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AR共和国杯、有力馬の分析と“複穴で注目の馬”

  • 2015年11月06日(金) 18時00分


◆本来は上がり馬タイプが良かったのだが…

 アルゼンチン共和国杯は、前走別定GIIから来たような馬だと結局人気サイドばかり絡むので馬券上のうまみは無い。本来は上がり馬タイプが良かったのだが、最近は前走条件戦組がやたらと売れるので、そこが思案のしどころだ。

 おそらく今回の1番人気も前走準オープン勝ちのゴールドアクターだろう。東京コースもこなしているし、距離の不安もない。ただここまで人気になると、この馬自体にうまみはない。他になにかしら妙味のある馬を見つけて組み合わせなくてはならない。

 サトノノブレスは58キロを懸念する人もいるだろうが、このレースにおける斤量増組は好成績。それよりもこの馬自身のデキのほうを気にしたい。叩き2戦目で順当に上昇しているならチャンスは十分だ。

 扱いに悩むのがレーヴミストラル。3歳馬全体の中でどのレベルかというのがはっきりしないし、休み明け。それでいて上位人気というのが微妙。菊花賞におけるタンタアレグリアを物差しにするとある程度やれそうな気はするが……。

 レコンダイトは目黒記念2着、かつ当時と同じハンデで出られるというのはお得感がある。血統的にもこのコースはいかにも向きそうだ。

 プロモントーリオは目黒記念タイム差なしの3着、さらに前走を勝ち勢いをつけての参戦。東京実績も豊富だ。ただ、レコンダイトとは目黒記念時よりハンデ差で1キロ不利な立場になる。

 ヒラボクディープは丹頂S時から1キロ増、マイネルフロストはオールカマー時から1キロ増。ハンデ重賞なのでこのようなタイプは嫌われがちだが、グループとしてみると高回収率になっている。サトノノブレスも含め、ハンデは気にせず扱っていきたい。

 スーパームーンは昨年の3着馬で、ハンデも当時と同じ。ただ、同じアイルランドトロフィーをステップにしていて、その内容は去年のほうが良い。イギリス遠征は帰国後の競馬にとって正直マイナスに働くだろうし、個人的にはぎりぎり掲示板あたりかと見ている。

 複穴で個人的に注目しているのがロンギングダンサー。これまで2000m前後を中心に使われてきたが、2500mで初手の位置取りが改善すれば、3着あたりに伸びてきてもおかしくない。なぜこれまでこの距離を試さなかったのか不思議だが、血統的にはこなせるはずだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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