スマートフォン版へ

ルージュバックの半弟・ケイブルグラムがR.ムーア騎手でデビュー!

  • 2015年11月16日(月) 18時00分


【栗東】
◆アドマイヤダイオウ(牡、父ディープインパクト、母アドマイヤマリン、栗東・友道康夫厩舎
今週のデビュー馬

 おじに地方交流重賞の北海道スプリントCを優勝するなどダート戦で活躍するアドマイヤサガスがおり、全兄アドマイヤスターも京都ダート1800mでデビュー勝ち。てっきりダート向きかと思えば「顔つきが全然違いますよ。スターはディープっぽくない顔で、いかにもクロフネが出た感じ。けどダイオウは小さくていかにもディープっぽい。だから芝は大丈夫だと思います」と友道康夫調教師。
 追い切りの動きからもそれを感じさせたのが、11月12日のCW。レースで騎乗予定のC.ルメール騎手が跨ったが、先行していた2歳未勝利をあっさりと交わして先着。道中で脚をためて、直線で切れるという走り方はいかにも芝向き。時計が地味だっただけに、あまり注目されていないかも知れないが、初戦から勝ち負けクラス。11月22日(日)京都芝2000mのデビュー戦、内容次第では先々まで楽しみな馬になるはず。

◆レッドアヴァンセ(牝、父ディープインパクト、母エリモピクシー、栗東・音無秀孝厩舎
今週のデビュー馬

 兄にリディル、クラレント、レッドアリオン、サトノルパン。すべて4勝以上を挙げており、重賞戦線でも活躍している。もちろんPOG的にも注目を集めていたが、10月1日にノーザンファームしがらきから満を持しての入厩。「たぶん走ると思うし、走ってもらわないと困る馬」と音無秀孝調教師の期待も大きい。
 11月5日の坂路での追い切り時計が予定よりも遅くなった分、11月8日の坂路ではある程度時計を出す追い切り。この過程を経て、11月12日の坂路では4F51.2秒をマーク。前週同様、古馬アクションスターを追走したが、馬なりの相手に遅れた前週に対して、今回は一杯に相手に先着。ガラリ一変とはこのこと。追い切り本数も十分なだけに、最終追い切りはあまり時計を出さないかも知れないが、すでにエンジンは温まっている。デビュー戦は11月21日(土)京都芝1600mを松若風馬騎手で予定している。

◆ブランカ(牝、父ディープインパクト、母スプリングチケット、栗東・安田隆行厩舎
今週のデビュー馬

 同厩舎で管理され、2011年スプリンターズS、2012年高松宮記念を優勝したカレンチャン(父クロフネ)の半妹。しかし、安田隆行調教師は「馬体が全然違いますね。カレンチャンは474キロでデビューしているように、牝馬にしては大きめの馬体でしたが、こちらは430キロくらい。全姉カレンシェリーメイよりも大きいというのはよいことだと思いますが」とコメント。
 現時点での動きに関しては「乗り手の評価が高い」とのことで、11月12日の坂路では4F54.4秒をマーク。まだそこまで速い時計は出ていないが、同師は「現状はマイルでもいいくらいの馬」ということなので、阪神ダート1200mでデビューしたカレンチャンとはタイプも違っているのだろう。11月23日(月)京都芝1400m(牝)をC.ルメール騎手でデビューする予定となっている。

◆ブラボーウォーム(牝、父クロフネ、母ブラボーサンライズ、栗東・音無秀孝厩舎
 これまで2回、栗東トレセンに入厩して、デビューまで調教を進めていたが、いずれもアクシデントがあり、放牧で立て直しをいう状況。ここまで大事をとってきたのは、音無秀孝調教師が素質の高さを感じているからこそ。その背景には、同厩舎で管理された全姉ブラボーデイジーが2009年ヴィクトリアMで2着するなど、G1でも好勝負していたという実績があるからだろう。
 11月に入ってから時計を出し始めているため、この中間だけを見ると追い切り本数は少なめ。しかし、前記したようにここまで入念に調教を積んでいるので、その点は心配なし。11月23日(月)京都芝1400m(牝)を松若風馬騎手でデビューする予定。

【美浦】
◆アルスフェルト(牝、父キングカメハメハ、母アルスノヴァ、美浦・尾関知人厩舎)
 ダンスインザダーク産駒の母は芝2000mで2勝。おじに有馬記念などGIを3勝したドリームジャーニー、クラシック3冠などGIを6勝したオルフェーヴルがいる。ゲート試験に合格後は山元トレセンで乗り込み、10月22日に再入厩。11月12日の追い切りはウッドチップコースで長めから追われ、既走馬を追走して併入と水準以上の動きを見せた。「まだ少し気持ちが入り過ぎてしまうところはあるけど、しっかりと動けていたと思う。牝馬にしてはパワーもある。能力を感じさせるし、血統的にも距離には融通が利きそう」と尾関知人調教師。11月23日、東京の芝1600m(牝馬)を横山典弘騎手で予定している。

◆ケイブルグラム(牡、父ディープインパクト、母ジンジャーパンチ、美浦・国枝栄厩舎)
 きさらぎ賞を勝ち、オークス2着、エリザベス女王杯4着など活躍しているルージュバックの異父弟。ゲート試験に合格後はノーザンファーム天栄で乗り込み、10月28日に再入厩した。先週の11月11日にはウッドチップコースで長めから時計を出しており、ひと追い毎に態勢を整えてきている。「ディープインパクトの子にしては馬格があるタイプ。まだ走り方なんかを見ると子供っぽさがあるけど、段々と良くなっている。乗り込むに連れて動きも体つきも少しずつシャープになってきたし、いい方向に進んでいると思う」と国枝栄調教師。11月21日、東京の芝1800mをライアン・ムーア騎手で予定している。

◆クイックモーション(牝、父ディープインパクト、母クイックリトルミス、美浦・木村哲也厩舎)
 ディープインパクト産駒の牝馬にしては立派な馬体の持ち主。10月7日に入厩してからはゲート練習に時間を要したが、じっくりと乗り込まれている。先週の11月11日には3頭併せの最後方から追いかけさせる調教で負荷をかけた。「まだ全体的に良くなる余地を残しているけど、まずまずの動き。馬格がいいし、しっかりとしてくれば楽しみ」と木村哲也調教師。11月23日、東京の芝1600m(牝馬)を柴山雄一騎手で予定している。

◆ベストレート(牝、父ゼンノロブロイ、母プロモーション、美浦・牧光二厩舎)
 毎日杯と青葉賞を勝ち、ダービー2着や菊花賞3着などクラシック戦線で活躍したアドマイヤメインの異父妹。9月25日に入厩し、じっくりと時間をかけて調教を進めてきた。先週の11月11日にはウッドチップコースで年長馬のディアデルレイと併せて先着しており、上々の気配だ。「まだ少しトモが甘いけど、牝馬とは思えないような馬っぷりをしている。ゆったりと走れる距離がいいと思うし、血統的にも将来性は高そう」と牧光二調教師。11月21日、東京の芝1800mを蛯名正義騎手で予定している。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

栗東担当:井内利彰 「競馬予想TV!」に出演中の調教捜査官。調教主体や厩舎取材の予想を提供中。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」など。

美浦担当:竹之内元 大学に通うため、東京競馬場から徒歩3分のアパートに住んだことで転落人生を歩み出した38歳ライター。POGでは中山大障害勝ちのメルシータカオー指名が自慢。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング