「安田記念のサイン?もう出てるがな」/トレセン発秘話
◆目黒記念もダービーもサインで取れた?
これだけ分かりやすい“サイン”もそうはなかろう。先週の目黒記念を制したヒットザターゲットは、それまで挙げていた8勝のうち、未勝利を除けば、全てが5番枠以内という極端な「内枠巧者」。1枠1番を引いた時点でサインは出ていたのだ。実際、キュウ舎関係者の多くも、最内枠に「流れが来たと思った」と言うのだから案外、取りやすい穴馬券だったのかもしれない。
一方で「ダービーでもサインは出ていましたよ」と某調教助手は言う。
「デムーロの始球式ですよ。あの時、デムーロの横に阪神の岩田が立っていたでしょ。つまり…そういうことです」
ダービーを盛り上げるため、5月26日の阪神対楽天(甲子園)の始球式に登場したミルコ・デムーロ。社台の勝負服を着てぎこちない投げ方をするダービージョッキーの横に、阪神の岩田投手がいた。あの時点で1着ドゥラメンテ=M.デムーロ、2着サトノラーゼン=岩田の未来が決まっていたのか?
「オークスでも、そんなサインはあったんですよ。レース当日のプレゼンターが元ビーチバレーの浅尾美和。砂浜の“浜”で、勝ったのが“浜”中だったでしょ」
終わってから言えるこじつけだろうと思いながらも、今週のプレゼンターが気になる自分が、ちょっと情けない。
「安田記念のサイン? そんなもん、もう出とるがな。デムーロや。この男が乗った馬はなんでも走る。矢作キュウ舎も安田記念で何回か穴をあけとるやろ。一発があるならダイワマッジョーレやで」
“坂路うどん親父”の御宣託は無視するとして、先週とは一転、混戦模様の安田記念には気になる穴馬が1頭いる。直前まで気配をチェックして最終決断を下したい。
(栗東の坂路野郎・高岡功)