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復活の日、サンライズメジャー/トレセン発秘話

  • 2015年04月24日(金) 18時00分


◆「これまでとは明らかに違う」状態

 初出走、初勝利、初重賞V…。キュウ舎にとっては、いろいろなメモリアルが存在するが、「GI初出走」もひとつの到達点に違いない。そんな記念日が幻に終わってしまったのが、浜田キュウ舎の昨秋のマイルCS。サンライズメジャーが金曜朝、感冒によって枠順発表前の出走取り消しを余儀なくされたのだ。

「こんなに早くGIを使えるとは」と週初めから喜びをかみしめていた浜田調教師にとっては、晴れの舞台になるはずが一気の転落…。「残念だけど、仕方がない」。無念そうに語ったトレーナーに、かける言葉が見つからなかった。

 しかし、その後はスパッと休養させ、じっくり立て直したのは英断だった。「あそこでズルズルキュウ舎に置いたままだったら、今のこの馬はなかっただろうね」とは、デビュー当時から調教をつけている樋口助手。「今までの休み明けは緩さがあったけど、今回はいつでも使えるような状況で帰キュウできた。これまでとは明らかに違う。何の心配もないし、しっかり動けるはず」と断言するのだ。

 一方、浜田調教師も「牧場にいる時から状態が良かったし、阪急杯で復帰してもって話もあったくらい。それでも、ここまでじっくりやらせてもらった。それだけに態勢は十分過ぎるほど整っているし、力もヒケは取らない」と、その言葉は力強い。

 今回1番人気濃厚のフィエロとは昨秋のスワンSで一緒に走り、ほぼ同じ位置から外を回って、こちらが先着。臆する相手ではない。

 ちなみに「GI初出走」はまだお預けの格好だが、浜田キュウ舎には、これまで障害を含め、重賞2着が3回ある。最初の小倉サマージャンプ(アラタマユニバース)の8馬身差から、半馬身差(スワンS=サンライズメジャー)、ハナ差(阪神スプリングJ=マサライト)と、着実に着差は詰まっており、このマイラーズCが「重賞初V」の頃合いなのではなかろうか。
 (栗東の坂路野郎・高岡功)

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