複勝1点!
ワーーー!!

複勝でいくらつくだろう。
130円〜150円くらいかな?

仮に130円だとしたら、
100円が130円になる。
1000円が1300円になる。
10000円が13000円になる。
まだまだ〜
100000円が130000円になる。
もうちょっと!
1000000円が1300000円になる。
30万円勝ちか…
こんなもんかな?

よし、100万円調達しよう。
とはいえ100万円というお金など自分は持ち合わせていない。
もちろん自分に100万円を投資してくれる友人・知人などひとりもいない。たとえいたとしても100万円借りて、100万円だけ返すわけにもいかない。利子を付けたら取り分が減ってしまう。それでは意味がない。
つまり自力で調達するしかないわけだ。

うむ、競馬で増やすしかない!
予算は乏しいから、カタいとこを狙うなら何度か転がさねばならない。それはダメだ。無理だ。
ならば穴を狙って、3連単で一気に100万円にするまで。
で、こしらえた100万円をトーセンラーの複勝に転がして…………

一撃で100万円にする馬券が買えるなら、そこでの馬券資金を少し増やせば、一気に130万円に到達してしまうような……矛盾にもほどがあるような……。そもそも一撃で100万円にする馬券技術を持ち合わせてないし……。矛盾+無謀!

よし、やめよう!
トーセンラーの複勝1点は自分には無理だ!
悲しいけど、これが現実だ! わ〜〜ん!
(大きく旋回しないと自分の悲しみに気づけない。たは!)

というわけで、トーセンラーをリスペクト枠に追いやり、その相手になる、もしくは1着しそうな馬を探してみる。

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京都は別ですからぁ〜〜!! な馬を探すとディープインパクトばかりになってしまう。
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トーセンラーは、過去歴になかった「前走2400M」からの参戦で1着してしまった。
しかもマイルチャンピオンが初マイルだった(マイル以下の経験がなかった)。
2人気で1着だから、世間は「ありえない」とは思ってなかったはずだけど、業界系の空気は4人気くらいだったと思う。

なぜ勝ったのか?
理由はいっぱいあると思うけれど、京都3-1-3-1と京都の馬場が得意だったことは大きいのではないか?(今は4-2-4-1。さらに得意ぶりをアピールしている)

ちなみにこんな感じだ。
京都4-2-4-1
阪神0-0-2-1
中山0-1-0-1
東京0-0-0-3

東京が苦手なことはわかる。新潟も0-0-0-2だから左回りが苦手かもしれない。
しかし阪神や中山については本当のところはよくわからない。
でも、京都が得意なことはよ〜くわかる。

やっぱり「京都は特別ですからぁ〜!」ってことだろう。

そういえば、ゴールドシップもそれ系だ。
「阪神2200、中山2500は特別ですからぁ〜〜〜!」

ならば、トーセンラー以外から、
京都は特別ですからぁ〜〜〜!!
な馬を探せばいいように思える。

京都が特別そうな馬
フィエロ・ミッキーアイル・サンライズメジャー・ダノンシャーク

京都だけが特別ではないけど得意そうな馬
ワールドエース・エキストラエンド・ダイワマッジョーレ
(クラレント・グランプリボス・サダムパテックの3頭は、京都含めてどの競馬場でもフィフティ:フィフティな成績で、つまりデキ次第の馬たちだからここでは省いた)

ディープインパクト産5頭
ダイワメジャー産2頭

うは! 去年と同じじゃないか!(1着ディープ・2着メジャー・3着ディープ)
ディープ産とメジャー産が京都マイルで強い事は重々承知だけど、
今年もディープ2:メジャー1、もしくは今年はディープ1・2・3で良いってことだろうか?

良いんだろうけど、週中で落ち着いちゃったら、週末までとても持たない。
入口は変態で、出口はまっとうでありたいといつも自分に言い聞かせている身としては、ディープ&メジャーという着地は今年のマイルチャンピオンでは落ち着きの最高峰だ(当るかは別にして)。

仮に、週末はそこにたどり着いたとしても、今はディープ&メジャーを蹴飛ばすような、そこにぶっ込んでくるような馬を探してみたい。

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京都は「別のはず」ですからぁ〜〜!! な馬を探すとルメールに行き着く。行きついてしまう。
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「デムーロの呪いをルメールで解除する」

今週のマイルチャンピオンの個人的お楽しみはこれ。

「スプリングSをデムーロで勝った馬はその後勝てなくなる!」

そのことを毎日王冠の週のコラムで書いた(あえて大雑把に表現してます。細かい部分は毎日王冠のコラムでお願いします)。

ここ3年、デムーロ騎乗で勝った馬たちが毎日王冠でそろい踏みしたからだ。

結果は、
グランデッツァ  5着
ロゴタイプ    6着
ロサギガンティア 7着

またしても重賞で馬券に絡めなかった。しかも順子着順。仲良く並びでゴールした。これだけでテンションは上がった。

その後、ロサギガンティアは再び柴田の善さんで富士Sに挑み、ハナ差で4着した。
惜しいけれど、遠い3着にも感じたものだった。

では、ここに出走するグランデッツァとロゴタイプはどうだろう?
今度こそ、呪いを解除できるのだろうか?

