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ダービー以来で状態は? レーヴミストラルの追い切りチェック!

  • 2015年11月04日(水) 18時00分


今週は4重賞の最終追い切りレポートをお届け!

 先週の天皇賞(秋)。No.1予想をご覧の方はご存知の通り、私の◎アンビシャスは5着。馬券に絡まなかったという意味では、なんの意味もない◎ですが、個人的にはパドックで馬を見た時点で満足。もっと落ち着いて、風格が出ていれば文句なしでしたが、そこは3歳馬ですから、仕方ないですよね。

 まさかレースであんなに引っ掛かるとは思いませんでしたが、それでもよく見せ場ある5着に健闘したなって感じです。馬券を当てないことには話にならない商売ですが、見当違いの◎を打って、外すよりはマシかななんて、自己弁護をしながら、あらためて今週からの競馬に挑みます。

【京王杯2歳S/シャドウアプローチ】

 未勝利、ききょうSと連勝。デビュー前から「スゴイ馬体だから、距離には限界があるかな」と須貝尚介調教師も話していて、前走1400mで結果が出たことで、非常に先行きが明るくなりました。この中間はグリーンウッドに放牧へ出て、10月17日に帰厩しています。

 今回の最終追い切りはC.デムーロ騎手が跨っての追走併せ馬。最後はサトノベリーニを突き放す内容でしたが、ラスト1Fは13.4秒と時計を要しています。前走時の最終追い切りに比べると、重さのあるウッドチップだったことは間違いありませんが、ひょっとしたら暑い時期の方が体が動くタイプなのかも知れません。

【ファンタジーS/ブランボヌール】

 函館競馬場での2戦は単なるスピードを見せる競馬ではなく、卒ない立ち回りが結果に繋がった印象。函館Wでの追い切りの動きを見ていると、トビが大きい割には器用さもあるタイプ、そんな感じでイメージしていました。

 いざ、栗東の坂路を駆け上がると、ちょっと印象とは違います。4日の追い切りでも、脚の回転数はそこそこあるのですが、どうも前に進んでいない感じ。併せた相手ジョーマイクが動かなかったこともあり、調教欄では大きく先着していますが、ラスト1F13.9秒の数字が示すように、最後はもたつきを感じる動きでした。これは坂路が得意ではないのか、それとも今の状態なのか。ごめんなさい、これはちょっと走ってみないとわかりません。

ブランボヌール(11月4日撮影)

最後はもたつきを感じる動きだったブランボヌール(11月4日撮影)



【アルゼンチン共和国杯/レーヴミストラル】

 日本ダービー9着ですが、菊花賞には間に合わず、このレースを目標に調整。中途半端に菊花賞を目指したわけではないので、この中間は最初ゆっくり、徐々に時計を速めていく理想的な調整方法。

 その最終追い切りが4日。6F標識では、遥か前方にいたタガノエトワールとフローレスダンサーだったので、きっと追いつくことはないだろうと思っていましたが、直線に向いたところで、ひょっとしたら追いつくかも。そして、最後の1F標識であっさりと追い抜いてしまいました。青葉賞であの瞬発力を見せるくらいですから、やっぱりこの馬の能力はさすが。バテ合いのようなレースになった時は久々が出るかも知れませんが、ペースの遅いレースなら、一瞬の切れを見せることができる状態です。

レーヴミストラル(11月4日撮影)

一瞬の切れを見せることができる状態のレーヴミストラル(11月4日撮影)



【アルゼンチン共和国杯/サトノノブレス】

 前走オールカマーは8ヶ月ぶりということもあって、力を出すには程遠い状態と判断していましたが、結果は10着。そこから、ノーザンFしがらきでひと息入れて、10月20日に栗東へと戻っています。

 この中間は前走時と違って、動きが目立っており、最終追い切りは攻め動くトーセンレーヴとの併せ馬。朝一番のCWでしたが、直線は内から一瞬で前に出る反応の良さを見せて、CW6F86.0秒、1F12.4秒。東京競馬場での勝ち鞍はありませんが、昨年の天皇賞(秋)でも見せ場あるレース内容だっただけに、今の状態でG2なら十分に勝ち負けでしょう。あとはハンデの58キロだけ。

サトノノブレス(11月4日撮影)

今の状態でG2なら十分に勝ち負けできる状態のサトノノブレス(11月4日撮影)



【みやこS/ダノンリバティ】

 画像は3日に撮影したものですが、この時間帯、他厩舎、同厩舎の暴れる馬が多かったのですが、そんなことに全く動じる仕草を見せません。このどっしり感は今の状態がすこぶる良いからだと思っていましたが、それを最終追い切りでも見せてくれました。

 4日の坂路ではミッキーオリビエを追走しましたが、連勝している相手に対して、楽に先着。4F51.3秒、1F13.0秒は前走時とほぼ同じ時計の出方。1週前追い切りではクリソライトに先着していますし、今回も大崩れすることはないと思います。

ダノンリバティ(11月3日撮影)

今回も大崩れすることはなさそうなダノンリバティ(11月3日撮影)



◆次走要注意

・10/31 東京 アルテミスS【カイザーバル】(2人/7着)

 キャリア1戦、東京競馬場が初めて。過剰人気であることは重々承知でしたが、それを跳ねのけるポテンシャルを持っていると思って、予想コラムでも印を打ちました。
 パドック、返し馬では落ち着いているように見えましたが、直線の伸びなさぶりを見ると、やっぱり輸送が応えたのでしょう。これでスイッチが切れていなければ、当日輸送の競馬で見直し。

[メモ登録用コメント] [京都阪神]角居勝彦厩舎の勝負調教なら勝ち負け

・11/1 東京 天皇賞(秋)【ラストインパクト】(9人/12着)

 馬体重は8キロ減でしたが、パドックでの印象は緩め。昨年有馬記念出走時に◎を打った時は研ぎ澄まされた馬体だっただけに、その落差はかなりのものです。
 それでも0.8秒差の12着ですから、個人的には次走の巻き返しが必至。距離適性ははっきりしませんが、良化は期待できるはずです。

[メモ登録用コメント] [芝]最終追い切りでラスト1F最速ラップなら勝ち負け

◆今週の追い切り特報

・2歳新馬【サトノダイヤモンド】
 すでに「5億対決」で注目を集める、11月8日の新馬戦。人気は二分するかも知れませんが、4日の追い切りを見た印象では、こちらが断然。直線に向いてからのフットワークはディープ産駒の走るそれです。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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