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今年はさらにパワーアップ/京都牝馬S

  • 2015年01月23日(金) 18時00分


伏兵同士の決着まではもつれない

 今年からこの時期のフルゲートの頭数が変わって、これまでより多い18頭立て。

 牡馬相手のビッグレースで好走するほど抜けた力量を持つ馬は少なく、また、圧倒的な良績を誇る4歳馬がちょっと少ない組み合わせになったわりに、人気の馬が限られている。

 そのあたりに、牝馬限定戦にしては比較的順当なことの多い最近のパターンが崩れる危険はあるが、芝コンディションは悪くない。人気薄の伏兵同士の決着まではもつれないだろうと考えたい。

 昨年の勝ち馬ウリウリ(父ディープインパクト)の2連覇に期待する。

 昨年は1000万特別を勝ったばかりで、1600万クラスの条件馬として挑戦し、レースレコードタイの1分33秒0。上がり32秒9でまとめてみせた。そのあとここまでの4戦は休養期間もあって勝っていないが、G2の阪神牝馬を1分20秒3で2着し、前回は牡馬相手の阪神C1400mを1分20秒9(55キロ)で4着。もともと早熟タイプではなく、坂のある阪神でも快走したように、5歳の今年はさらにパワーアップが期待できる。阪神Cより軽い54キロは有利だ。

 ファミリーは、2007年のこのレースを1分33秒0のレコードで快勝したディアデラノビア(父サンデーサイレンス)と同じく、同系ではないがアルゼンチン産の輸入馬リアルナンバー(父レインボウコーナー、その父レインボウクエスト)が日本での出発点。リアルナンバーも、その母ヌメラリア(父は南米のサンデーサイレンスと形容されたサザンへイロー)もアルゼンチンのG1勝ち馬であり、ダート競馬でも活躍している。

 ディープインパクト産駒らしく、京都コースに良績が集中(全4勝中3勝)しているが、決して非力型ではない。雨の影響はないはずだが、少しくらい渋った馬場でも能力減はないはずである。福永騎手は先週まで【7-10-12-29】。ちょっと2-3着が多いものの、馬券に関係する3着以内率.500である。

 デキの良さが光る4歳ダンスアミーガと、6歳になったが今がピークと思えるキャトルフィーユ。もう1頭、ずっと善戦止まりがパターンだったのに、6歳の11月になって快勝してオープン入りしたパワースポットが相手本線。パワースポットの父スズカマンボは、サンビスタがTCK女王盃を楽勝するなど、メイショウマンボに続く牝馬の活躍馬を送りだしている。メイショウスザンナ、絶好調ウイングドウィールアロマティコが押さえ。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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