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スローペース化のスプリントG1。良馬場ならば枠順がかなり重要/山崎エリカ - スプリンターズS

  • 2015年09月28日(月) 18時00分



なるべく内々、前々から決め手もある馬を

 今週から秋のG1戦が開幕。その第一弾となるのは、電撃の6F戦スプリンターズS。スプリンターズSを表現するにあたり、あえて“電撃の”という修飾語を使ってみましたが、近年のスプリントG1といえば、一昨年の高松宮記念で前半3F34秒3-後半3F33秒8という後傾レースラップが出現したように、電流のようにすさまじい勢いで敵を封殺するようなレースになりづらいのが大きな特徴です。

 過去10年のスプリンターズSを振り返っても、極端に前半3Fに傾斜が掛かったスプリンターズSは、豪州のテイクオーバーターゲットがレースメイクした2006年と、アストンマーチャンがレースメイクした2007年の2度のみ。直近7年は、前後半差約2.0秒以内の平均的な流れで決着しています。スプリント戦で前後半差1.0秒もないレースというのは、実質スローペースで2010年はそれに該当します。

 2010年のスプリンターズSは、逃げたウルトラファンタジー(10番人気)が1着。2番枠からロスなく立ち回ったダッシャーゴーゴー(6番人気)が2位入線(4着に降着)。繰り上がり3着のサンカルロ(7番人気)も3番枠を利してインぴったりでレースを進めた馬でした。同年の高松宮記念の勝ち馬であり、翌年の高松宮記念も制したキンシャサノキセキは一応の強さを見せたものの、14番枠で外々を追い上げるロスが祟って3着(繰り上がり2着)止まりでした。

 確かにこの年は、同年のクリスフライヤー国際スプリントで当時は絶対王者と目されていたロケットマンを破った追い込み馬グリーンバーディーが1番人気に支持され、過剰に恐れられていたこと。逆にグリーンバーディーに3戦3勝だったウルトラファンタジーが過小に評価されていたことが生み出した異質とも言えるスローペースでした。

 しかし、近年

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No.1予想家(丹下日出夫、井内利彰、山崎エリカ、大石川大二郎、古澤秀和)が週替わりで重賞レースの展望を披露。思わぬ激走馬や消し馬など、馬券のヒントが盛りだくさん!

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