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◆函館スプリントSの大敗組は狙いにくい

　キーンランドカップはどちらかというと本命党向きというか、ひねって買いにくいレースである。タニノマティーニによる大波乱はあったがそれ以外は上位人気馬が1着をとっているし、函館スプリントS→キーンランドCはコース替わりがあるにもかかわらず結果が連動しやすい。反対に言うと、函館スプリントSの大敗組は狙いにくいということでもある。

　函館スプリントSを制したのはティーハーフ。豪快な差し切り勝ちだっただけに、ローカルで再現が可能なのかという心配は残る。ただ過去のキーンランドCはけっこう差しも届いているので、よほど置かれない限りは大丈夫だろう。それでもダメだった場合は、函館スプリントSが展開だけで決着したレースということになる。

　レンイングランドも前走の位置取りを考えるとティーハーフと運命共同体。「前走は展開が極端だったと考える」という手もなくはないのだが、函館スプリントSの先行勢が今回は全く出ておらず、「ではどの馬を買うのか」という問いに対する答えがない。ならば前走1,3着馬を重視するしかないだろう。

　前走上位人気で大敗したのがローブティサージュ。まだ見限りたくない馬だが、ローカル短距離だと年齢を重ねたこの馬にとっては忙しくなっているのかもしれない。気の早い話だが、1200色の強い1400m、スワンSあたりまで買うのは待っておきたい。

　実績ある牝馬ということではレッドオーヴァルも忘れてはならない。オープン特別組は期待ほど走らない傾向にあるが、この馬はGIで馬券に絡んだこともある馬だけに、一般のオープン特別組とは並列に扱えないだろう。先述したように、意外と差しが届くレースというのもよい。

　キーンランドCは前走条件戦勝ち馬が強いレースでもあるので、その意味でオメガヴェンデッタには期待したい。この馬は先行タイプだが、1頭くらいは前からも残りうる。また、今年は差し競馬にならないと予想するならばこの馬あたりが有力な軸候補だ。

　エポワスは鞍上にモレイラという心強い存在を得た。しかも父ファルブラヴは北海道シリーズの芝短距離戦と相性が良い。展開がどう転んでもいい位置で競馬ができる強みもある。

　あとの馬は一長一短というところ。絶対に頼れる馬がいるわけではないので、分からなくなったら若い馬から入りたい。能力の限界が見えた馬よりは伸びシロを隠している可能性があるほうがいい。