グランデッツァ 秋山
ロゴタイプ   ルメール(←三浦)

自分は封印を完全に解けるのはデムーロ・ファミリーしかいないと思っているので、MデムーロがJRAの騎手試験に合格する約3ヶ月後まで待つのが一番だとは思う。

ただ今回がノーチャンスだとも思っていない。
理由はロゴタイプにルメールが騎乗するからだ。

かつて、皐月賞を勝って、その後、しばらく伸び悩んだ、もしくは期待どおり走れなかったのがダイワメジャーだった。
ご存知のとおり、Mデムーロが騎乗して皐月賞を勝った馬だ。しかし、その後しばらくG1ホースとしては低迷した。
気性が激しく、持ってるポテンシャルを思うように発揮できなかったからだ。

そんなダイワメジャーを理解し、再度G1ホースに育て上げたのは安藤勝騎手だ。だから安藤勝の凄さを理解するのはダイワメジャーが一番だと思っているけれど、しかしルメールの存在も忘れてはいけないと思っている。

以下は、
ダイワメジャーの皐月賞1着〜マイルチャンピオン2着までの成績だ。
これを見ると、ルメールに封印解除力がありそうなことがわかる。

皐月賞 10人気1着 Mデムーロ

ダービー 4人気6着 Mデムーロ
オールカマー 2人気9着 善さん
天皇賞秋 12人気17着 善さん
ダービー卿  3人気1着 善さん
安田記念   2人気8着 善さん
関屋記念   1人気2着 典さん
毎日王冠   1人気5着 典さん

マイルチャンピオン 4人気2着 ルメール

ダイワメジャーにデムーロの呪いがかかっていたとは思わないけれど、期待を裏切っていたのは確かだろう。
皐月賞後、勝ったのはG3のダービー卿のみ。特にG1での成績は17着、8着と期待を大きく裏切るものだった。天皇賞秋も安田記念もその後安藤勝騎手で勝っているから、適性がなかったわけではないだろう。

力を持て余していたダイワメジャーにルメールは騎乗し、2着させた。皐月賞以来のG1での好走だ。
安藤勝騎手のように何度か騎乗して、ダイワメジャーを深く理解する時間もない中で、スポットで騎乗して、G1で結果を出した。

それゆえに期待してしまう。
デムーロの呪いを自力で解除できるのは、やっぱりルメールしかいない!! と。

思えば、あの頃のルメールはダイワメジャーだけでなく、ダンスインザムード(天皇賞秋2着・マイルチャンピオン2着)、コスモバルク(ジャパンカップ2着)といった恐ろしく前向きそうな馬に乗って、好走させていた。
この頃からルメールは折り合い難のありそうな馬を前で折り合わせるのが上手だった。

ロゴタイプのレース後コメントや関係者のコメントを読むと、この馬もまた気性が問題で、ポテンシャルを発揮できていないように見受けられる。

「最後にまた盛り返していましたが、もう少しうまく馬群の中で我慢できるようになるといいと思います」(競馬実況webより)

これは前走の毎日王冠に騎乗した三浦騎手のレース後コメントだ。
ここからも折り合いに問題があることがうかがえる。と同時に盛り返していたともわかる。馬に走る気があったことも伝わってくる。

★朝日杯FS1着・皐月賞1着で、ポテンシャルはそもそも高い
★G1のマイルの流れなら、誰が騎乗しても、もう少し折り合えそう
★馬に走る気はありそう

そこに、

★ルメール

ロゴタイプ復活の流れが仕上がりつつあるのではないか?

ちなみにロゴタイプの京都成績は0-0-0-0。
京都未経験。
しかし1600成績は2-0-0-0。

だからまだわからない。
京都は「別のはず」ですからぁ〜〜!!
という希望はまだ残されているはず。

予想は10人気。
ここもまだわからない。
週末までに上昇する可能性はある。
なんせルメールですからぁ〜〜〜。

でも上がったとしても、6、7人気までだろう。
ルメール人気よりも、ディープインパクト人気の方がどうみても強いと思えるからだ。
ならば安心して買える。

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マイルチャンピオンシップ注目馬
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■ロゴタイプ デムーロの魔法をルメールで解除するお楽しみ。

■タガノグランパ 前走2400の馬が去年1着したのだから、前走3000の馬が馬券に絡んでもいいじゃないか。
ちなみにマイルチャンピオンは勝ち馬の前走距離が少しずつワイドになってきている。

エーシンフォワード 前走1400
エイシンアポロン  前走1600
サダムパテック   前走2000
トーセンラー    前走2400

だから今年は前走3000。うむ!臭い臭い! ワナの臭いいっぱいだ!
っていうか予想12人気か…誰もワナにかかってない! つまり買って大惨敗でもされたら、とてつもなくハヂカシイというわけだ。うむ、ハヂカシイ馬券は大好きだ!
さらにちなみに勝ち馬の馬名は一文字ずつショートになっている。だとすると今年は5文字だ。ロゴタイプ………。何もかもハヂカシイ気がしてきたぞ。うは!

■1人気を条件にトーセンラーをリスペクト
ただし、この馬は前記したように京都4-2-4-1で、3着も多い。
1600は別かもしれないけれど、差して届かずもないとはいえない。デュランダルは勝った翌年1人気で8着に敗れている。3着が多いということは4着だってないとはいえない。リスペクトの強弱は枠を見て決めたい。

■イメージとしては、ロゴタイプとタガノグランパをトーセンラーと他のディープインパクト産で包みこむ感じだ。
枠なんぞを見て、包むには厳しいと感じたら、ディープインパクト産でディープインパクト産を包むことになるかもしれないけれど、それは週末の競馬を見て、決めればいい。

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競馬専門誌・競馬王の元本紙予想担当。今は競馬王その他にて、変な立ち位置や変な隙間を見つけて、競馬の予想のようなものを展開中のニギニギ系。 著書はなし。最新刊「グラサン師匠の鉄板競馬 最前線で異彩を放つ看板予想家の鉄板録」に再び間借りして、4年ぶりに全重賞・根多の大百科的なものを執筆。

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