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「福島=音無=外国人」は今週も炸裂するか? 田辺で天の川を仰げるか?

  • 2015年07月09日(木) 12時00分


「人気の関西馬に関西の名手系が騎乗してきたら、それはサマー2000シリーズを超本気で狙っていると想定していい」

「1・2人気の馬がワンツーすることはないけど、1・2人気の馬どちらかは連対しやすい」

去年はこの2つを柱にして、
2人気の関西の名手・川田が騎乗する関西馬ラブリーデイが連対しますように〜〜
と星に願ってみた。

しかし、結果は6着。ラブリーデイのその後の活躍を見ると、ポテンシャルはいっぱいあったことはわかるけれど、七夕賞ではそれは発揮されなかった。

1人気のマイネルラクリマ(関東馬)がかろうじて3着したから、1・2人気同時に馬券圏外はなかったけれど、人気の関西馬に関西名手騎乗での馬券圏内という傾向は崩れた。

( ↑ 日頃、星に敬意を抱いてないのに七夕のときだけ、お星さま〜なんつって願い事をするなんて、ムシがいいだけだろう!)
まったくその通りでございます。

しかし、その一方で、川田騎手は名手だけど、少し若いのではないか?(去年28歳)
そんな心配事も少しだけあった。

サマーシリーズ2000が創設されて、9年経つけれど、関西の人気馬に関西の名手が騎乗しに来たのは以下の4例しかなく、鞍上は経験豊富な30歳以上の名手ばかりだったからだ。

06年 
1着メイショウカイドウ 武豊 37歳 
2着コンゴウリキシオー 岩田 32歳 

07年
2着アドマイヤモナーク 安藤勝 47歳

12年
2着トーセンラー    岩田 38歳

うむ、やっぱり経験は大事なのかもしれない。
だから決めた。
七夕賞における名手の規定は「30歳以上」だ!

では、今年はどうか?

人気のある関西馬に関西名手は騎乗しそうか?

予想1人気 レコンダイト Mデムーロ 36歳 音無
予想2人気 グランデッツァ 川田 29歳 平田

今年も川田騎手がいる。去年期待を裏切ったから今年は頑張るんじゃないかと思いたいところだけど、今年は予想1人気にMデムーロ36歳がいる。
これは強力だ。

しかも先週のラジオNIKKEI賞をルメール鞍上でぶっこ抜いた音無厩舎だ。
今週はMデムーロで参戦。
ムムムム………!!!!! 
デムムムムーーロ!!!!

音無厩舎はクランモンタナも登録している。
この馬には前走・鳴尾記念でルメールが騎乗した(7着)。
しかし、こちらにはルメールは騎乗しない。
田中勝が騎乗する。しかもこの馬は新潟狙いにも思える。

ひねらず当たり前に考えると、今週の音無厩舎の勝負は「Mデムーロ」で、一目瞭然だ。
レコンダイトはここ2走2400、2500で2着しているけれど、勝ち星は3勝の2000が一番多い。
しかも、小倉・京都・阪神と小回り、内回りの2000で3勝している。福島初参戦でも、心配なさそうな成績だ。

つまり「福島・音無・外国人騎手」は今週も炸裂しそうってわけだ。

1人気の馬に週中の段階で降参するのは耐えがたいことだけど、耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍ぶことも時には必要なはず。それに七夕賞は1・2人気のワンツーはほとんどない。2人気が2連レベルで切れると思えば、まだ耐えられる。

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七夕賞注目馬
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フラアンジェリコ
マイネルディーン
トウケイヘイロー

自分はここ数年、つーかこの8年くらいずっと七夕賞では田中勝騎手、通称タナカツに注目していた。
タナバタ賞をタナカツが勝ったら、タナカツ賞かよ! と言って、天を仰ごうと思っていたからだ。
しかし、この10年、タナカツは勝ってない。馬券圏内にさえ入っていない。
けっして無理のある注目事ではなかったはずだ。
02年、03年とタナカツはイーグルカフェ、ミデオンビットで連勝していたからだ。

しかし時代は変わる。自分がタナカツでず〜〜っと、じ〜〜〜っと待機しているスキをつくかのように、新たなタナバタが台頭していた。
田辺騎手だ。

13年 14人気3着 タガノエルシコ  タナベ
14年  5人気1着 メイショウナルト タナベ

タナベタ賞かよ!

そのタナベが今年はフラアンジェリコに騎乗する。
フラアンジェリコは柴山騎乗で、3走前に福島記念を54キロで2着している。
スタートして、ずっと内にいて、直線で中〜外に出して2着した。
5走前の五稜郭Sでは内を追走し、内から抜け出した。
つまり、フラアンジェリコは内を追走し、直線では内からも外からも抜け出せる馬というわけだ。

これは内が死んでない状態での福島では有利だ。
実際、先週のラジオNIKKEI賞も、最内隊列を走った馬が上位を独占した(先週コラム参照)。
福島も雨が降っているようだけど、週末は晴れそうだ。ならば今週も十分、内は生きているとみた。

今回は柴山からタナベに乗り替るけれど、タナベも内を突ける騎手だ。
去年のメイショウナルトは逃げたから当然内だけど、一昨年も内を突いて、14人気のタガノエルシコを3着させている。
内を突ける馬に、内を突ける騎手が騎乗する。

タナベタ賞かよ!
と天を仰ぐチャンスはある。きっとある。

もちろん枠による。内枠の方がいい。
けれど、福島記念で柴山騎手は5枠9番から、最内最後方から最内マクリを決めて、2着させた。タナベならばきっとそのあたりもわかっているはず。だからヘタに内枠に入って、人気が上がるくらいならば、外枠で人気が下がったほうがおいしい。

タナカツ騎乗のクランモンタナは予想5人気で、実は人気がある。
なぜだろう?
やっぱりディープインパクト産駒だからか?
え!? クランモン・タナバタ賞!!? おっととっと!

タナカツ賞かタナベタ賞か。
自分の狙いは言わずもがなだ。
人気もクランモンタナの方があるのなら、さらに好都合だ。

マイネルディーンは福島が得意そうだから。
トウケイヘイローは、先週6枠から果敢に先行し、最内を奪い取ってミュゼゴーストを2着させた柴田の善さんの騎乗ぶりを見てたら、今週もメイショウナルトとの先手争いに勝利してくれそうな気がしてきたから。

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七夕賞、星に願いを。
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レコンダイト・音無厩舎・Mデムーロ・1人気

そこには最大級の敬意を払おう。

でも星に願うのは、フラアンジェリコにしておこう。
人気馬を星に願うより、人気薄を願ったほうがまっとうな気がする。
トウケイヘイローとマイネルディーンも人気を見て、星に願うか決めよう。

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競馬専門誌・競馬王の元本紙予想担当。今は競馬王その他にて、変な立ち位置や変な隙間を見つけて、競馬の予想のようなものを展開中のニギニギ系。 著書はなし。最新刊「グラサン師匠の鉄板競馬 最前線で異彩を放つ看板予想家の鉄板録」に再び間借りして、4年ぶりに全重賞・根多の大百科的なものを執筆。

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